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556.薔薇色ノスタルジア
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123 :
桜華忠臣
2019/08/09(金)05:55
──はは、ふ、…何の因果か、なァ。
付き合い自体は問題無く続いているとは言え、言葉を交わす場へと彼奴の足が遠退くにつれて薄れる興に、ほんの気紛れで僅かの期待も抱かぬ儘久方振りの文を認め募集を掛けたのがつい先日の話。
斯様に過疎っている世界、且つ最盛期ですら相手の見付かりづらかった左募集。輪を掛けて我の姿は固定。まさか相手が見付かる事等万に一つも無かろうが、掲示せねば可能性は零。そう思って気長に待つ心算で流した募集文に、何と一週間程度の間に二人も迷い込んできた。言葉を交わす前から興が乗る程度には随分と質の高い文章、然も姿は一番顔を合わせる可能性が高いであろう筈の彼奴を避けるように各々別の者。…ふふ、彼奴の代わりばかりは探させてくれぬらしい。
其れでも心は躍る、久々の逢瀬だ。早い内に出迎えを寄越してやらねば。逃がして堪るものか。
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