幸せを貰った。
仕事から帰って玄関で声を掛けると出迎えに出てきてくれた勝己がやけに元気がねぇ。
その空気感ですぐに元気がねぇと分かるのはずっと一緒に居るからだ。
元気ねぇ?
大丈夫か?
じっと声を発しない勝己に心配が募る。
どうしたんだろう。
何かあったのか、それとも俺がまた何かやらかしたのか。
そわそわして顔を覗き込んで見ればふと出た返事。
「逢いたかったみてェ」
「別になんもねーけど」
「恋しかった」
もうそのぽつぽつと呟く様に囁かれる言葉に俺の心臓は勿論鷲掴みにされたわけで。
堪んなくなってぎゅーーーーってめちゃくちゃ力いっぱいに抱き締めた。
可愛すぎるって、マジで。
なんてこんなに可愛いんだろう、勝己って。
俺だってすっげぇ毎日恋しくて愛おしさを募らせているわけだが…
今日はほんっとにHPごっそり削られるほどに可愛すぎてヤバかった。
可愛さは留まる事を知らないってやつで。
「繋がって寝てぇって思うくらい恋しかった。」
そしてまたしても放たれるクリティカルヒット。
可愛すぎてもう堪んねぇ。
俺たち夫婦にとってはエッチが出来なくても繋がって眠る事が何より大事って事もあって…
今夜がその日だったんだ。
久しぶりに繋がるだけで眠る事。
それでもお互いに恋しくてたまんねぇ日には満たされる感覚は何よりも深い。
幸せが身体の芯まで浸透するようで心地良くて勝己への気持ちが高まっていく。
同時に勝己にここまで愛されている感覚が身に染みて分かる。
マジで大事な事の一つだ。
ああ、本当に今夜はぐっすりと眠れそうだ。
俺の幸せが俺の腕ン中に居るんだもんな。
幸せ。
ホントに。
勝己が俺の幸せ。