彼は寝顔まで整っている。
昨晩は彼の布団の右側に潜り込んで、少々いかがわしい事をした。
詳細は、自主規制。
それから、彼の寝顔を携帯で写真に映してみた。
我ながら、良い写真が撮れたと思う。
勢い余って、俺の携帯の待受にしてみたりして。
これを打ち明けたら、彼は呆れた様に笑うだろうか。
彼の反応が今から少し楽しみだったりする。
…マゾじゃないからな？


今日も会えるだろうか。
会えたら、嬉しい。

彼と、別れた。
でも俺は今日も彼の傍に居る。
一度別れて、片想いからやり直す事になった。
俺は焦っていたんだと思う。
彼は、自分から俺に恋したいと言ってくれた。
この上無く嬉しい言葉だった。

彼は俺にお前はお人好しだと言ったが、それは彼も同じだと思う。
俺を突き放さずにいるんだからな。

今日が、最後に為らなくて良かった。
こうしてまた、彼と云う存在を感じられて幸せだ。


彼が俺をマゾだなんて言ってきたから、何時か見返してやる。
確かに主体はデレデレだから信憑性無いのも解るが、だからってあの言われ様は悔しい。
取り敢えず今晩は、彼の布団の右側に潜り込む。
其処で何をするかは、ご想像にお任せします、と云う事で。



おやすみなさい。

直ぐに舞い上がって相手を困らせてしまうのは、俺の悪い癖だと思う。
自覚は在るのにな。


どんな答えでも、
わかった、と笑顔で頷くから。
安心して欲しい。
彼が幸せに為れます様に。
…ああ、こう云う所が良くないのかも知れないな。


好きだと云う感情だけが重要な時も在る。
好きだと云う感情だけでは成立たない時も在る。
只、それだけだ。

毎日会って、会話を交わして、触れ合って、そう云う事が当たり前に為っていくのが堪らなく嬉しい。
よく言われる通り、恋は落ちるものだ。
それを心から実感した。


昨日より今日、今日より明日、俺は益々彼に惹かれていく。彼を好きになっていく、愛していく。
それは幸せな事で在り、同時に恐ろしい事でも在る。
俺の事を自分の方から好きだとは言えないなんて言っておきながら、こんな風に俺の心や身体を浸蝕するのは狡い。
只同じ気持ちで溶け合いたいのに、今はそれは叶わない。
以前は傍に居るだけで十分満たされていたのに…、本当に狡いのは、欲深くなったのは俺の方なんだろうな。

眠くて眠くて仕方無いのに、ベッドに入り目を瞑っても眠れない。
寝ようとすればする程、頭が重く為り頭痛に苛まれるばかりで安眠には程遠い。
睡魔は襲って来てるんだが…。

逆に昼間は、恐ろしい程良く眠れる。
体を横たえただけのつもりが意識を失った様に眠り続け、覚醒したのは2時間以上後…なんて事もしばしば在る。


昼夜逆転生活は心身共に良くないと解ってるんだけどな。
夜眠れ無くて、昼間安眠出来るんだから仕方無い。