スレ一覧
┗折針入れ(71-80/1000)
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80 :
上城裕也(89番目のおんがく)
2015/10/17(土) 12:58
やさしいことだ。
声を音を舐めて腹に入れて、覚えの儘書き留めていくようにそれをそのまま吐き出せば良い。自分のものにしてしまえばいい。音に、思い出に肉を形を与えてやるだけでいい。
同じ血が流れていて、それを望まれて、それを許されて。
誰よりも傍で聴いて、後ろに聴いて。絶対の特等席は其処にあった。絶対の譲らないものにもなった。
並べていく鍵盤に問う。お前は何を思う。何を見て、
以下、後程。
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79 :
明_石_国_行(刀_剣_乱_舞)
2015/10/17(土) 11:57
胸を悪う覚えるついで、腹へ溜まる棘を吐いて曰く、喉をさかしまに通るそれの臓の熱の糸を引くを眺めてはいつの咎の戯れかと思考をくゆらせる。
溶け切ったなら、此の身のひとつと飲んでしまえたものの忘備録。
いがつく喉の押しても引いても先ずは呼吸の落ち着けてから。
閻魔殿に問う。舌べろ、一枚しか持ってへんのですけど間に合いますか。
溜に溜まった折針を吐いて並べて指折りと数える予定。
後程。
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78 :
山姥切国広(刀剣乱舞)
2015/10/17(土) 11:43
目に焼く風景の再び出逢えば初めて気付く自身の情の傾き。
後程。
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74 :
―――
2015/10/16(金) 18:16
朱と濃い青銅。
切れ目の無い層の上と下とは鮮やかさを失った重く鈍く厳重な夕を彩り、風も雲も無い只紙芝居の様木々へ輪郭を置いた向こうに広げる。
瞳がこうして向いているからこその美しさなのだろうと眺め思う。手に囲っても懐紙へ掬って持ち帰れども、刳り貫いた煮凝りとして部屋の隅に飾ろうとも此の心地は思い出せないものとも分かる。
其処に有るから美しい。其処に広げてあるから、好い。所有欲よりも只贅沢に其れが有るべきだと、欠けては足りぬものとの潜在への語り目を繋ぐ。
其の一面を我が物とばかり縁へ光の引っ掛けた細い月が笑う。濁した残りの丸い輪郭を透かしてはあどけなさとも誑かされるようで、そうして眺める内にあっという間に先に見惚れた朱と藍の混ざりを見失う。
上質に染め上げた光に頼らぬ艶の有る黒の一色を誘い連れては。間も無くと月も手の届く程へ傾いて、所へ夜を落として就く。
月が落ちたら、手元の乾いた紺碧の機嫌を取り直そうか。
備忘録。
今日も夜が綺麗だった。
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72 :
鶴丸国永(刀剣乱舞)
2015/10/07(水) 17:39
夕焼けの、それから。
空から血の気が引いていく。
死んだ色。
打ち上げられた白い肌から零した血の止めどなく、然し波に洗われ肌色に交じる赤錆の色。
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71 :
三日月宗近(刀剣乱舞)
2015/10/03(土) 08:04
人によく触れられていた刀というのはどうしてああも聡いのか。
酒の晩。もう何を問われたかもどう答えたかも忘れてしまったが、確かあれは此方の事を問う話題で常套句と用意していた答えを渡すだけのありふれたものであったように思う。
遠征と出陣を繰り返し慌ただしかった切れ目の、遅い歓迎会のようなもので初対面にも近い。然しそれは百年の知己のような顔で「珍しい」、曰く「お前のような負けず嫌いが弱みを弱みの儘持っているとは」と。
吃驚して前後の会話、基より驚かされた当の話題も忘れてしまってはいるが、あの無垢な丸い目と割られた果実の繊維の引き裂かれる儘晒された中味の生々しい肌寒さは忘れようが無い。
――…俺がこういう刀であるとの常套句以外の説明が出来る程知らんのと、見てくれを思う儘評価をするのは別に構わないものだと平らに居たが。己で己を知るきっかけを叩きつけられたような覚えに揺れる。
奴は何が見えていたのか。
折れてしまった今は、もう何も。
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