日記一覧
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51 :
手塚国光
2011/11/18 01:44
すっかり冬の色が濃くなった夜。
目的がある訳では無いけれど、辿り着いた海辺はやけに静かで潮風が鼻を擽る。
余計な音の少ない場所は落ち着くものだ、と空を見上げるとやけに星がくっきりと見える夜で。
隣で聞こえる感嘆の声にちょっとした悪戯心がまたしても湧き上がるのも仕方の無い事。
ふ、と思わず唇の端だけを持ち上げ空を見上げたまま、定番のネタを投下。
『知っているか?あそこに見えるのが、死 兆 星だ』
『へー、凄いな、はっきり見える』
『………。』
いや、そうでなく。
そこは『え、北、斗の拳?』とツッコミを入れるタイミングだろうが!
ハッキリ見えたらご臨終だぞ?
ジェネレーションギャップなのかと肩を落としかけて、残念ながらコイツは同い年だったと気が付いてしまう。
…冗談を言わなさそうな顔をして真顔で口にしたからいけなかったのか、そうか。
可笑しいやら何やらで遠い目をしつつ、空を見上げたまま『見えたら死期が近いそうだ』と補足をポツリ。
フィーリングが合う合わないのポイントはここかと悟りを開けそうな心境だった。
結論。
笑いのツボは重要である。
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50 :
手塚国光
2011/11/02 22:25
感情は使わなければ鈍っていくという事を知ったのはいつの頃からだろうか。
思い出が美化されるのと裏腹に、向けられる事も向ける事も少なくなった想いに対して針が振れる事も稀になった。
黙っていても悟れ、とは高慢な物言いで、毎日顔を合わせ長年連れ添った間柄ならいざ知らず、偶然に結び付いた住む世界も常識も拘りも異なる二人に当てはめる事は至難の業。
会う事も言葉を交わす事も稀になった今、表情やテンションから読み取れる物はもう無い。
そんな時に黙っていては何も伝わらないのだから、サボるべきものでは無いだろう。
だがしかし。
面倒臭いと裏側の本音が滲む様な文面を受け取り、適当なその様に1つ息を吐き出したら最後、もう何もする気が無くなった。
何も1人に拘らなくても良いんだ…俺もお前も、な。
当たり前だが残酷な事実を改めて目の当たりにし、零れた本音が拾われる事も…恐らくもう、ない。
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49 :
手塚国光
2011/10/27 23:42
身体に馴染まないスプリングの硬さにうっすらと目を開けたら、最早記憶が曖昧な人間が隣で小さくも浅い吐息をぽろりと零す。
補足を施すなら、記憶が曖昧なのは俺がその人物に対してではなく、そいつ自身が昨日の記憶を無くしているという事か。
“…ここ、どこ?”
そりゃそうだ、あれだけ飲んでいたら。
年も考えずに昔のペースのまま飲むからだ。
言っておくが俺は素面だぞ。
3年振りに会ったと言うのにこの体たらくな上、その期間まるごと音信不通だった原因は案の定携帯のデータが吹っ飛んだせいだと聞けばもう溜め息しか出ない。
しかも携帯を酔った挙げ句にどこかへ捨てたとは、もう大人の風下にも…以下閉口。
しかも顔を覗き込んだ後暫く間を取ったかと思えば言うに事欠いて“…いじった?”は無いだろう、それは。
まあもう何年もの知った間柄故に笑い話で結局は済むんだが。
飾らないで居られるという相手は珍しくも有り難い存在である。
3年前に手を出さなかった事が奇跡だ、なんてしみじみ思い出しても今や昔、雪崩れ込みでホテルの展開がお約束。
お互いに年を食ったと笑い合い、変わるものと変わらぬものを比べては肩を揺らす。
ほっそりと立ち上る紫煙の存在を隅に追いやり、慣れない硬さを軋ませたら、何度も果てた筈の身体が起き抜けにも関わらず仄かに色付いて。
つくり、と喉の奥で低く笑った。
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48 :
手塚国光
2011/09/14 13:18
別に一人の時間が嫌な訳なんかじゃない。
むしろ何事にも縛られない自由な時間は、考える事すら放棄してただ時間を過ごすという事に身を投げ出せる。
だが、相反して何かを求めてしまうのは浮気性だからじゃない。
かといって本気が沢山ある訳でもない。
ましてや、誰かのものが欲しい訳でもない。
ただ、隙間を埋めていたいだけだ。
自分が肯定される時間で埋めて行きたいのかもしれない。
それこそ、欠けたパズルのピースを集めるような。
一人ときちんと向き合って、確かなものを掴む時、この虚しさは終わりを告げるのだろうか、それとも。
一度始まったものには終わりが必ずある。
だからこそ“今”に堕ちるのかもしれない。
背中に投げ掛けたい言葉が山のようだ。
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47 :
手塚国光
2011/08/28 10:56
応えは、無い
それが“答え”
ごめんでもなく、ありがとうでもなく、ただ、何も無い。
附に落ちはするが、自分の中を整理し受け止められるまでは暫くかかりそうな気配だ、何とも情けない話しながら。
“何も感じられていない”という事が一番堪える。
いっそ、拒絶が返る方が幾分かマシだな。
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