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┗1065.ラストノートがわからない(158-162/186)
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162 :
八重神子
2024/10/20(日) 22:24
🦊⛩️細石響いて
「これは犬ではなく私なりの甘えです」「お夕飯前ですがお菓子を頂いたら目が覚めてきました」「でもやはり瞳を閉じて休憩します」
この間、数分弱。共に政のちょっとした確認を兼ねた戯れをした後とはいえ、此奴と来たら。妾の膝枕は時価幾らつくか分からぬのじゃぞ?
旅人の童の連れのような生き方を時々したがる妾の親愛なる将軍様の斯様な振る舞いを独り占めに出来るのは、やはり心地が良い。
きちんと編んでいた三つ編みを解き、薙刀を振るう手指は時折妾の袖を柔く握って解いてを繰り返しておる。小動物───は無理があろうが、さもえどのむくむくとした仔犬に見える瞬間は妾のみが知って居れば好い。
花冷えを起こさぬよう、稲妻がよりよく進む為にも穏やかに眠れるように。”もこもこ半纏”にはまだ躊躇う以上、妾が特別に胸やら膝を貸してやらねば。
……ふむ。こうも恋とは大妖怪すら蕩かしてしまうものかと膝上の此奴を撫でて想うのは此で何度目なのやら。なぁ影よ。夢で応えてくれても良いのじゃぞ?
🦊
えーい。影。汝のためにふわふわに整えてやったのじゃが?はよう来い。
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161 :
ニィロウ
2024/10/18(金) 22:07
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆🪷💃🏻ごほうびシール、ふたり
アルハイゼンさんは言うまでもないくらい、とっても頭がいい人。
よく彼を見ていないと突き放してるように見えるかもしれないけど、よく見た分だけアルハイゼンさんは突き放してるわけじゃないってちゃんと分かるんだよ。
君と俺が違う人間である以上俺の言う通りにはしないしさせない、地頭の良さと根本的な知識量は違うって言いたいのかな。同じような言葉を使って、私のなんでに答えてくれるの。
誤解が起きたら誤解が起きないように一回で二を教えてくれて次の道を示して、私がその道の少し先を歩けたらアルハイゼンさんは嬉しそうに微笑んでくれるんだ。
似たようなことを私からもする事があって、その度にバザールで見つけた可愛いシールを貼ってあげることにしているんだよ。フォンテーヌにも同じような文化?が有名みたいだから、最初は貼って剥せる小さなものを一つ、アルハイゼンさんのあまり使わない方のブックカバーに貼っていたんだけど何だか彼はハマってくれたみたいで。
蓮の花のシール、シムランカで出逢った森の友達みたいな動物のシール、きらきらのラメが入ったシール。
格好良い人が可愛いシールを貼ってみんなに笑われたら困るから、実は全部貼って剥せるものを使ってるんだけど今のところアルハイゼンさんは全部取っておいていて……。
アルハイゼンさんは自分の感情が最優先だからこそ、自分が感じた嬉しいを私によく返してくれるのかな?って、あなたを待ちながらレッスンノートの表紙にそこそこ溜まってきた色んな形の葉っぱのシールを撫でながら思うの。
それはまるで、私からあげられた嬉しいが本当に大切に思われているみたいで……胸に一つランプを灯したよう。
今日はシールを貼ってあげられるか分からないから、ここに一枚貼っておくね。
大切なあなたへ。あなたが大切な私より。大好きだよ。🐹
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160 :
七七(乱入)
2024/10/17(木) 22:15
🧊🥥
えっと。何の話をしに来たんだっけ。
メモ、読む。
ヨォーヨと遊ぶのが好き。ヨォーヨの手が好き。
七七にさわるとき、水で手を洗って、つめたくしてくれる。
ヨォーヨは、七七が安心できるように、話してくれる。
七七、忘れるから、メモを取る。
ヨォーヨは、七七がメモをなくしても、メモを見ることを忘れても、やさしい。
たまに、覚えてることがあると、びっくりの顔になる。それから、嬉しそう。かわいい。
ヨォーヨには、たくさんありがとうと、ごめんねがあるよ。
もしもヨォーヨが病気になったら、白先生に薬を作ってもらう。それから、七七が氷枕を作る。
でも、元気なのがいちばん。
あ……ヨォーヨっていうのは、えっと。
……七七の、大好きな子?
いつか、ココナッツヒツジを見つけたら、一番はじめに教えてあげたいのは、ヨォーヨ。
体操したら、ヨォーヨのところ行かなくちゃ。
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159 :
タルタリヤ
2024/10/15(火) 22:03
🐳🏹あまくなる意味
曰く、金木犀は自然発生が難しいからそこに金木犀がある家庭はその香りを好き好んで選び、育ててきた事になるらしい。これは稲妻で昔トーマと遊んだ時に聞いた言葉だ。
その何年か後、鍾離先生から璃月では金木犀を丹桂と呼ぶんだと教えて貰った。
お互いそんな甘さは飾るタチじゃないのに、鍾離先生はスネージナヤで無縁の香りに惹かれる俺を見て何でもない顔で洞天の岩風呂に丹桂を拵えて、二人ゆるりと浸かりながら花鳥風月を楽しむ意味とやらを俺に仕込んだ。
戦場の真ん中で立ち終わりない闘争を、血湧き肉躍る瀬戸際を走りたがる俺の僅かなインターバルも繋げてしまえば鍾離先生的には十分な時間になるらしい。
鎖を引くんじゃなくて、小指一本分だけ巻いた担保を楽しそうに撫でては自分の意志であんたの隣に帰ってきて、許された空間で思い出す香りに先生を刻みつけ直す算段なんてとっくに知れているのに。
「公子」は忠義を違えない。崇高なる女皇様の十一本目の剣として生き抜く事が俺の大きな通過点だ。
但し、ただ一人の青年として俺を見たがる奴がもう一つの通過点と二幕目を置いた。俺の人生なのだからいつでもその点は弾けるのに、時間の流れの違う生き物の気紛れな傷になり続ける事を当時の俺は選んだ。
異国の人間の魂一つに縋りついて、罪を背負う。殺戮を英雄とも称せるあんたならきっと光ある空へ登れただろうに、俺が至る地獄へ喜んで手を差し出す。
ねぇ、鍾離先生。「公子」の後いつ目覚めてあげられるか全く検討つかないけどさ。出来る限り早く先生を迎えに行くから、やれる範囲で花を近くに置いていてよ。
そうして目覚めた時最初に捉えた香りが、甘い意味を教えて。二人きりの抜け駆けのお供に不可視を選ぶならきっとそれが最良だ。
───なんて。北国銀行の階段を降りながら、一年前の宣誓を思い出した。
後天性の眷属の契約なんて初めて結んだ大バカの鍾離先生へ。どうしようもない恋をした俺より。
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158 :
タルタリヤ
2024/10/10(木) 00:05
🐳🏹平皿に乗る偶然を幸福と称した
🐉「結婚…」「婚約してた…」
🐳「まだ内縁だよー」
のやり取りが我ながら可愛い気がして。そんな真ん中バースデーを今度こそ迎えられた件について。
のちへんにはしたけど特別なことは一つだけ。俺がこの一年で身につけた好みをふんだんに盛り付けたパンケーキを差し出したのをきっかけに、鍾離先生もその日のうちに嬉々として台所へ歩いて俺の帰還に合わせて俺らを模したマジパンを可愛く乗せたパンケーキを交換して終わり。
今だから言えるけど去年の10月10日はちょっとした事故があって、付き合ったばかりなのに俺は愛想つかされたのかと本気で焦ったし、原因を聞いてみたら鍾離先生の方が焦る理由を迎えていた。運の揺り戻しは元神にも通用するらしい。
不安、焦燥、不甲斐なさ。普通に生きていたら湧く不安を良くも悪くもさらけ出してしまえるのは、結局は俺達が俺達を見て生まれる感情である以上は小さい内に話しておけば楽になれると信じているから。
他力本願とか責任転嫁じゃなくて、そういう想いを浮かべてしまうくらい好きを抱いてるから、長く付き合うためにいつからか自然とお互いに渡すようになった。
根本的に我儘なのもよく似ているけど、出力方法にメンタル大反乱を起こしづらいのは我がことながら大人だと思っている。
それでも、それでもだよ。鍾離先生。引き続き俺を諦めずに俺を捕まえようとしていてね。
その気持ちを大切にしてくれるなら、俺も鍾離先生の心の尻尾を宝物みたいに優しく撫で続けているからね。
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