あなたの海を、歩いてきました

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┗1891.あなたの海を、歩いてきました(67-71/135)

71 :轟／焦／凍（Ｍ／Ｈ／Ａ）
2024/11/24(日) 23:23

温泉旅行編その２⚪️高速道路を走らせたあとはサービスエリアで休憩した。いくつかあるサービスエリアの中でもここが一番大きくて店舗数も多いことは事前に調べていたから、通り過ぎる事なく辿り着けて安心した。爆豪と手を繋いで何の食べ物があるか物色して…あいつが選んだのはカレーで、俺は牛肉の串を買った。店の列に並んでいる途中、爆豪が女性たちに珍しくファンサービス？のような事をしていたが、どうやらそれは〝牽制〟だったらしい。せっかくの旅行を邪魔されたくないと話すあいつが可愛い。そんな想いも知らずに変なヤキモチを妬いた俺はもう少し、年相応の大人になった方がいいな。俺が今向き合っているのは子どもの恋愛じゃねえからこそ、余裕のある・器の大きな男になりてえ。そして購入した牛肉の串は想定通りの美味しさだったが、カレーはあの爆豪好みの辛さのある味わいだった。辛ェ味を食べ慣れねえ俺にとっては中々パンチのある味であったとしても、好きな奴が嬉しそうに「食ってみろ」と差し出してくれるひと口を拒否できる男なんていねえだろ。そんな可愛い爆豪を写真に収めて、ツーショットも撮ってもらった。あいつと食べ物を半分ずつ分け合う時間は、何よりも楽しかった。

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70 :轟／焦／凍（Ｍ／Ｈ／Ａ）
2024/11/23(土) 22:46

温泉旅行編その１⚪️朝は爆豪に起こされて、寝坊した事に気付いた。本当はもっと早く起きるつもりだったが予定していた時刻よりも１時間半も遅くなっちまった。旅館までは事前に借りたレンタカーで俺が運転を担当・爆豪と緑谷のナビ付き（カーナビアプリの企業コラボのアレだ）で行く。車を走らせると早速ナビが話してくれた。その様子が可愛いけどうるせえ、という話をしたら「的確な指示を出してやってんだろ」と言って爆豪が怒ってしまった。けど助手席の座面のヒーターを付けてやると機嫌が直ったみてえだ。信号待ちの間にこっそりキスをしてくれるあいつが可愛くて、ドライブデートも最高だと実感した。そのあとはナビに搭載されていない、俺だけに向けられたセリフを言ってもらった。「初めて見る運転姿も案外いい」「格好良い」と褒めてくれたが、緊張して動きが固いとの指摘もされた。そりゃそうだろ、好きな奴を隣に乗せるのは初めてなんだ。俺は。そう言ってやると爆豪は「そういう慣れてねぇところを見て、いちいち安心するくらいには惚れてる」と伝えてくれた。可愛い。あいつから惚れているなんて伝えてくれるのは珍しいから、その後はしばらくその言葉が胸に刺さって抜けなかった。

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69 :轟／焦／凍（Ｍ／Ｈ／Ａ）
2024/11/22(金) 23:59

爆豪からメールが届いた。最近送ってくれている（俺だけに見せてくれている）〝独り言日記〟は俺の密かな楽しみだ。今回は「彼氏自慢させてくれ」という内容で、俺の好きなところがたくさん書いてあった。きっと俺がこの日記で想いを吐き出していたから、その様子を見て送ってくれたんだろうな。爆豪はああ見えて優しい部分が根っこにある奴だ。俺はあいつのそんなところに惚れているし、救けられているなと思う。だからこのページでは、俺も彼氏自慢をする事にした。まず俺の好きな奴は器がデカ過ぎる。俺だってまあ…色んな事は許容できるし、相手のどんな気持ちも受け入れられるような人間だって自負はある。けど、爆豪は俺以上に広い心を持って人に向き合っている奴だと思う。何度か俺が不安な気持ちを漏らした時には話を聞いて寄り添ってくれるおまえの優しさが好きだ。すげえ好きではある、…が、そんな爆豪の優しさに甘えてばかりの男になりたくねえから、俺もおまえを優しさで包みたい。今後、爆豪が俺に弱いところを見せてくれた時には寄り添えるようになりてえ。あとはされるがままじゃねえところも好き。いつも俺と対等であろうとするおまえが好きだ。俺とおまえの間には信頼関係がある、だからこの先もずっと一緒にいる、って理由を持って将来を考えてくれるところも好きだな。爆豪は不用意に俺を疑わねえし、何かあれば直接伝えてくれるって約束もしている。こんなにも対等で、まっすぐで、平等な関係を続けてくれている爆豪は俺の自慢の恋人だ。こんなにも可愛くて愛おしいおまえが、自分が淫乱になっていると気付いてわざわざ俺に打ち明けてくれたのも好きだ。俺が好きすぎるせいで…俺の影響でおまえが変わる事を、嫌だと思わない。むしろ嬉しいとすら思う。そこに爆豪の大事にしているモンが失われていないのなら、俺は好きな奴の変化をずっと傍で見届けるからな。

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68 :轟／焦／凍（Ｍ／Ｈ／Ａ）
2024/11/22(金) 23:48

爆豪と温泉旅行に行く事になった。俺が急に誘って突然決まった旅行だが、荷造りをしようと決めた夜にはもう既に準備が整えてあった。さすが爆豪。直前になって誘うような俺とは違って、用意周到なところがあいつらしい。俺も着替えを詰め込んで、ぐちゃぐちゃにはなったが何とか鞄にすべてを押し込んだところで爆豪がこんな事を言い出した。「コンドームは入れとかねえのか」｢旅館は汚せねえだろ」…………、可愛いどころの話じゃねェ。愛おしいだとか、嬉しいだとか、色んな感情が込み上げて、何よりも爆豪から〝そういう事〟を誘ってくれているみたいで幸せだと思った。かわいいな、本当にかわいい。俺はきっと爆豪には勝てねえ。いつも好きだって気持ちを実感させられて、あいつの事で頭も胸も全てがいっぱいになる。だからこそ爆豪にも同じ気持ちになって欲しい。俺に勝っていい気分になっているあいつが、俺の事でぐちゃぐちゃになった姿を見せて欲しい。……っつうのはさすがにあの場では言えなかったが、俺はいつもそんな事を思っているからな。ちなみにいつもシーツを汚しているのは爆豪だから、荷物の中にバスタオルも入れておいた。

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67 :轟／焦／凍（Ｍ／Ｈ／Ａ）
2024/11/21(木) 23:38

何か約束をするという事は相手にも相応の重荷を背負わせる事だって意識がある。もちろんこれは俺から相手に約束をしてもらった時に限るから、爆豪からの約束に関しては、おまえとの約束なら何でも結ぶし叶えるからな、という強い気持ちでいる。あくまでも俺から何かをお願いする時に、相手にも重荷を背負わせるんじゃねえかっつう事を考える場面が多い。だから爆豪に「一緒に旅行に行きたい」とお願いする事も、あいつに負担を掛ける言葉なんじゃねえかと悩んだ。爆豪のオフの日は何かと時間を使ってもらっているからこそ、好きな事をさせてやりてえって気持ちもある。平穏な日々を過ごしていくのもまた一つの幸せだ、とも思う。けど俺は、他の誰でもないあいつと一緒に思い出を残していきたい。爆豪が〝やりたい〟と口にした事は全部俺が叶えて「てめェとやれて良かった」って言わせたい。もし断られたとしても俺があいつに向ける愛情は変わらねえし、むしろ一緒にやりたいって気持ちを伝えるだけでもいい機会になるんじゃねえか。そう考えて伝えたら「良いに決まってる」と答えてくれて、抱き締めてくれた爆豪の姿を俺は忘れねえからな。旅行へ誘う勇気が出なかった時のために別の案として用意していたポッキーゲームの話も、そのあとこっそり伝えた。けど、これは今年叶わなくて良い。また来年もあるからその時は爆豪に勝てるように練習を重ねて、その次の年に向けて負けねえように頑張るあいつが見てえ。

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