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†迷夢の虜囚は楔に繋がれ†
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408 :
乾貞治
2012/04/21 04:31
普段通る通学路では無く、時々、違う道を通って帰りたくなる事は無いだろうか?
そう偶々そんな気分で違う道を通った時、偶然にも近所のおばさんに呼び止められた。
おばさん「あら乾君じゃないの、丁度良いところに…」
俺「こんにちは」(何が丁度良いのか予想する材料さえ無いんだが…)
おばさん「私が育てたんだけど持って帰って飾る?」
俺「はい?」(何を育てて何を飾れと?)
おばさん「丁度、切ったところなのよ。良かったら持って帰って飾ってね」
俺「……有難うございます」
と云って貰ったのが赤い蕾を沢山付けた枝だった。
赤い花が咲くのは理解したのだが、どんな花なのか、何の種類かさえも聞かされないまま貰って帰って玄関にあった空いたままの花瓶に飾る事となった。
日光の余り当たらない場所で咲くのか心配だったが、少しずつ蕾が膨らんで見事な赤み掛かった鮮やかな色の花を沢山咲かせてくれて、2、3日の間に玄関口が華やかになった。
生気のある物は美しい…そんな風に感じた。
気になるのは、その花木は何なのか?だったのだが、そうなるとやはり調べたくなるものだ。
便利な検索でお手軽に調べたのだが、「キクモモ」と云うのが分かった。
>バラ科サクラ属。
>樹高3mになるハナモモ(花桃)の園芸品種。
>花形は菊に似て、紅色(鮮やかな桃色)の八重咲きになる。
>切枝、庭木に用いられる。
>桃の花のようでもあるし、菊のような形もしているし両者の混ざった要素が入っている。
花に疎い俺は、最初、遅咲きの梅?とか思ってたのだが、全然違うものだったな(笑)
どの様に散るのかが今度は気になったのだが、蕾もあっと云う間に満開へと花開き、暫くした後にガクから花の部分だけが椿の様に落ちる事が分かった。
まるで生き急ぐかの様に短い彩だと感じた。
落ちた花も瑞々しさは残っていて、もう少し目の保養に楽しませてくれても良いだろうに…と思ったが、惜しまれながら散るのもまた良いのかもしれない。
何にしろ花を愛でると云う事に興味の無い俺の家が再び殺風景な玄関口になる確率99%
花より、汁だ(笑)
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