拙僧がなんだかんだしてる間に面白い試みしてる輩も居たもんだ。正直今が一番の高波の最中でちょっと前なら参加出来たかもしれねえが、結局このザマを思えば参加出来なかった方が良かったのかもなあ。なんせ最愛の恋人すら大事に出来てやしねえ始末だ。
それは少し置くが、昔じゃ考えられなかったものを新たに得られるなんてめでたいことだ。縁ってのはどこに転がってるか分からねえもんだ。合縁奇縁。袖振り合うも多生の縁ってな。もし今の案件が片付いたら連絡するかもしれねえ。ああ、陸の孤島つってもパスワード忘れただけで見てるヤツはいるのかもしれねえな。その内寺へのご案内を出すかもな。いや、出さねえ確率の方が高いな。


拙僧は寺仕事だけ覚えて動けねえ生き物だ。
自分の感情に、素直に。……ハッ。こんな齢になってよ、新しいことを教えられるんだ。溜まったもんじゃねえ。いっそ捨てられた方が安心する。ヘラヘラしてられんのに許されねえから「捨てたもの」と見つめ合わなくちゃならねえ。親父でもねえ癖に。責任か？一年も居ないくせに。前みたいに捨てりゃ楽なのになんで必死なんだか。……本当に。その可愛さ振りまけば誰だって食いつくだろ。馬鹿だよな。ホント、拙僧もお前も。