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565.POISSON D'AVRIL
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7 :
エース(FINAL FANTASY 零式)
2012/09/10(月)19:11
己の周囲燻る硝煙の臭い、魔導院奪還任務と云えど朱雀の旗元に其れは蔓延し燃え盛る紅蓮の焔の内宿りし霊鳥自らの艶やかな羽根色に呑み込まれ呼吸器官から脳髄迄も侵して、不意に視界は砂煙に覆われ序で流転し。不均衡に揺れる端横たわるは見知る顏既に吐息か細く口元から囁かれる最期の弱音、然し事切れた心音に涙等滲む術無く只胸内の喪失感のみを呼気に乗せ、暗転。
――…っ、は…!
……は、…――はぁ。何だ…、夢か。
深夜の静寂に己の私室察しては強張る四肢解き一気に脱力した様再び寝具へ其の身は深く沈み眥より脂汗滲み伝い服越しにじっとりと汗ばんだ感覚苛まれれば心地悪さについ微か柳眉寄せ。
何で、今更。…今更、だからか。
自分のせいで死なせたと云う罪悪感
彼の兄弟であるマキナへの自責の念
僕が、出会ってさえいなければ
避けられた定めなのか、これは。
――…、いや、今のオリエンス全土でそんな差異が幾つ生まれている事だろう。少しでも違ったら、ほんの些細な擦れ違いでも、運命の寄り糸は途端白と黒に別たれる。生者か…、死者か。
進む事が出来るのは、生きる者のみ。
立ち止まらぬ事を死者への手向けに。
マザーの為にも進むしかない。
廻りだした歯車は、止まらない。
…――呟いたのは
葬送される者の
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 唄か
葬送見送る者の
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
なぁ、そうだろ……――、イザナ
(記憶に無い筈の残像目蓋焦がして)
独白に返る言葉など無く、
振り返る事すら赦されない。
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