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Mr.Shangri-La
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7 :
忍足侑士
2008/10/08 23:17
Mr.シャングリ・ラ
>どうか早く、
>>――…染まって。
目の前にあるキャンパス。必死に色を塗ろうと筆を動かすんに、ちっともその色合いを変えへん。まるで水性のマジックを弾く、ビニール生地の紙みたいで。どうにか色を付けようと苦心するけれども、穂先が痛んで広がっていくばかり。其れが悔しくて悔しくて躍起になる。せやけども、きっと、もし、其の身に色を滲ませることが出来たとしても、俺が望み思い描く色にはならんのやろう。だって既に誰かが其のキャンパスに色を塗っているから。決して真白いキャンパスという訳ではなくて。嗚呼、白かったらどないに色を付けるのが簡単やったんやろう。なんて、思ってしまう。俺の知らない色を纏って、其の身に滲ませるキャンパス。穂先の痛みが酷いから、少しだけ休憩にしよかな。穂先が駄目になってもうたら、色を塗ろうとすることさえ叶わなくなってまうさかい。それに窓に映った、俺やけど俺やない自分に心掻き乱されるのは酷く滑稽や。スパイラルに嵌まる。さてさて、どないしよ。のんびり、コーヒーでも啜りながら考えよかな。BGMはお気に入りの、女性歌手のもんで。ちょっと休憩。
(08.10.08)
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