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┗文は人なり、筆は刀よりも強し。(11-20/105)

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20 :✘ ✘ ✘ ✘ ※乱入
2024/07/14(日) 23:36

# ───…チュン、…チュン!
# (足元には、四つ折りの紙一枚…)


" 炭/治/郎! "
" チュン/太郎にコレ、持たせようと思って… "
" 急いで今、筆を走らせて書いてる。 "
" 字が汚いとか言うなよ!? "
" 日が変わる迄に届かなきゃ、意味無いんだから。 "

" お前、今日…誕生日だろ? "
" そっち、行けなくてごめんな。 "
" 二日程前には禰󠄀/豆/子ちゃんと一緒に居たんだけどさぁ…。 "

" 今は流石に、蝶/屋/敷には寄った後だよな? "
" ちゃんと一緒に連れてってあげなよ。 "
" 危ない目に遭わせんなって思ってた事もあったけど… "
" やっぱり、禰󠄀/豆/子ちゃんの傍にはお前が居ないと。 "
" 今は鬼だろうが何だろうが、そんなの関係無い。 "
" 禰󠄀/豆/子ちゃんは女の子なんだから絶対、独りにさせんなよ! "
" この意味、解ってんだろうな? "

" 絶対に、何が遭っても生きて帰って来いよな! "

" 俺だって鬼は怖い、逃げたい。 "
" それでも、やらなくちゃいけない時がある。 "
" 俺もこっちで頑張るから! "
" 絶対に、…帰って来いよ。 "

" やば、紙の余白が無くなってきた。 筆の墨も…。 "

" そうだ、最後に。 "

" 明日の夜には、また蝶/屋/敷に戻れるから。 "
" もしまだ近くの…藤の/花の/家紋の家に居るんなら、 "
" 逢いたい。 "

" 一日だけ時間が取れそうだから。 "
" 逢って、話がしたいんだ。 "
" 待ってるからな。 "

" それと、 "

" おめでとう。 "
" 生まれて来てくれて、ありがとな。 "
" 俺も大好きだぜ、炭/治/郎! "


               " ─── 我/妻/善/逸 "


# …チュン! …───
# (赫灼の瞳を暫し見つめ、静かに羽搏き何処かへ飛び去り…)

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19 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/07/14(日) 21:32

任務を何事も無く終えて、
今夜お世話になる藤/の花/の家/紋の家で鱗/滝さん宛のお礼の手紙を書いた。

軟膏の容器の蓋…
良く見ると俺が最終選別に行った時に彫ってくれた狐の…厄除の面と同じ模様が彫られていた。

大事に軟膏を使い切った後の容器は、何かに再利用しよう。

なんだか懐かしいな…

狭/霧/山での鍛錬も、藤/襲/山で行われた最終選別も…

#色んな人と出会って、
#かけがえの無い思い出が出来た。

>その中に、悲しい思い出も沢山ある。
>傷付いて、失って。


#母さん
俺を産んでくれた。

#父さん
俺に沢山の事を教えてくれた。

#竹/雄、花/子、茂、六/太
兄ちゃんの事を支えてくれた。

#錆/兎、真/菰
俺を鍛えてくれた。

#煉/獄さん
俺を信じて、前を向く力を与えてくれた。

此の世を去ってしまった沢山の人たちに、俺は守られて生きてきた。

#ありがとう。

俺は、
竈/門/炭/治/郎は、
これからも、みんなの想いを胸に
悔いの無い様に頑張って生きる。

大切な人たちを護る為。

#大好きな人と共に居る未来の為に。

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18 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/07/14(日) 06:55

鱗/滝さんから文が届いた。

新しい軟膏を届けてくれたのかな?
まだ前のが残っているけど…

#炭/治/郎
#誕生日、おめでとう。

あ……

そうだ、忘れてた。
今日は俺の誕生日。

ありがとう、鱗/滝さん。

任務を終えた後に感謝の文を認めよう。

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17 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/07/14(日) 00:15

任務は無事に終える事が出来た。

今夜は近くの藤/の花/の家/紋の家で休ませてもらおう。

善/逸は大丈夫だろうか。
怪我が痛くて泣いてないかな…。

きっと雀が励ましてる。
あっ、でも善/逸には雀の気持ちが分からないんだったな。
別の解釈をして、雀を怒らせたり、困らせてそうだ。

善/逸と雀のやり取りを想像していると、
善/逸の事を想うと、

>戦いの緊張で張り詰めていた神経が…意識が、
#優しく解されていく。
>鬼となった人の哀しみや苦しみ…憎しみを知って痛む心が、
#ゆっくりと癒されていく。

善/逸が気付かせてくれた想いは、
今では俺の支えになっている。


#ありがとう。

#大好きだよ。

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16 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/07/13(土) 19:48

鬼の情報を町で集めている時。
とても良い匂いがする食事処から出てくる、食事を終えた恋/柱の甘/露/寺さんと蛇/柱の伊/黒さんに出会った。

#あ〜!炭/治/郎くんだ〜!

元気に手を振ってくれる笑顔の甘/露/寺さんと、物凄い形相で睨み付けてくる伊/黒さん。

二人とも今日は非番で、甘/露/寺さんお勧めの食事処で昼餉をした所だった。

#どれもすっごく美味しいんだけど〜、私のお勧めはカツレツかなー!ソースは二種類あって〜……

>甘/露/寺、こいつは飯を食べに来た訳じゃ無さそうだ。

#えっ!?えっ、そうなの!?ゃ、やだぁ〜私ったら一人でペラペラ喋っちゃって…ごめんね、炭/治/郎君。

恥ずかしがる甘/露/寺さんを隣で宥める伊/黒さんの瞳は優しかった。

任務で情報収集をしている事を話したら、手伝うと言い始めた甘/露/寺さん。
伊/黒さんからの視線が…痛い。

柱の力を借りてしまったら俺自身も成長出来ないから、はっきりと断った。

けれど終始、伊/黒さんの俺に向ける視線は鋭く、刺さる様な敵意を向けられていた。


何かした覚えはないんだけど…。


柱のお二人と別れてから、鬼らしき情報も得られた。
俺も柱の人達の様に頑張ろう。

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15 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/07/13(土) 06:33

鎹/鴉に起こされた。
任務だ。

そうだ、手紙は届けてくれた?

>ケケケッ

…………。
届けてくれたんだな。ありがとう。

鎹/鴉から仄かに香る雀の匂いに安堵した。
けど、善/逸は怪我をしたから数日は休息が必要だと教えてくれた。

心配だけど、少し”良かった”と思う自分がいる。
知られたら善/逸は怒るかもな。

だって、怪我が無いとまた任務へと駆り出される。
隊/士としては当然で、鬼を狩る事が誉ではあるけど。

任務遂行中は、常に死と隣合わせだ。


善/逸が少なくとも数日は安全な場所に居る。
死とは無縁の場所で。

今は其れがとても良い事に思える。

生きていて欲しい。
善/逸が恐怖に脅かされず。
幸せに過ごして欲しい。

そして、叶うなら。
その隣で……。


その為に、俺は今日も頑張るよ。
今日から禰󠄀/豆/子も戦線復帰だ。


いってきます。

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14 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/07/12(金) 23:47


雨の匂いがする。

善/逸…雨に降られてないだろうか。
怪我をして、辛い思いをしていないだろうか。
無事に任務を終えて、安全な所で休めているだろうか。

心配事は尽きない。

雨の匂いや音は好きだけど。
今は何故だか、少しだけ不安な気持ちになる。


明日は任務だ。
支障が出ない様に、気持ちを落ち着かせて早く寝よう。


#おやすみ…。

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13 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/07/12(金) 19:11

>夢。


>"お前も、鬼にならないか?"

>"ならない。"


あぁ…此の声は。


>"老いる事も、死ぬ事も"
>"人間と言う"
>"儚い生き物の、美しさだ"

>"老いるからこそ"
>"死ぬからこそ"
>"堪らなく、愛おしく、尊いのだ"


死を畏れず、
心を燃やして、
生命を燃やして、
責務を全うした。

煉/獄さんの声だ。

鬼になれば、永遠に生き続けられる。

#"永遠"

人間で在るなら必ず限りがある。

鬼になってしまえば…
永遠に善/逸と一緒に居られるのだろうか。

そんな事を考えてしまう俺は愚かでしょうか?

煉/獄さん。

永遠に、愛する人と居られる未来を望んでしまう俺は、欲深くて駄目な人間なんでしょうか?


>鬼になれば……。


…………。

もし永遠に一緒に居られたとしても。
"犠牲"の上にある"永遠"は要らない。

他人を傷付けたり、奪う真似は。
俺はしたくない、死んだ方がマシだ。


其れに、想いは生き続ける。
死んでも、善/逸の事を愛しいと思う気持ちは死なない。

#"永遠に"


>ーーーーーー

……っ!…しまった。
文を書いた後、朝餉も食わずに寝てしまった。
しかも机に突っ伏した儘……

幾ら夜通し走り続けたとはいえ、恥ずかしいな…。

朝餉を用意してくれたのに食べなかった事、ちゃんと謝ろう。


鴉はまだ戻ってきてない。
何かあったのかな。

心配だ。

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12 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/07/12(金) 09:15

よ、漸く…着いた……。

呼吸のお陰で選別の時とは比べ物にならない位に体力が付いているのは分かった…。

けど、
>間に合わなかった。

そう分かった瞬間、
身体に疲労感が押し寄せた。

>会えなかった…

ーー…っ……
悲しむな。
情けない顔を見せるな。
…禰󠄀/豆/子が不安がる。

>ーーーーーー

朝餉の、
味噌の良い匂いがする。

ア/オ/イさん、頑張ってるなぁ。

#おかえりなさい!炭/治/郎さん!

ただいま、な/ほちゃん、き/よちゃん、す/みちゃん。
禰󠄀/豆/子の事、ありがとう。

ただいま。
禰󠄀/豆/子。

元気になったんだな!良かった…。
あっ、出てこなくても…、……。

>(ぐりぐり)

ーー……そうだな、みんなでお留守番してくれて、ありがとうな。
えらいぞ〜禰󠄀/豆/子。(なでなで)

……ん…?
………花……?

ーー…あぁ…
微かだけど、善/逸の匂いがする。

蝶/屋敷に辿り着いた時から、善/逸の匂いがしていた。
けれど、俺が来た道とは反対の道へ続いていたから…

もう任務に向かった後なのだと。
直ぐに理解出来た。


>あら、桔梗ですね。

っ!!
し/の/ぶさん。ただいま戻りました!
禰󠄀/豆/子の事、ありがとう御座いました!

>良いんですよ。
>此処は、鬼/殺/隊のみんなが傷を癒す場所ですから。

…………

>ふふ、善/逸君…禰󠄀/豆/子ちゃんの事が大好きなんですね。

……?……はいっ!そうだと思います。

>桔梗には
#永遠の愛、変わらぬ愛、誠実…
>…っていう花言葉があるんですよ。

へぇ〜、そんな意味が込められてるんですね。


#し/の/ぶさま〜〜〜!!
#朝餉の用意が出来ましたぁ〜〜〜!

>では、呼ばれたので、先に失礼しますね。……炭/治/郎君も、後で食べに来てください。

はい、ありがとう御座いますっ!

…………。

良かったなぁ、禰󠄀/豆/子。

>む〜……(ぶんぶんっ)

……?…禰󠄀/豆/子?

>むむ〜〜〜!!

……禰󠄀/豆/子じゃなくて、俺に?

>(こくこく)

…っ……そ、そうか……伝えてくれてありがとう、禰󠄀/豆/子…。
此の儘枯らすのも可哀想だから、後で押し花にしような。

>(にこにこ)

善/逸が、俺に此の花を…。


#  ”永遠の愛”
#   ”変わらぬ愛”


控えめな桔梗の香りと、
善/逸の残り香と一緒に、

善/逸の想いが伝わってくる。


…凄く…
…顔が熱い…
…胸が苦しい…
…想いでいっぱいで…
…張り裂けて…
…溢れてしまいそう…

善/逸に伝えたい…。
一刻も早く。

…そうだ、文。
手紙なら、伝えられるかな。

鎹/鴉に頼もう。
彼なら善/逸の元まで飛んで行ける。

俺も飛んで会いに行けたら良いのにな…。

善は急げだ。


#ーーーーーーー

>前置きも省いた、簡素な文を送る事を許して欲しい。

>善/逸。

>透き通る水の様で
>澄み渡った青空の様な
>綺麗な桔梗の花をありがとう。
>押し花にして残そうと思う。

>任務…怪我はしてない?
>無理はしないでね。

>また、会った時にいっぱい話そう。


#…善/逸
#離れていても、ずっと善/逸の事を想ってる。
#会えなくても、心は善/逸の傍に居させて。

#善/逸
#一等、愛しているよ。

#ーーーーーーー

……頼んだよ。

拙くても、
想いだけは沢山込めた。
此の文が、無事に彼の元へ届きますように。

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11 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/07/12(金) 01:28

随分と手こずった…

脚が速くて、とてもすばしっこい鬼だった。
まさか森の中を逃げ回られるなんて…
偶然見つけた木の洞を利用出来なければもっと時間を要していただろうな。

善/逸の様に瞬発力があれば、もう少し早く斬れたかも知れない。 
今度、善/逸に会えたら雷の呼吸のコツでも、教えて貰おうかな。
お陰で蝶/屋敷に戻るのは朝になりそうだ…。

途中、藤/の花/の家/紋の家があるらしいけど、休んでいてはもっと帰りが遅くなる。


#会えるかも知れない。


そんな希望が疲弊した身体に力を与えてくれる。


>会えないかも知れない。


そんな不安に焦り呼吸が乱される。

落ち着け。

走る事に集中しろ。


もし会えなくても、次に会える日を楽しみにすればいい。

ただ其れだけの事だ。

だけど、
叶うなら、

#会いたい。

#声が聞きたい。
#抱き締めたい。
#___たい…。

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