※特殊設定(獣化)注意
魔法薬を飲んで猫になった時のこと。
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学園を休んだ日、エースのリュックに入れてもらった。といっても僕はほぼ眠りっぱなしで、授業中に目を覚ましたらあいつは多分リュックごと膝に乗せて撫でてくれていた。入れてくれたシャツやタオルの中でとにかく心地よかったのを覚えている。
連れて行けって頼み込んだのは僕で、….…こう書くのは気恥ずかしいんだが離れたくなかったからだ。大喧嘩をして、なんだかお互い気まずい中で離れるのが嫌で思いついたのが薬を飲むことだった。……まあ、結局僕ばかりいい思いをしてしまったような気がしなくもない。真昼の地面がとんでもないぐらい熱くて跳び上がった僕の足に冷えたペットボトルを貸してくれてありがとう。あいつにとっていいことは何かあったんだろうか。
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目を覚ますと見覚えのある猫が僕の胸を前足で捏ねていた。呼びながら大きい赤目のそばを撫でると奥で尻尾が揺れる。人の時と同じであいつは嬉しい時目をつぶるから、僕が起きたことに喜んでいたんだと思う。いつもと逆で口を開けたら僕の方がデカくて、そのデカさに驚いてるみたいなあいつがちょっと面白かった。
冬に見た時と同じふわふわ跳ねた毛並みは今見ると少し暑そうで、冷蔵庫から飲み物を出してやる。飲むか?って言った時は飲む!って感じだったのにキャップに注いで渡したら急に嫌がりだすから驚いた。いろいろ試行錯誤した結果、指から飲んでくれたときはホッとしたし少しだけムズがゆかったような……。
あいつは何度も鳴いていて、それは多分同じことを伝えようとしていることまでは分かってもそこから先が全然わからなかった。猫から戻ったあいつが何を言っていたのか教えてもらう。告白だった。