と有る日記。
読めば読む程気持ちが凄い解って、嗚呼千歳君にバレンタインのチョコあげて大阪に引っ越して行った時と一緒の様な感じ。凄く共感出来て涙すら出て来た。愛しいのよ。

歩か無いと前に進めない事位知ってる。辛い山乗り越えて歩き進めたてっぺんから見下ろす景色は素晴らしい程の達成感と清々しい気持ちを与えて呉れる事も。でも俺は傾斜に佇んで、屹度目の前には素敵な景色が有る筈なのに其処に行く事が出来なくて、唯膝を抱えて蹲る子供の様。
嗚呼橙色の陽もどんどん闇に吸われて行ってしまう。落ちる影。伸びて来る、手。顔上げたら其処には一緒に帰ろう、って。動けないんだ、って蹲ってる俺に寄り添う様にそっと。動け無かった、其れでも。動け無いと言い張る俺に怒りもせず傍に居て呉れる、隣から伝わる温もりに歩こうかなって。物語はさ、歩けずに居る所で閉じようとしてたんだけど…キミの存在が俺を後押しして呉れたから。『俺』は到底及ばないかも知れない。仁王君も千歳君も。恥ずかしい人前に晒せないモノを露呈してるのかも知れない。其処に関しての自信は今少し持てないけど、…歩くんだ。亜久津知ってた？俺達未だ、愛し愛されの様な事シた事無いし学校でも滅多に視掛け無いけどさ。付き合って一年経ってるんだ。来年は、…キミに御披露目自信持って出来るかな。

時間が余って気紛れに過去のアルバム引っ張り出してみた。嗚呼此ンなもんあったなァ彼奴等元気してんのかねー、とか其んなカンジ。屹度丸井先輩も。昔俺こんなだっけ、って笑えた。引き摺ってたなァ、みっとも無くズルズルさァ。記憶ん中からすっぽり抜け落ちてた様でも、ピース拾っちまうと案外ぴったしハマっちまうもんですね。
少しインクが滲んだ。

年甲斐も無く夢視るの。何時か王子様が、って。自分の力で如何にかするしか無いと謂うのに。何時迄、と考えたら気が遠く為った。

クッソ…。嫌に為るぜ。

既に緊張して来た…！早過ぎデショ、俺。嗚呼愉しみだ。其の週は二つも愉しみが有るね。週初めと週終わりに、さ。アー、っと。しょーもない事書き過ぎて此の日記もそろそろ御終い、かァ。次の日記帳如何しよう。

アー、糞。甘い匂いに懐かしさすら感じた。其れが憎い。

出逢った頃の俺は荒んでて、もうぜってー戀なんてしてやんねとか思ってた。毎日毎日、連絡呉れて一緒に居て呉れるオメェに感謝してんだぜ、本当。

出逢った頃の俺はそりゃ御前も知っての通り駆け引き好きだったし、一人抜けるわーとか言ってたし。

最低な俺について来て呉れて、マジ感謝。

彩りを与えて呉れた、と御前は俺に言ってたな。其れ、俺も一緒。寝る。

寝こけた彼奴に取り敢えずタオルケット被せた。間抜け面ちら視した後、再度ひっ掴んだ雑誌。アー、女の趣味被ンねェわ、此れ。炭酸の抜ける音が、やけに部屋ん中響いた。帰ンの怠いし今日は此ん侭泊まってくか。
欠伸が出てしゃーねぇわとか思ったら此んな時間か。

ＮＰＣだと？ハッ、笑わせやがる。──…テメェが求めてンのは俺じゃ無ェだろ。俺が謂う事でも無ェが。取り敢えず何だ、寝る。

胸を鷲掴みされた気分。喫驚した。貴方が投げる視線、受け取る。今は、安穏と生きてるわ。私を愛して、私だけを視て呉れる人が居るから。私も、愛してるのよ、其の人の事。大切で大切で、描く遠い未来。絡めた小指が物語る。私は貴方みたいに器用には生きれない。有る意味不器用だけど器用な貴方。