「そう!僕はあかい専属の髭剃り屋さん…。剃り残しのないことで有名な…アフターケアもばっちりな降谷零です。」
一緒に温かなお風呂に入りながら、朝剃らないまま残しておいた髭を零くんに優しく剃ってもらった。ちなみに今日は金木犀のバスパウダーで秋を満喫だ。一日中じょりじょりして楽しんでたんだよな、零くん。嬉しそうに指で触ったり頬擦りする顔がかわいくてね、俺まで嬉しくなって髭が擦り切れるくらい暇さえあればじょりじょりとしていた気がする。
零くん…零くんも生えないわけじゃないんだが…。まあ、その、何だろうな。生え方が天使の微笑みのようにふんわりしているというか、わりと薄い方だと思うから、普通の髭に憧れがあるんだろう。俺はそんな君がだいすきだよ、そのままでいてくれ、零。
昼はいちごミルクティーを飲みながら某博士とFBI女性の映画(何度も観ているのに面白い)を楽しんだし、何よりこのオフはバスルームやベッドで零くんとじっくり愛し合えてね。ほんとうに楽しい時間を過ごせたよ。「僕…ぜったいにうまくなりましたよね!?」ときらきら目を輝かせる零くん、確実に世界一かわいいな。何のことかは敢えて書かずにおくが、間違いなく…。
「俺は君の洗濯機になりたい。」
優しく、時に激しくきれいに洗い上げる愛の洗濯機に……と突然呟く赤井秀一。一瞬、本当にほんの一瞬だけ自分の夫に対してとうとう気が狂ったのか??なんて感想を抱いちゃったよ。だって洗濯機になりたがる人間なんて初めて見ましたもん。でもね、よくよく考えてみるとわからなくもないなあと思ったんですよね!赤井は何も本物の全自動洗濯機になりたがっているわけではなくて、比喩でああ言ってくれたんだ。「心の洗濯」なんていう言葉もたまに聞くようになりましたが…あれと似通ったものなんじゃないかなあと。疲れている時や心が荒んだ時はもちろん、一日朝から晩までがんばった身体を丸ごとぴかぴかにしてあげられるような、赤井専用の洗濯機になりたい。
#日記についてのあれこれ。
このページを書くと残りは36ページ!いよいよ終わりが見えてきましたね。今までに赤井と書いてきた日記はどれも大切にしまってあるけれど、最後まで書ききれそうなのって実は初めてのことなんだ。だからより嬉しさも倍増している気がします。なんだか感慨深いなあ、それだけ時間の使い方や日記との付き合い方がうまくなったということなのかもしれません。本棚に大切なこの一冊を置かせてもらっていることに感謝しつつ、この先も急がず焦らず、僕たちのペースで最後のページまで書ききれたらいいな。
僕は赤井がつくってくれるココアが大好きだ。猫舌の人はすぐに飲めないくらいに熱いので、甲斐甲斐しくカップに息を吹きかけてくれる横顔も含めてね。やわらかなチョコレート色がかわいくて、甘くて濃厚で…自分で淹れる紅茶やコーヒーとはまた違う、僕にとって特別な飲みもの。先日雪が降った日に作ってくれたんです。ただでさえおいしくて頬がとろけてしまいそうなのに、「寒い日のココアはとくべつおいしいな、零くん。」と笑いかけてくれる大切な恋人が隣にいてくれるからもっとおいしく感じる。僕にとって、たくさんの意味で魔法のココアなんだ。
ひさしぶりの庁舎に身が引き締まる思いがして、少し緊張すると呟いた朝のこと。赤井が言ってくれた「近所の子供たちにムーミンをばらまきに行くと思えば」という言葉がやたらとツボにはまって、しばらくにやけが収まらなかった話です。ムーミンをばらまきにいく。かわいいな。
「もしフロイドがすべったらふたりで転ぶことになりますね!?」
仰向けにいったらオレの頭守って、アズール。
地面が凍ってつるつる滑るようになったらって話してたんだけど、アズールはあんな感じだからさあ、オレがアズールを抱っこして移動した方がいーんじゃね?でもそう、オレが転んだらふたりまとめてすっ転ぶからかなりおもしれーことになんだよな。どうせならつるーんっ!!って思いっきり豪快に滑りてぇ~。抱っこしたまま仰向けでつるつるーってどっかに滑ってくの。途中でジェイドも回収しよ。
そうそう、雪!めちゃくちゃ降ったじゃん、積もるくらい!嬉しくてアズールといっぱい雪だるま作っちゃった。たこだるまとー、うつぼだるま二匹とー、あと人間体のオレらに似たやつ。小石拾って目にしたりさ。校舎の外で何個か作って部屋に持って帰ったんだけど、あいつら、あのまま校舎のそばに置いてたら立派な守護だるまになって崇められてたよねぇ。あー楽しかった!