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絶対黄金宣言
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130 :
菊丸英二
2010/02/11 09:16
この前行われたダブルス大会2回戦。
相手のことはスミレちゃんからなんとなーく話は聞いてたんだけど、思った以上にガラの悪い二人だった。
試合直前だってのにベンチに寝そべって大笑いしながら電話してるし。コートに唾吐き捨てるし。
…余裕ぶっこいてっと、こてんぱんに叩きのめしちゃうぞ!
にゃーんて言えるわけもなく(笑/またこのオチ)
とはいっても初戦突破してきたヤツらだからある程度の実力はあると見込んで、俺たちも初っ端から飛ばしたね。
オーストラリアンフォーメーションもバッチリ決まって。
でもアイツら、これっぽっちも悔しがるそぶり見せないでなんっか企んだような顔してたんだよな。やーな感じ。
そう思いながらも試合は相手にリードされて、2-3の時かな。
……そのイヤな予感が見事的中。
前衛のヤツが大石の顔面狙ってきたんだよ。それをとっさに庇った大石の右手に球が直撃。
………あの時ほど、試合を棄権しようと思ったことはなかった。
でも大石はそんなこときっと望んでない。だから、大丈夫だって言う大石を信じて体の底から湧いてくる怒りを抑えて。
コイツらには何がなんでも絶対に勝とうって、そう決意したんだ。
そんなこと直接口には出さなかったけど。大石もそう思ってたんじゃないかな。
それからは俺たちが3ゲーム連取で5-3に!あと1ゲーム取れば勝ちだ。
…ってところで、おチビが応援に来てくれたんだよね。ありがとおチビー!
んで、とうとうラストゲーム開始。
最後の方は俺と相手でネットプレイになったんだけど、俺がここでバランス崩しちゃったんだよな(頬ぽり)
すぐに体勢戻したけどその時にはもうボールが迫ってきてて…
その時に後ろで聞こえた「英二!」って、俺の名を呼ぶパートナーの声!
後ろを見たらラケットヘッドを地面に擦る大石が…!
俺の頭の上をキレイに超えてのムーンボレーと、ライン上に落ちた瞬間ゲームセットを知らせる審判の声。
………ほんっとーに嬉しかった!
俺たちが勝ったんだ、って実感する前に視界が滲んできちゃって。
しばらくはコートで喜びを分かち合ってたっけ。
準決勝戦を決めたのはいいけど、やっぱり気になるのは大石の手首。
……いいか大石?
来週までにその腫れが引かなかったら約束どおり、次の試合は俺に球をまわすこと!
ちょっとでも無茶するようなら今度こそ辞退するかんな!
そんな目にあってまで全国一なんていらないよ…
俺にとって何よりも大事なのは、そんな称号なんかじゃない。
…そりゃ、大石と頂点を目指すのは大きな夢だったけどさ。
それがきっかけでテニス出来なくなったら意味ないじゃん。
って、せっかく勝ったんだからお説教はこんくらいにして(笑)
よーっし!来週はとうとう準決勝戦だ!
俺たちの力を信じようっ!
なんて。大石の受け売りだけどねー。
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