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Diary : Sole / Lune / Terra / Caelum
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566.サンダーフラペチーノボルトシロップ追加マッスルマシマシで!
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163 :あーめあーめふーれふーれ
2025/05/21(水) 21:38

D
俺さぁ、ガキの頃水溜まり踏むのが趣味だったの。当時の俺はなぜか傘を差すのが面倒臭いって理由で土砂降りの中自分の体を守ることもなく歩いてたんだけど、あれって今思えばただ雨に降られるのが好きなだけだったのかもしんない。

空を見るのがすっげえ好きで夏になると青空に入道雲が流れてくのをじっと見てたんだけど雨の日も同じで薄暗〜い空をまじまじ見つめてたの。顔面がびしょ濡れになっても目の中に雨が入ってもずーっと見てて、望遠鏡になれるんじゃないかってくらい長い時間突っ立ってたこともあったね。

そんな俺は水溜まりを見つける度に踏んで、水飛沫がかかっても靴の中に水が浸透しても何も気にせずワックワクで帰り道を謳歌してたの。でもさ、そんな日々も長くは続かなくて。

───某日、天気は雨。佐伯少年は今日も水溜まりを踏む。心做しか慌ただしい車が踏んだ水を被っても、一緒に帰っていた友人の姿がいつの間にか見えなくなっても、まるでそれが使命かのようにただ無心で水溜まりを踏み続ける。


その時だ、佐伯少年に悲劇が訪れたのは───ッ!!!


砂場の濁った水溜まり。躊躇無く足を突っ込んだその先は──────


──そう。奈落だったのだ。

そこは所謂落とし穴で、片足を踏み外した佐伯少年はそのまま見事に落とし穴にハマったのである。

当時の俺は小さい。身体の二分の一が浸かってしまった。

びっくりしすぎて何が起きたか分からない俺は足を踏み外しそうになりながらとりあえず穴から這い出て無心で歩く。この時も当然傘は差していない。次第にぼんやりと視界に映る友人。


「どうしたの!?!?!?」


…そりゃそう!!!ハハハハハッ!びっくりするでしょ、のろまな友達がやっと追いついてきたと思ったら致死量の水浴びてんだもん。いや〜、ハマった時は不快って感情はなかったけどそれからちゃんと傘差すようになったし水溜まりも踏まなくなったからあれはいい体験だったのかもしれない。あれがなかったら今でも水溜まり踏んでた可能性あるよ。思い出としてスコップで掬って自力でろ過して腹壊してたかも。飲料水ってすげぇわ、マジで。


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