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┗59.赤の心臓(189-193/198)

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193 :デ/ュ/ー/ス/・/ス/ペ/ー/ド(t_w_s_t)
2023/03/29(水) 12:27

 「寝てる間、お前の服に涎つけてしまったらどうしよう……」
 「洗浄魔法、勉強しなきゃね。」

使える魔法が増えるのに越したことはないがその理由はすげえ嫌だ……!!

 多分お互いにカッケェ奴が好みだと思うのに、お互いに可愛いって思ってんのも不思議な話だよな。カッケェやつになりたい。結構長い付き合いなはずなのに、「カッコいい」って言われた回数は両手で十分足りてしまうような気がする。……どうしたらカッコよくなれるんだろう。

 このノートには、なるべくあいつの可愛いところは(これでも)書かないようにしている。
 読んでくれているらしいあいつが嫌がるかもしれないって理由が2割、書き出したら僕の好き度合いがバレるのが恥ずいのが3割ぐらい。残り半分は、僕が独り占めしておきたいっていう自分勝手な理由だ。

 基本的にあいつはカッコいいって言われるような奴で、でも僕の前では可愛くなってくれてんだと思う。……あれ、よく考えたらそれってかなり最高なんじゃないか?


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192 :デ/ュ/ー/ス/・/ス/ペ/ー/ド(t_w_s_t)
2023/03/13(月) 17:50

随分前のホリデーに麓の町にあるモールへ出かけに行った時の話。

 最初は、エースから貰ったヘアオイルを買い足す目的だったような気がする。モールに到着後、……なんだ?化粧品の店?って言うんだろうか。そこに直行する前に昼飯を済ませることにした。
 あいつが元々調べてくれていたオムライスの専門店、あそこのは美味かった。メニューを突き合わせて「どれにしよう」とか考える時間も、オムライスが届くまで寮での苦労を少し愚痴ったりしてみるのも案外楽しかった記憶がある。
 会計は各自か割り勘にしようとしたところ、買い物済ませた後のケーキ代は僕持ちってことで奢ってもらったんだっけ?結局ケーキは食べ損ねたが、あいつの希望で行った服屋でキャップをプレゼントしたから多分借りは返せているんだと思う。
 どう渡したらいいか分からなくて、「オラっ!!」って押し付けた時もプレゼントと理解されなかったのがとにかく恥ずかしかった。
 理解して貰えた後に喜んでくれたのがすごく嬉しくて。
 「かぶせて」って、あいつの頭に僕の手でキャップを被せることになった時、やっぱり照れ臭くて恥ずかしくて堪らなかったことを覚えている。

 「どっちがいいか選んで」って言われて選んだTシャツを、その後着てくれたあいつを上手に褒めることができなくて気まずくなったのも、今はもう笑い話だ。喧嘩中のことで、あいつなりに仲直りの糸口を探ってくれた結果だと今ならちゃんと分かるのにな。

 化粧品店、……今思い出した。あいつはボディケアショップと言っていた。店内は女の人が多くて……色々と助けてくれた気がする。
 香り付きのヘアオイルのコーナーには僕の想像の数倍ぐらい種類があって、試供品の嗅ぎすぎもあってくらくらしたことを覚えている。僕好みの物があれば、と思っていたが最終的には一番馴染みのあるあいつがくれたものと同じ香りのやつにした。それから今まで、ヘアオイルはずっと同じものを使っている。

 僕がヘアオイルを選んでいる間、あいつはあいつでハンドクリームを探していて(僕のためにわざわざハンドクリームを食べれるタイプに変えていたなんて、あいつがノートに書いてくれていなかったら一生気づいていない)。「イチゴと紅茶、どっちの香りがいい?」って聞かれた時、「どっちも何でもない日のティーパーティを思い出す。」って答えた僕は、今考えると相当ムードが無い。どうりで「ばか」って言われるわけだ。
 その時はお茶会を思い出さない香りのハンドクリームを買ったらしいが、結局あれは何の香りなんだろう?正直未だにピンと来ていない。そもそもだいぶ経っているから、あの時買ったものとは別のヤツを使っているのかもしれないや。

 それから雑貨店に行って、いかに周りから見てバレないギリギリを突けるような『デートの時のお土産』を選ぼうとしていたけど……なんだか記憶にある僕らが初々しいよな。今じゃある種開き直っている。
 ルームメイトは多分大丈夫だと思っているが、監督生……というよりグリムか。グリムは僕らの匂いで勘づかれているかもしれない。もしそうならどうか気付いてないフリを続けていてほしい。でもグリムにそんな気遣い出来るのか?とも思うから、案外全然バレていないのかもしれない。

 僕があいつとクレープを食べる夢を見た、って言っただけであいつはクレープ食いに時間を割いてくれるんだ。しかも奢ってくれるとか、いくら恋人特権ってものがあるにしたって優しいにも程がある。
 その礼……ってわけじゃないが、クレープを食ったらヘルメットを買いに行くつもりでいる。あいつ用の、あいつをマジホイに乗せるためのものを僕がプレゼントするんだ。それを付けて、いつか二人で海を見に行こう。


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191 :デ/ュ/ー/ス/・/ス/ペ/ー/ド(t_w_s_t)
2023/02/28(火) 20:27

・ホットチョコレートを作る用チョコ
 ……あいつがくれたあのチョコの正式名称は何なんだろう。本人は「溶かして固めただけ」とか言ってたが、見た目からして洒落てたし多分もっとカッコいい名前が付いているんじゃないかと思う。
 でも僕が知らないせいで、カッコいいから程遠いような名前しか付けることが出来ないでいる……何者なんだこのチョコは……。

・夜空の話
 真冬に沈みがちな気分転換にゲームを触っていたが、それも出来なくなってしまってから部活とはまた別に外に出るようになった。これが案外ヘトヘトな時だろうと続いていて、どうやら僕にはゲーム機の電源を付けるよりも靴を履き替えて部屋を出る方がよっぽど向いていたらしい。……遊んでみたいゲームはあるが、それはまたお金が貯まって気が向いた時に買うことにしよう。
 大分習慣付いたこともあって、補習や当番が無ければ似たような時間帯に外に出る。すると、去年は真っ暗だった空がまだほんの少し明るかったりするんだ。もう少ししたら、日が暮れたあとの夕焼けがまだ残る夜空が見れるかもしれない。見れるようになったら、きっと冬は終わるんだろう。

 「早く春になってほしい」という気持ちとは別に、歩きながら見上げたら意外と星が綺麗だって思う冬が終わるのがほんの少しだけ惜しい気持ちになる。……冬はマジで苦手だから、本当に、ほんの少しだけだが。

・02XX
 「誕生日だったんだ」とあいつの夢に出た僕は抜かしたらしい。怒ってもガッカリもしてない顔で堂々と2月に言ったのは間違いなく夢の中の話で、僕本人じゃないのに何となく考えが分かるのが嫌だった。言い方が回りくどすぎるだろと思う。
 ちょっと傷ついていそうだった、ってあいつにも微妙に察されてる辺り下手くそだ。夢でもいられる癖に寂しそうにするんじゃない。


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190 :デ/ュ/ー/ス/・/ス/ペ/ー/ド(t_w_s_t)
2023/02/07(火) 05:33

・4:00 a.m.
 あいつに連れられて部屋の窓から満月を見ていた。エスコートされるのも、もしかしたらだいぶお手の物になれたかもしれない。

 いろんな弱音はそれこそ掃いて捨てるほどあるけど、それでも明日もこいつといたいと思ったんだ。明日も、その先も一緒にいるにはどうしたらいいんだろうと考えていた。月光が窓からまだ入り込んで、普段の真夜中に比べてあいつの眠る顔が見えやすい気がする。朝までまだ浅い時間だからか、少し開いた口から聞こえる寝息があざやかだ。
 最初は口開けて寝てるんじゃないかーとかそういうとこ恥ずかしがってたのにな。そういう慣れみたいな変化がたまらなく嬉しくて、それだけで胸がやけに温かく感じる。あいつが起きたら「好きだ」と言おうと思った。

 変な時間に起きてしまって、うっかり呼んでしまったら爆睡中と思っていたあいつが目を開けて「まだ夜だよ」って寝ぼけた声が響く夜だ。起こしてしまって申し訳ない気持ちと、こういう夜がまたあればいいって気持ちがどっちもあるから、僕はなかなか良い子にはなれないんだろう。

 ルームメイトに聞こえないよう、内緒話の距離と声で話す夜更け。なんだかあの日みたいにネジが数本抜けそうになった。


 僕といて、幸せになってくれてありがとう。>

< ? プロポーズ?
< 結婚初日に言うやつだ。


 そうなのか。随分フライングしているな僕…… >

< フライング大賞受賞。
 賞くれるのか。 >

< うん
< 今のお気持ちはいかがですか?


 まさかこんな賞を受賞できるとは
夢にも思っていなかったので、
驚いています。 >

< ふ、っふ、ふふふ、
< 今のお気持ちを誰に伝えたいですか?


 ……あなたっすね……?>

< 恋人のエースさんに。ふふふ、
< 嬉しい。


 インタビューはもういいのか?>

< インタビュー終わり。
 そうか。>

▽▽▽

 好きになってくれてありがとう賞 >

< 受賞?
 おめでとう。>

< やった。ありがとうございます。

 今の気持ちをどうぞ?>

< 好きになったのは、
 恋人が素敵な子だったからで。
 オレがしたことってあんまないんだけど
< こんな素敵な賞をいただけで、光栄です。


 すごくしっかりした今のお気持ちだ……。>
えっと、今の気持ちを誰に、>

< デュースに!

▽▽▽
※実際はお互いに寝ぼけまくってて呂律とかは大分回っていなかった。


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189 :デ/ュ/ー/ス/・/ス/ペ/ー/ド(t_w_s_t)
2023/01/18(水) 23:53

 元々僕の体が相当固くて、冬になるとそれがもっと重症化しちまうから部活後のストレッチをジャックに時々手伝ってもらっている。
 あまりにも固くなりすぎて痛感が消えている時すらあるから、ジャックに「悶絶してもおかしくねえのに、これで叫ばないのはお前が初めてだ」とか。褒め言葉のフリして全然嬉しくない感心をされてしまった。……一応部活外でも一時間半ぐらいストレッチしてるんだけどな、これでもまだ足りないのか……。

 ここまで来たら意地でも柔らかくなったなって言わせてやろうと画策してるんだが、今のところその兆しはゼロだ。悔しいったらない。

・大したことでもないがR-18な話。
閲覧注意。  あいつと付き合うことになってから、学業以外に……その、エロいことをする方法だとかそういうのもめちゃくちゃ勉強したに決まってるだろうが。それを暴露したときはあいつに「エロ本読んだの!?」みたいな反応されたような気がする。そんなの、こっそりめちゃくちゃ読んだ。ルームメイトにオススメの本とか聞いたし、そいつらにもすげえ目で見られた……この辺の記憶は思い出すだけで居た堪れないから伏せておく。

 とにかく、勉強をしまくっていざ実戦!……って言い方はロマンのへったくれもないが、僕が書きたいのはその後のことで。
 「シャワーする元気ない」ってあいつが言った時めちゃくちゃ勉強していた僕はピンときたんだ。……あ、これお姫様抱っこでバスルームまで運ぶやつだ!って。
 で、(日和っちまって普通に抱き上げたけど)よし連れてくぞって意気込んでたら、あいつに「もう立てるけど……?」って言われた。すげえ不思議そうに、「えっどうした?」って顔でこっち見てきて……。

 フィクションと現実ってやっぱ別物だ、と当時とんでもなく衝撃を受けていた話。さすがに時効だと思うし書いてしまおう。


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