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┗文は人なり、筆は刀よりも強し。(41-50/105)
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50 :
竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/08/06(火) 00:19
蝶/屋敷に帰ってきたけど、善/逸は少し遠い地の任務へ向かったから戻っていないらしい。
桑の実は、屋敷に居るみんなで食べよう。
良かった…みんな喜んでる。
嬉しそうな笑顔と匂いで、
俺も凄く嬉しい気持ちになれた。
#此処に善/逸も居てくれたら…
#善/逸の笑顔を見られたなら…
…………、……。
会いたいな…。
頭の傷は良くなっている事を、し/の/ぶさんから聞いてはいるけど心配だ。
そうだ、手紙を書こう!
早速書いて鎹/鴉に届けてもらおう。
>ーーーーーー
善/逸、
遠い地での任務で大変だろうけど、
ちゃんと休息はとっているか?
また無理をしていないか?
頭の傷…ちゃんと治すんだぞ。
俺は幸い、酷い怪我も無く、
任務を全う出来ているから、
安心してくれ。
禰󠄀/豆/子も復帰してから、
張り切ってくれている。
元気いっぱいで、
人を守ってくれる事は
嬉しいけど、
無茶をさせてしまいそうで、
心配が絶えないよ。
俺も明日から数日間、
蝶/屋敷には戻れないけど、
週末には戻れると思う。
だから、週末に善/逸が、
蝶/屋敷に戻っているのなら、
少しの間だけでも、一緒に居たい。
もし居られるなら、
お昼に二人で、
鰻重を食べに行こう。
怪我をしたら、
大好きな鰻重を食べに行けないぞ!
だから、無事に帰ってくるんだ。
どうか息災で。
大好きな善/逸が無事である事を
心から願ってる。
>ーーーーーーーー
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49 :
竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/08/05(月) 12:56
任務を終えて蝶/屋敷へ帰る途中の山で、
何処からか甘い匂いが漂ってきた。
嗅いだことのある、
果実の匂い。
そう離れてはなさそうだ。
少しだけ、寄り道をしてみよう。
…………。
あった!
桑の実だ。
沢山実っている。
丁度時期だから、凄く甘い匂いがしている。
少しだけ採らせてもらおう。
蝶/屋敷の皆へのお土産。
みんな喜んでくれるかなぁ…。
善/逸も居るだろうか…。
饅頭やかすていらを食べていたから、
甘い物は好きなんだろうけど、
果物とかも好きなのかな。
善/逸の事を考えていたら、
昨日の事を思い出した。
あの人、強かったな。
怒りの余り腕を掴んでしまったけど、
とても鍛えられていて、
がっしりとした、逞しい腕だった。
きっと沢山鍛錬を積んで努力したんだ。
でも、だからと言って他者を貶して良い訳じゃない。
それにあの匂い。
鬼を倒しても、
…足りない、
足りないと言ってる匂いが、
悲しく感じた。
あの人の、
求めるものが、
見つかるといいな。
………、……。
はっ!長居しては此処の動物達に迷惑が掛かってしまう。
桑の実を綺麗な布で大事に包んで、
帰ろう。
みんなの所へ。
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48 :
竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/08/05(月) 02:07
藤/の花/の家/紋の家を後にして、
任務に向かう道中の森の中…
目的の場所じゃないけど、
森の奥から鬼の匂いがした。
それと、雷の様な音が聞こえる。
其の音が聞こえた方角から鬼の匂いが近付いて、
手負いの鬼が俺の目の前に飛び出して来た。
鉤爪の様な鬼の爪の攻撃は避ける事が出来たけど、攻めに転じられる程の余裕が無い位、
鬼の動きが素早い…。
>邪魔だっ!どけっ!!
背後から聞こえると同時に昨夜出会った隊士の人が物凄い速さで鬼との間合いを詰めて刀を振る。
鬼の頸を斬った時、その人の周りには雷の様な物が見えた…。
すごい…っ。
素早い斬撃と動き…。
>……ちっ………。
鬼を倒したというのに、
なんでこの人は、
こんなに不満な匂いをさせているんだろう。
あっ、
さっきの技凄かったですね!
あの技って、何の呼吸の型ですか?
>…………。
雷の様な物が見えたから、雷の/呼吸ですか?
俺の友達にも貴方と同じ雷の/呼吸を使う人がいるんですよ!我/妻/ぜん……
ーー…っ?…
急に匂いが変わった…この匂いは…
それに気付いた時には、
その人に胸倉を掴まれていた。
怒りと、
憎悪の匂い…
>カスと同じにすんじゃねぇ!
>弱っちい彼奴とは出来が違うんだよ!
>彼奴やテメェみたいな弱い奴に価値なんて無いんだよ!
……っ…なに、を
急に言い出すんだ?
カス?
弱っちい?
善/逸の事を言っているのか?
善/逸はカスでも、弱くも無い。
何か勘違いしてるんじゃ…。
いや、それよりも。
凄く…腹が立ってきた。
#善/逸は弱くなんかない!
咄嗟に胸倉を掴む腕を掴んで反論してしまった。
友達を、悪く言われたのもあるけど、
>"弱い奴に価値なんて無い"
その言葉が、あの鬼の…
猗/窩/座の言葉を思い出させる。
煉/獄さんの言葉まで否定されている気がして、
看過できなかった。
>弱者同士仲良く傷の舐め合いか?…はっ、お似合いだなぁ。
>勝手に舐め合ってろよ、弱者が俺に触るんじゃねぇ。
振り払われた手で拳を作ったけど、
"鬼/殺/隊同士の争いは御法度"
其の儘去っていくその人の背中を黙って見送っていた…でも…
我慢出来ないっ…
善/逸は弱くないっ!
泣いたり逃げたり、
情けない姿を見せるけど、
心は凄く優しくて、強くて…
頼りになる仲間なんだぞー!!
…その人は振り向きもしなかった…
けど、風に乗って、
憎悪と嘲笑と、
強い不満の匂いが、
漂ってきた。
善/逸はあの人と知り合い…
なんだろうな……。
あの人の様子からして、
あまり仲は良くなさそうだ。
今度、善/逸と会って色々と近況を話す事があっても、
この事は黙っておこう。
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47 :
竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/08/03(土) 23:35
今日と明日は少し遠い所での任務だ。
善/逸は無事に戻れただろうか…
また何処か怪我をしていたり、
血/鬼/術で苦しんでいたり、
していないだろうか?
不安や心配は絶えないけど、
それ以上に、善/逸の事を信じている。
#善/逸なら大丈夫だ。
俺も善/逸に倣って、頑張ろう。
任務に向かう道中でも鍛錬だ!
全/集/中の常中をしながら走って向かおう!
ーーーーーー
今日、泊まらせて貰う藤/の花/の家/紋の家には、
鬼/殺/隊の人がもう一人いた。
見たことの無い人だ。
お互い単独任務だけど、仲間だから挨拶は基本!
こんばんは!初めまして!
>………あぁ?
俺、竈/門/炭/治/郎って言います!
貴方の名前…
>お前の事なんてどうでも良いんだよ。
……ん?
なんだか初対面なのに、
凄く嫌われてるぞ…?
あの…どうして…
>話し掛けてくんじゃねぇ。
…あ、部屋から出ていってしまった。
あの人は、
どうして、
あんなに俺を嫌うのだろう。
どうして、
あんなに不満を抱えているのだろう。
お腹が空いているのかな…。
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46 :
竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/08/02(金) 21:15
>…………。
>夢?
>それとも……。
>苦しい…。
>呼吸をすれば、する程。
>脳が、
>肺が、
>紅く、
>黒く、
>侵される。
>悲しい。
>苦しい。
>…の匂いが、
>ずっと。
>ずっと…。
>鼻に、
>顔に、
>胴に、
>手に、
>脚に、
>こびりついて、
>消えない。
>……。
>…………。
>ごめん……。
>ごめんな…。
>………ごめんなさい。
>ーーーーーーーーー
……時々。
時々だけど。
寝ても疲れがとれていないというか、
起きた時に身体が重苦しく感じる時がある。
汗が凄い。
特に、そういう日は夢の内容が朧げになる。
けれど、これだけははっきりと覚えてる。
>血の匂い。
……夢でも嗅覚ってあるんだな…。
いや……
"夢"じゃなくて、
"現実"にあった事を、
思い出しているのかも知れない。
血の匂いは嫌いだ。
………、……。
駄目だ、しっかりしろ炭/治/郎!
これしきの事で心を弱らせてどうする。
長男だろ。
禰󠄀/豆/子を人に戻すんだ。
鬼/舞/辻/無/惨を倒すんだ。
前を向け。
心を強く持て。
血の匂いがなんだ。
そんな軟弱な心じゃ。
禰󠄀/豆/子を救うどころか、
かえって不安にさせる。
心の折れた炭/治/郎じゃあ、
誰も守れないぞ。
……………。
#”こん/こん/小山の…………”
そういえば、
偶に、
本当に偶にだけど、
汗は沢山かいているのに。
心が凄く軽くて、
ぽかぽかと温かい時がある。
まるで優しさに包まれたような。
心地良い、目醒め。
その時だけは、
記憶に刻み込まれた
血の匂いが、薄まって。
甘くて、
優しくて、
大好きな匂いで、
満たされてる。
…任務で疲れているのに…
俺なんかの為に休む時間を、
……削らなくたって…
………、………。
#……ありがとう…。
#大好きだよ。
#………善/逸。
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45 :
竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/08/02(金) 01:16
任務を終えて蝶/屋敷に戻ってきた。
夕餉を食べた後、もっと全/集/中の呼吸の精度を上げられる様に鍛錬をした。
呼吸を極めるんだ…
昨日の自分よりも、
確実に強くなれる。
身体の隅々へ、
神経を行き渡らせる…
集中しろ…
集中……。
>…、…し…もし…。
…………。
>…もしもし、炭/治/郎君。
!!?
びっ、びっくりした…
し/の/ぶさんには、よく驚かされる。
気付いた時には背後か、隣にいる。
気配を消すのが上手なのかな。
自主的に鍛錬している事を褒めてくれた。
素直に嬉しい。
し/の/ぶさんは人にやる気を出させる事に、長けている。
でも、今日はそれだけじゃない気がする。
>"向日葵"って綺麗ですよね〜。
善/逸に渡した一輪の"向日葵"。
あの向日葵は俺が渡した物である事を、
し/の/ぶさんに話した。
出会った頃から禰󠄀/豆/子を大事にしてくれている事への礼と、花を貰ったお返しにと。
>何故大きな向日葵を選ばなかったんですか?
……その時は
花の大きさとか気にしてなかったけど、
確かに、数ある向日葵のうち
小さめの向日葵を選んだ。
大きな向日葵の方が目を引くし、
花弁も大きくて派手に映る。
けど、善/逸には、
大きな花よりも、小さな花の方が
似合うと思った。
強いのに、自分の実力をひけらかしたりしない。
情けなく、臆病で逃げ腰で…
小さく背中を丸めて見せるのに、
その内に秘める想いは強い。
小さくても、精一杯…力強く咲く花と。
善/逸は似ている…。
そう思ったんだと。
後から気付いた。
>向日葵って、色んな花言葉や意味が込められているんですよ。
向日葵の花言葉。
#"私は貴方だけを見つめる"
ーー……っ…。
顔が熱い。
し/の/ぶさんは向日葵の持つ様々な意味を教えてくれた。
大きな向日葵を選ばなくて良かったと、
心の中で思った。
大きな向日葵の花言葉。
>"偽りの愛"
同じ花でも、大きさや色合いで意味が変わる事を知った。
渡す花の本数でも……。
善/逸はきっと知っているんだろうな。
#会いたいなぁ…
#善/逸に。
>……善/逸君に会いたい…ですか?
っ!!!?
なっ、なんで解るんですか!?
>ふふっ、顔に書いてますよ?
ぺたぺたと顔を触ってみたけど、
熱いだけだった。
す…
凄いなぁ……し/の/ぶさんは。
俺は匂いで感情を嗅げるけど、
顔に文字が見えるなんて。
人の心が文字で見えたなら、
俺はきっと善/逸の心の隅々まで、
読んでしまうだろう。
善/逸はきっと嫌がるだろうなぁ…。
でも、それだけ、
善/逸の事を知りたい。
#善/逸の全てを。
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44 :
竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/07/31(水) 20:06
任務の帰り。
途中で同じく任務帰りの伊/之/助と会ったから一緒に帰る事になった。
お互いお腹が空いていたからか夕餉の話をしていた。
>天ぷらが食いたい!
と言う話から藤/の花/の家/紋の家で食べた天ぷらの話が始まった。
余程あの家で食べた天ぷらが美味しかったらしい。
あの時は善/逸も伊/之/助も失礼な態度をおばあさんにとっていたから大変だったなぁ…。
善/逸は途中からは礼儀正しくなっていたけど、伊/之/助は最後まで態度が変わらなかった。
けど、おばあさんからはそんな伊/之/助の態度が微笑ましかったのか嬉しそうな匂いがしていた。
天ぷら、か…
今は食べられないけど、時期になったら…
#タラの芽の天ぷらが食べたいなぁ…。
そんなお腹が更に空いてしまう様な事を考えていたら、伊/之/助から急に別の話を振られた。
善/逸の話。
あっ、そうだ。
伊/之/助に話を聞きたかったのに、善/逸が蝶/屋敷に居たから聞かずじまいだった。
伊/之/助は俺と善/逸が恋仲になっている事を知っていた。
#善/逸と恋仲…
何だか照れてしまうな。
顔が熱い。
>で、紋/逸が雌なんだろ?
……?
何を言ってるんだ?
善/逸は雄だぞ?
>はぁあ?雌/逸から聞いてるから知ってるぜ…それに……ーーー、……。
………っ!!?
ぜ、善/逸の…声……聞こえてたのか…。
…っ……、…。
今後は、蝶/屋敷ではしない方が良いかな。
他の人に、善/逸の声を聞かせたくない。
だって、あの声は……。
俺だけが知ってる声…。
そうだと思ってたから。
雌/逸と言う伊/之/助の言葉に少し胸の中がもやもやとしたけど、ちゃんと訂正しておかないと。
善/逸は雄だ。雌じゃない。
行為をしてる時でも、
そういう事は考えてないんだ。
俺は性別とか、関係無く、
善/逸が好きだから、
善/逸と触れ合って、
交わりたいと思うから……
ッ痛!な、なにをするんだ伊/之/助!
ん?口から蜂蜜が出る?
あははっ!違うぞ、伊/之/助。
蜂蜜は蜂が花の蜜を集めた物だぞ。
な、なんだ?…何でそんなに呆れてるんだ?
あっ!何で走るんだ!?待ってくれよ伊/之/助!まだ話は………ーーーー。
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43 :
竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/07/30(火) 06:29
蝶/屋敷へ帰ってきた善/逸を出迎えて、
善/逸の血の匂いがない事に安心した。
#おかえり。
#ただいま。
そんな些細な遣り取り。
当たり前の様で、
けど、とても大切な時間。
善/逸も疲れているから、
向日葵を渡したらゆっくりと休ませよう。
そう思っていたんだけど、
少しだけでもと話をしていたら、
いつの間にか眠ってしまって…
朝目醒めたら、目の前に眠る善/逸の顔があった。
………、……。
#幸せ…だな………。
#ずっとこうして居られたら。
#ずっと善/逸の傍に居られたなら。
#俺は其れだけで幸せだよ。
けど、今はそんな事言ってられない。
任務だ。
大好きな善/逸が眠る隣に
向日葵を置いて。
#いってきます。
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42 :
竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/07/29(月) 21:40
朝。
今日は何だか寝覚めが良い。
けど、起きた時には、善/逸の香りと向日葵だけがベッドに残っていた。
ベッドの横に置かれていた日/輪/刀もなくなっているから、任務に向かったんだろう。
帰ってくるまで向日葵は大事に預かっておこう。
午前中は鍛錬をして、午後はこの前購入した怪我の応急処置の本を読んだ。
その本を読んでる時、急にし/の/ぶさんが背後から話し掛けてきた。
>怪我の処置や傷薬に興味があるなら、書庫の本も読んで良いですよ。
不意に話し掛けられてびっくりしたけど、その言葉に甘えて案内してもらった。
沢山の本の匂い、墨の匂い…
本屋みたいだ。
暫く治療に関する本や、薬の本を読んだけど…
…む、難しすぎて…殆ど頭に入ってこなかった。
薬草の効能や人の身体のつくり、急所…ツボとかは解るんだけど、それ以上の事になると解らない。
し/の/ぶさんは凄いなぁ…。
別の本棚には料理の本…薬膳料理とか、色んな料理が載っていた。
あ、こっちの方が頭に入ってくる。
禰󠄀/豆/子が人に戻ったら色んな料理を作ろう。
その時には善/逸にも、食べてもらいたいな。
色んな本を読んでいるうちにすっかり日がくれてしまった。
そろそろ帰ってくるだろうか。
また無茶をしていないか心配だ。
けど不安そうな顔じゃ、疲れている善/逸に気を遣わせしまうかも…。
笑顔で出迎えよう。
善/逸は俺の"家族"だから。
#おかえり、善/逸。
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41 :
竈/門/炭/治/郎(鬼/滅/の/刃)
2024/07/29(月) 01:39
蝶/屋敷に帰って来た。
夜遅く戻って来たにも関わらず、ア/オ/イさんが余り物で夜食を作ってくれた。
遠慮したんだけど、食事も体調管理に必要と怒られてしまった…。
禰󠄀/豆/子を部屋で先に休ませてから、一人黙々と食べていたら、薬の調合をしていたし/の/ぶさんが部屋にやってきた。
善/逸の怪我の事を聞いたら笑顔で説明はしてくれたけど、怒った匂いが濃くなっていた。
これは…善/逸は、治療中に散々し/の/ぶさんやア/オ/イさん達に、大分お灸を据えられた事だろう。
俺があまり言う必要は無さそうだ。
有り難く夜食を戴いた後、
治療中の善/逸が眠る部屋に向かった。
そっと部屋に入って善/逸の様子を見る。
包帯は以前よりも範囲が増えた気がする…。
やはり傷が開いて悪化したのだろう。
善/逸は頭を怪我する事が多い。
鼓/屋敷でも、列車の時も、
頭に怪我をしていた。
その全てが、
誰かを守って負った傷だ。
両手で人を守るから、
受け身すら取れない状態。
本当……
#善/逸は格好良いよ。
#俺の自慢の友達だ。
だけど、善/逸に大きな怪我をされるのは。
とても、苦しい気持ちになる。
自分が傷付くよりも、胸が…痛い。
善/逸の怪我が早く治るといいな…。
眠る善/逸の枕元に向日葵の花を置いて部屋から出ようとしたら。
善/逸が目を覚ました。
起こしてしまった事を謝ろうとしたら、其れよりも先に謝られた。
傷に関して話をはぐらかしていた事から、本当は痛かった事…今も辛い事を正直に伝えてくれた。
飴玉の様な涙を零す善/逸が泣き止んで落ち着くまで、背中を撫で続けた。
話してくれてありがとう。
心配なのは、変わらないけど、嬉しい。
それから、気持ちが落ち着いた善/逸と暫く話をした。
任務の事、怪我の事、
伊/之/助の事、禰󠄀/豆/子の事、
鰻重を一緒に食べる約束もした。
>お金は良いから"あっち"で払って。
"あっち"?
意味が一瞬分からなかったけど、
その意味を知った後、冗談でも嫌だと断った。
善/逸が驚いていたし拒んだからか悲しい匂いがしていたけど…
だって、払ってると思えないから。
どっちも貰ってしまう様な…。
流石にそれは贅沢だし。
鰻重と善/逸とでは釣り合わないよ。
善/逸と手を握るだけでも、俺からすれば鰻重よりも価値がある。
善/逸とはずっと並んで、傍に…
隣に居たいから、
対等でありたい。
だから、善/逸が奢るなら、
次、食べに行く時は俺が奢る。
その方が、次の約束も出来るから。
任務の後だったからか、また話してる途中で眠ってしまいそうだ。
あ、そうだ。
向日葵…。
善/逸の事が頭に浮かんで、
手に取った花。
向日葵って押し花に出来るのだろうか…
善/逸ならどんな花でも綺麗に押し花に出来そうだな。
桔梗のお返しになるかな…。
あぁ、善/逸の笑顔だ。
心がぽかぽかする。
#……だいすきだよ………
#………ぜん/いつ………
ーーーーーー
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