久しく日記を開かない日々。彼との関係が変われど最近では俺の方が彼に振り回されている気がしている。今の関係に未だに馴れず照れる俺が珍しいみたいでね。そんなに浮き世離れしているつもりは無いんだけれど…。
相変わらず可愛い時は可愛いんだが、悪戯好きな一面もまた新鮮と言ったところかな。

そう言えば、彼からのメールが最近暗号さながらなんだけれど読めてしまうのと時々和むので特に指摘はしない事にしていてね。ここで少し暴露しておこうと思う。

彼に俺にはそういう欲求が無いと思われていたらしい。確かにそこまでがっつくタイプでは無いけど、好きな人を目の前にしてそういう感情が全く生まれないなんてある訳ないだろ？俺も男なんだよ。

それにしても可愛いと言うと不思議そうな納得いかない顔をする彼がとても可愛いって言うのは俺が盲目になってしまったのか。俺は溺れるタイプでは無かった筈だが溺愛しているんだろう、これは。
ずっと、友人関係を続けていくつもりだったから不意に恋人なんだと実感が湧くと自分でも理解出来ない程に照れてしまうのは早く慣れないとね。
そんな俺を写真に収めたがる彼の顔は嬉々としていて止めて貰いたいところだけれどつい許可を出してしまったり。
本当に彼には甘い。自覚はあるがこちらは治す気も無い。

今までもこれからも俺は君専用で。

俺らしくもなく浮かれている。自覚はあるさ。引き締まらない頬も口許も偶には良いんじゃないかと思う気持ちと、矢張りもう少し引き締めた方が良いのだろうかなんて疑問も本当に幸福な悩みだな。まさか自分がこうなるとはね。さて、彼の望みを叶える為に某他校の部長に執事服を借りてこようか。

だが、久し振りの更新が俺以外の奴とは少し妬けるな。

予想外の出来事だった。正に青天の霹靂。絶対に彼の口から出てくる事は無いと思っていたものだから俺らしくなく動揺してしまう位の衝撃。
今までの経験と彼自身の体験とを照らし合わせて俺の行動を好意として素直に受け入れてくれているなんて思っていなかった。きっと、どこかで疑われているのだろうとも少しだけ思っていた。俺も彼等と同じなのだと。俺だって彼と同じ経験をしたらきっとそう疑うだろうからね。
だから、あの言葉はきっと俺がどうしても堪えられなくなった時に彼に告げるものだとそう勝手に思い込んでいたんだ。まあ、出来る限りひた隠していくつもりではいたけれど…それは、そんな関係性や肩書きが無くても君の傍に居続けて行こうと俺が決めていたからだよ。

俺が贅沢だったんだろう、今まで。其れだけの事だ。何も心配する事は無い…無い…いや、体調は心配だな。気を抜いて欲しいんだが、寝込んでしまいそうな予感がしている。それだけ、彼が頑張ってきた証拠でも在るけれど矢張り苦しむ姿は嬉しくは無い。

だから、今この瞬間も彼が苦しんでいませんようにと願う。その位しか出来やしないのがもどかしいけれど。

ほんの少しの変化、彼の口調が優しく感じた。これはただ単に機嫌が良かったのか気を許されたのかそれとも距離を取られたのか勘繰る時点で俺自身無粋だなと思う。一番最初の答えで良いじゃないかってね。ああ、そうだ。そもそも今までの返答だって俺が機嫌が悪いのかと勘違いしていただけで彼にとっては普通だったのかもしれないね。俺は勘繰りやすいから…と、言いながらこうして勘繰るのは彼に投影して自身の内側を見てしまっているからなんだろう。結局は誰かを信じる事も疑って疑心暗鬼になる事も自分自身との闘いなのかもしれないと最近は思うようになった。だから、もっと強くならないといけない。信じる前に疑う前に本質を失ってしまわないように。


>そうそう、久し振りに覗いていたら日記の名前を見付けたので一言。
>雪月花と不如帰の手塚、愛読ありがとう。

最近、彼に向けて笑うと何故か怖がられる時がある。どうしてなのか、そんなに怖い顔しているか、とか本気で悩むのだけれどこればかりは中々自分では解らないみたいだな。そして、何故か彼に赤也と真田を利用していると思われていたので俺は損得勘定だけではそこまで人と付き合わないと否定しておいたんだけれど。実際に赤也にも伝えてみたら何故か赤也にまで怖がられてしまった。流石にそれは寂しかったので部活の練習量だとか真田を引き合いに出したら土下座してきたよ。もう、そんな事されたらまた彼に誤解…と思っていたら何故か楽しげに笑う彼の姿。最近は謎が増えるばかりだ。っと、何だか小学生みたいな文章になってしまったね。まあ、こんな日もある。

最近、彼が可愛いくて仕方無い。
そうは言っても主に仕種何だけれど。
これを言ったら怒られると思うんだが、矢張り俺より身長が低いのが原因だろうか。
真田や蓮二に挟まれているとさ、自分の身長がそれなりに高いと言う事を忘れてしまうから。
見上げられる感覚が何だか新鮮なのかもしれないな。

>今夜は風が強くて少し夜更かし。

ああ、そうだ。
先日書いた日記は俺が深く考え過ぎていただけだったようだ。
どうにも疑り深い性格故に空回る事も多々。
今年は改善出来ると良いんだけれど。

益々、帰りが遅くなる彼の体調を心配はすれど成す術はなく。
返事が無い分、彼が自分の休む時間を確保出来ていれば良いと最近はそう思う。

ただ、数日前に言われた言葉を彼がどういう気持ちで言ったのかが少しだけ気にはなっているけれど。

俺と自分の様子を恋人みたいだと形容したかったのか、それとも体温を分け合ってる姿が友人のカップルに似ていてただ口にしただけなのか。

…みたいだね。と言われて、つい、アレとって表現をしてしまったのは不味かったかな。
正直に白状してしまえばどう反応すれば良いか戸惑ったのは確か。
だけど、別に嫌な訳では無かったのも確か。
でも、すんなりと肯定出来なかったのも確か。

…何故だろうね？

この問い掛けすら伝える事が出来ていない現状。
まあ、タイミングがあれば聞いてみても良いかもしれないな。

聖なる夜に
彼の幸福を－.