耐えられないことに耐えてみせたとも！
さっすが、私。ダヴィンチちゃんだ。最初から逃げるという選択肢が無い以上、どうにかして立ち向かうしかないのさ。人生とはまさに神秘の冒険だからね。ボーダーは常に前へ進むしかない。メンテもない…、いや、身体にはメンテナンスが必要だ。経験の逆機能が油断を招くことだってある。

とにかく、憂鬱で仕方なかった今日という日を、こうして無事に乗り切ることが出来たのは偏に君のお陰かな！君のあったかーい存在に、私はいつも救われているからね。


なあに、私は天才だからね。寧ろ、やってやれないコトはない！見ていてくれたまえ、Dr.ロマン。

やっほー、メロメロキュートなメローナだよ。
ねえねえ。糸車の【針】に刺されて眠り続けるお姫様の話を知ってる？なんでも王子様の【キス】で目覚めるらしいんだけどさァ。今まさに、ボクの目の前で金髪のヤツが気持ち良さそうな顔でウトウトしてるんだよねェ…、イタズラしちゃおっかなァ？

ボクは沼地の【魔女】の呪いなんて、ちっとも怖くないからネ。お仕置きなんかで死ねないし。いつだってボクを殺すのは、キミが居ないタイクツな時間なんだ。だから早く起きてよォ！


次のワードは【りんご】【鏡】【毒】だよ。キミの三半規管からトロトロに溶かしてあげるから、ボクと一緒に遊ぼうヨ。

欲しいもの、まだ内緒にしていらしてね。
そのうち当ててみせるから！実はわたしも、以前からあなたに差し上げたいものがありましたの。きっとこれからも必要になるものだし、ポケットに入れて持ち歩いてほしくて。

『料理できるの？』とか『裁縫できるの？』とか、口にはしなくても、いつもお顔に出ていらっしゃるから直ぐに分かるわ。ちなみに刺繍は嗜みのひとつだもの。お針子さん程ではないけれど、簡単なお裁縫なら大丈夫よ。浮遊霊の力を借りなくてもね。

答え合わせが楽しみね、アベンチュリン！

神世には、歌垣で男女が集う山があったとか。
私と貞明様の思いも、みなの川のように二つの峰から流れ出て、やがて合流して里へ落ちていったのでしょうか？

冴えない私だけど、この頃は冴えないなりに考えていたのです。貞明様に喜んで頂けるように、カエルの鳴き真似を練習しよう。珍しい若駒を手に入れたので一番にお見せしよう。
言葉に力が宿るのであれば、智慧を磨き、後朝の文にもしっかりと心を籠めてお返しをしよう、と。

恋の歌とは、何となくの感覚で似ていたり、分かり合えるものかも知れませんね。いつの世も、喜びは深みを、幸せは高みを与えてくれるのでしょう。こうしてあなたと文を交わし合う日々を、愛しく思わぬ訳がありません。貞明様、いつもありがとう。