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69 :
白鬼院凜々蝶
2012/09/30(日)14:13
「道端の雑草にも名前があるのだと教えてくれたのは、貴女だったのです」と、御狐神くんはよく僕に話す。
でも、御狐神くん。
……白鬼院の屋敷に閉じ込められて昼も夜も分からなかった僕に季節を届けてくれていたのは、君だったんだな。
温室咲きの花より、力強く根を張る緑がいい。
目を奪われて立ち止まる僕に御狐神くんはいつも、「普段の道にも違う景色がある事を、凜々蝶さまと歩いていると気付かされます」と笑う。
こんな穏やかな時間を、ずっと待ち望んでいたような……そんな気がするんだ。
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(by.Miku Hatsune )
その手を離した理由は腐るほど有った。
もしかしたら帯人より許せないあなたに、それでも申し訳ないと思ってるよ。
もしかしたら擦れ違うかも知れない事が怖くて、わたしはもう二度とこの世界で新しい出会いは探さない。
色々と見ない振りをしていたあなたの冷たさに芯から凍らされて、長い眠りについていた、あのころ。
ぐみちゃんには、とても……酷いことをした。
帯人の傷口も抉って、新しい傷をつけた。
……お兄ちゃんの事も、きっと悲しませた。
たまに苦しくて、たまらなくなる。
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