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┗文は人なり、筆は刀よりも強し。(51-60/105)

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60 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/08/19(月) 00:17

鬼を追っている途中で不意を突かれた。

鼻が詰まって鬼の匂いを辿れなかったのもあるけど、感覚が全体的に鈍い。

躱す事は出来なくても、受け身はとったし
禰󠄀/豆/子が鬼の動きを鈍らせてくれたおかげで、頸を斬る事が出来た。

その後、何とか近くの藤/の花/の家/紋の家まで辿り着けた。

直ぐに医者を呼んでくれて、怪我の治療も出来た。
頭を強打されたけど、出血だけで済んだみたいだ。頭が丈夫で良かった。
肋は数本折れていたから、蹴られた腹の方が重症だ。

暫くは此の家の人の世話になりそうだ。

……、…。


眠れない。

任務中は気にならなかったのに、
寝ようとすると風邪の倦怠感と怪我の痛みが気になってしまう。
寝るのに集中しよう。

…………。

とても静かだ。

禰󠄀/豆/子はいるけど、

体調が優れない所為か、
何だか心細く感じる。

>熱い…
>苦しい…
>切ない…
>寂しい…

あぁ、
俺は、
孤独になる事が、
一等に辛いかも知れない。

傍に居て欲しい…。

会いたい、な。

善……逸……ーーーー。

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59 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/08/18(日) 00:28

>風邪をひいてしまった。

任務の途中で雨に降られて、
濡れた儘動き続けたのが原因……だと思う。

悪寒はなかった…というより、
全/集/中の呼吸で体温が元から高かったから
熱には気付けなかった。

段々と嗅覚が鈍っている事に気付いて、
その日の夜には喉に違和感があった。

ただ、今は休んでいる場合じゃない。
鎹/鴉から新たな任務が伝えられた。

平気だ。
まだ全然動ける。
この程度でへこたれる炭/治/郎じゃない。

…………。

善/逸とまた会う時迄には、
風邪、治しておかないと。

うつしてしまうのも嫌だし。
心配させたくない。

出来るだけ次の任務に備えて体力は温存しよう。

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58 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/08/15(木) 07:46

#夢。

>あっ…、……ーー。
>たん、じ…ろ…ぉ……ッ!

#善/逸と
#媾う夢。

>ーーん……た、ん……ひっ…、…
>ーーー…、……ーー♡

#夢とは思えないくらい。
#鮮明な夢。

>ーーーーーーー

……っ!?!?

俺はなんて破廉恥な夢を見てっ……

善/逸と会ってから
そんなにまだ日は経ってない。

"あの日"にいっぱい"出した"のに。

なのに、

なのに何でっ

大っきくなってるんだっ…

ーー善/逸と恋仲の関係になってから
目覚めた時に下半身が元気な事が度々ある。

今日みたいな夢を見ていなくても、
善/逸の事を想うと熱を帯びる。

発散の方法は善/逸から教わっている、
けど、一人で触っても、何故か出せない。
何で出せないんだろう…方法は間違ってないのに。

また善/逸に会った時に聞いてみよう。

それまでは出すのは我慢だな。

数日前に会ったばかりなのに

#会いたい。

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57 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/08/14(水) 00:09


俺は長男だから我慢出来る、
次男だったら出来なかったと、
色んな我慢をしてきた。

我慢出来ていた。
欲を抑えられていた。
そんな俺だった…

けど……

我慢出来ていた俺なのに、
善/逸の事に関しては、我慢が出来ない。

#"今日は我慢出来る長男はお休みなのね。"

善/逸にそう言われてしまう程、
我慢が出来ない。


#善/逸の匂いを沢山嗅ぎたい。

嗅げれば満たされると思っていた其の欲は。

善/逸の匂いを嗅げば嗅ぐほど、
更なる欲を芽生えさせる。

#善/逸に触れたい。
#抱き締めたい。
#口付けたい。
#媾いたい。


善逸から誘ってくれる事が多いのに、
今回は長期任務と帰る際にも呼吸を使った事に依る疲労が酷かったのか、
軽い戯れや触れ合い程度しかしてこなくて。
段々と俺の方がもどかしくなって、頬とかに口付けをしてしまった。


俺自身も、善/逸の頭の怪我が完治する迄は駄目だ思っていた癖に。

#抱き着いた儘眠った無防備な顔、
#目覚めた時に俺に向けてくれた優しい顔、
#鰻重を食べる幸せな顔、
#風呂場で湯に浸かって心地良さそうに緩んだ顔、
#頬を赤らめ俺を好きだと言う顔、

色んな善/逸の顔を見ているうちに、
"我慢する"気持ちを上回る程に善/逸への想いが溢れて、つい"媾いたい"と本音を洩らした。

そんな俺の言葉に善/逸は少し戸惑っているみたいだったけど、"しょうがねぇなぁ"と言いつつ直ぐに受け入れてくれた。

その後、
善/逸が優しくて甘い匂いをさせながら

#"いいよ、おいで?"

なんて、言うもんだから…
頭の傷は気を付けたけど、
加減が出来ない位に、俺は善/逸不足だったらしく、
善/逸の事を沢山、求めてしまった。

最中、
善/逸のあられもない声に、
以前、伊/之/助から聞いた、
>"雌/逸"
を思い出して、

善/逸の唇を口吸いで塞いで…

呼吸をし辛くさせたからか、
後で泣きながら怒られてしまった。

>……善/逸の声は聞かせたくないんだ。

>伊/之/助にも、
>禰󠄀/豆/子にも、
>誰にも、

>俺だけが知る善/逸の声…


善/逸の声も身体も、何もかも。

>"独り占め"したい。

なんて、無理な我儘を言って、
善/逸を困らせないように気を付けないとな。

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56 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/08/12(月) 23:59

久々に会えた時の夜に善/逸に桔梗の押し花を見せた。
巧く出来ていると褒めてくれて、嬉しかったな。
善/逸に押し花の作り方を教えてくれたから綺麗に出来た。

#"これなら花もずっと綺麗な儘で居られるから、少しでも幸せに咲き続けてくれるといいね"

此の桔梗の押し花の様に、
善逸への想いを枯らす事はないよ。

#ずっと、

#ずっと…

#大切にする。

#初めて作った押し花も。
#善/逸の事も。

#善/逸の幸せな笑顔が咲き続ける様に。

#善/逸に沢山の幸せを…。


あっ、

そういえば。

善/逸が眠ってしまった後に気付いた。

眠る善/逸の傍に置いてあった一冊の本。
あれは一体何だったんだろう。


…本とは違う匂いが、微かに香ってはいたけど… 

…今度聞いてみよう。
また、会える時の楽しみが増えたな。

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55 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/08/12(月) 01:05

今日からまた任務だ。
任務の間、また善/逸とは暫く会えないな…。

直ぐにでも会いたいと思う気持ちを、
善/逸と過ごした事を思い出して紛らわせよう。

>ーーーーーーーーー

善/逸と一緒に眠って……
目覚めた時にも、
善/逸の匂いだけじゃなくて、
善/逸自身が俺の傍に居る…

#"久し振りの俺と寝られた夢見はどうだった?"

夢…
覚えていないだけかも知れないけど、
見なかったな。
善/逸の匂いと温もりを感じながら眠るのだから、見るのならきっと温かくて優しい夢だと思う。

けど、夢を見る時間があるのなら、
起きて現実の善/逸と楽しい一時を過ごしたいと思った。

寝坊してしまったけど、約束していた鰻を食べに街に出た。
店に入る前から魚を焼く芳ばしい匂いと甘辛い匂いが漂っていて、自然と涎が出てしまった。

俺は初めてだったから、注文も善/逸に任せていたんだけど…品書きを見て値段に驚いた。

……鰻って、こんなに高いものなのか…。
善/逸が注文してくれた"特上"って…っ!?
……鰻って、こんなに高いものなのか…。

目が飛び出してしまいそうな程に動揺して、同じ事を二度も言った事に気付かない位だった。
善/逸に笑われてしまった。

い、いざ……実食っ!

食欲を唆る鰻のたれの香りと炊き立てのごはんの香り…
うぅ……涎が止まらないぞっ…

#ぱくっ……

ーーーっ!!……〜ッ…!!!

や、柔らかっ!
ほろほろと、口の中で鰻の身が解れて、
蕩けた脂と甘辛いたれが絶妙に米と絡んで……

#美味いっ!!!!

凄く美味いっ……これが鰻……


感動しているのが顔に出ていたのか、
善/逸は俺の顔を見て嬉しそうに頷いていた。

その後、善/逸も食べ始めて……

#うわ、ぁ……
#凄く幸せそうな顔で食べるなぁ
#見てる此方まで幸せになる…

鰻とごはんを口いっぱいに頬張って食べる善/逸の表情は幸せそのものだった。


#"んん"〜〜〜♡♡美味過ぎてほっぺたが落ちるうぅ〜〜♡"

"ほっぺたが落ちる。"

ふと昔を思い出した。
うんと幼い頃の話…。

母さんの作った団子を食べた父さんが、

>"ほっぺたが落ちてしまいそうだ。"

そう言った時、
俺は慌てて父さんの頰をこうやって押さえて落ちない様にしたんだ。

…っていう話を、善/逸の両頬を両手で包み込みながらした。
だって、ほっぺたが落ちてしまったら大変だろう?

そんな事を言っていたら、
善/逸が硬直していた。
嫌だっただろうか?匂いは平気そうだけど、
鰻のたれの匂いが強くてはっきりと分からない。

というか、食事の邪魔をしているな!
長男でありながら行儀の悪い事をしてしまった…。
善/逸を困らせてしまわない為にも、気を付けないとな。

……でも、

もし、善/逸のほっぺたが落ちたら、
善/逸自身も困るだろうし、
俺も、赤く染まった愛らしい頬を見れなくなる
撫でる事も、口付ける事も出来なくなってしまう。

それは凄く困る。


ほっぺたが落ちるのは駄目だけど。
善/逸のこんなに幸せそうな笑顔を見られるなら、
非番が重なった時は、
一緒に鰻を食べに行こう。

善/逸の幸せな顔を沢山みたい。

俺も善/逸の事を、鰻を食べてる時の様に幸せにしたい。

善/逸を簡単に幸せに出来る鰻が、

羨ましい。

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54 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/08/10(土) 02:03

長期の任務を終えて帰って来た善/逸。

#やっと会えた。

部屋に入ってきて、直ぐに善/逸から抱き着いてきて。

つらい匂い。
くるしい匂い。
うれしい匂い。

色んな善逸の匂いで一杯にしてくれた。

大変だったんだな。
匂いで伝わってくる。

疲れも相当溜まっていたのか、そのまま善/逸は寝てしまった。

きっと急いで帰って来てくれたんだろう。
たくさんの汗の匂いがする。

善/逸の汗の匂い。
頑張った匂い。

#俺は好きだよ。


けど善/逸は気にしちゃうみたいだから。
明日は朝からお風呂だな。
一緒に入ろう。

裸の付き合いは仲良くなれるからな!
仲良しならもっと仲良くなれる!


明日は、俺も善/逸も非番だ。

#うんと甘やかそう。

俺も沢山匂いを嗅がせて貰おう。

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53 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/08/09(金) 01:40

大きな建物が建ち並ぶ、

どの方角を向いても人…

人で溢れている。

色んな物の匂いが、
色んな人の匂いが、
色んな感情の匂いが、
此処にはいっぱい…

鼻がもげそうだ…

少しでも人気の少ない道に行きたい。

少しでも…
匂いの元が無い所へ…


うぅ……

気持ち悪い。


不意に、善/逸の匂いが嗅ぎたいと思った。

善/逸からも色んな匂いがするんだけど、
不思議とずっと嗅いでいられる。

善/逸の匂いの中でも、

甘くて…
心がぽかぽかと、
温かくなる匂いは、
嗅がずには居られない。

あまりに嗅ぎ過ぎるものだから、
善/逸には怒られたな。

嗅がない様に、指で鼻を摘んだら、
善/逸が傷付いてしまうらしい。

嗅ぐのは程々にしないといけない、
頭では分かってしても、
止められない。

止めたくない。

長男なのに、我儘を言ってしまいそうだ。


次、会った時…

善/逸の匂いで、
肺が満たされるくらい

嗅ぎたい。

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52 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/08/08(木) 01:50

昼間は蝉の鳴き声が、
そこらじゅうから聴こえる。
色んな鳴き声が混ざり合って、
一つの歌の様だ。

歌……

歌は好きだけど、俺が歌うと、
耳を塞がれたり、
変な顔をされたりする。

どうやら俺は、音痴らしい。
伊/之/助も歌が下手だったな。
一緒に鯉のぼりの歌を歌うつもりが、
雛祭りの歌を歌い始めるし。

耳の良い善/逸には、堪えたらしく、
伊/之/助共々凄い剣幕で怒られた…
…というか、あれば指導だったな。

語尾の音の上がり方だとか、
歌い方のクセがあるとか…

善/逸の歌を聴く事は無かったけど、
その指摘された事に気を付けて歌うと、
少し歌が上手くなった…
様な気がする。
終始、口がへの字だった
善/逸の顔を思い出すと、
自然と口元が緩んでしまう。

今度は善/逸の歌も聴きたいな。
ちゃんと聴いた事が無いから。

でも、もしかしたら、

俺は何度か、
善/逸の歌を聴いているかも知れない。

記憶に残る、母さんの子守唄。

禰󠄀/豆/子へ偶に歌ってあげるこの歌は、
善/逸も口をへの字には曲げなかった。

あまりに善/逸が集中して聞くもんだから、
少し恥ずかしくなって、
善/逸達の前では歌う事を、
控える様になったけど。

もしかしたら、
覚えてくれたのかも。

なんて…
流石に都合が良過ぎるかな。

寝苦しい時は、
子守唄を歌って欲しい…
なんて。

#善/逸が傍に居てくれるだけで。
#俺は幸せだよ。


善/逸は蝶/屋敷に帰れたのだろうか。
それともまだ任務の途中?
週末には善/逸に会えるだろうか。

会いたい…

会いたい…

善/逸…


今直ぐ善/逸の匂いを、
いっぱい嗅ぎたいくらいに、
善/逸が足りない。

けど、今は我慢だ。
長男だから我慢出来る。

桔梗の押し花を見て気持ちを落ち着かせよう。


………、……。

………………、っ……。


#余計に会いたくなった。


我慢。我慢だ炭/治/郎…。

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51 :竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/08/07(水) 02:02

>キメ/学

今日は夏期講習が無いから、店の手伝いだ。
パン作りは大変だけど、とてもやり甲斐のある仕事だ。
母さんや俺たち、家族で作ったパンを、
買ってくれる人の笑顔を見ると、
俺も凄く嬉しくなる。

最近は、それ以外にも
嬉しい事がある。

店の扉が開くと同時に、元気な声が聴こえる。
出迎えると、辺りを見渡して誰かを探す善/逸が見えた。

禰󠄀/豆/子なら、友達の真/菰の所にお泊まりだから居ないぞ。

露骨に残念がるけど、帰らずに店の手伝いをしてくれる。
夏休みは遊ぶって言いながら、手伝ってくれて…
本当、優しいなぁ。

お昼になって、母さんと竹/雄と交代して善/逸とご飯休憩。

居間に用意されたおにぎりを一緒に食べた。
善/逸の幸せそうな匂い。
善/逸の笑顔だ。

あっ、口元にごはん粒が…
付いてたから、指で取った。

そうしたら、何故か善/逸が急に背中を向けて食べ始めてしまった。

心配だから少し強引に顔を覗き込んだら、
顔が真っ赤だった。

体調が悪そうではなかったけど、
手伝いが大変だったからだろうか、
無理をさせてしまったか、

色々と心配をしてあれこれ質問したけど、
全部否定された。

じゃあなんでそんなに顔が赤いんだ!

#お前のせいだよ!
#お前のせいでこんな事になってんの!
#ごはん粒付いてるよ、って言えば良いだけじゃん!?
#なんで炭/治/郎が米粒取るのよ!?
#しかもその後それを……っ…食べ…〜っ
#少しは自覚しなさいよ!
#この天然スケコマシ!!


怒濤の様な言葉に唖然としてしまった。

そういえば、食べたな。
善/逸から怒りとか、不快な匂いがなかったから、問題無いと思っていたけど、駄目だったみたいだ。

家族とも偶にする事だから、つい…
今度からはしない様に気を付けるよ。

……、…?
今度は喜びと、少し不満の匂いが混じってる?

真っ赤な善/逸が何か言いたげにしている。
瞳も少し潤んで…

ーーん……なんだろう?

今の善/逸を見てると。

お腹が空く。

さっきおにぎりを食べたのに。
どうして…?

…あぁ、…凄く……。

>ーーーーを食べたい。

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