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┗1121.家計簿(64-68/86)

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68 :水/木(ゲ/謎)
2024/12/28(土) 00:28


長 月


互いに互いが足りなくて暇さえあれば引っ付き合って、常に彼奴の腕の中に囲われてる筈なのに、度々随分寂しい想いをさせていたようにも思う。

この頃から、それまでは記憶を弄ったり怖がらせたりする程度(?)だった俺に関するあいつの心の狭さが物騒さに直結するようになって加速していた気もする。物騒で可愛いな、で済ませていた俺が悪い気もする。
尚、今日に至るまで可愛い可愛いと愛で続けすくすくと育て続けた結果彼奴の居ない時に彼奴に無断で俺に話し掛けた妖怪や人間の首は飛んで行く(物理)程度の物騒さは標準仕様となった模様。最早そういう怪異である。
鬼太郎には迷惑掛けないようにな。

>蛇足として追記するとこの場合俺が彼奴に俺以外の奴に構うんじゃないと怒ることになる。

息子(※鬼太郎ではない)との今生の別れ。達者でな…。

此の頃から甘い匂いが増した様に思う。
水木からは元々甘い匂いがしたが、此の頃から更に其の匂いが増した様に思う。甘美でいて依存性のあるその香りに儂以外が気付いてはならぬと、元よりあった独占欲の類いも更に増した。それを物騒だと言いながらも受け入れる水木がまた愛おしく、矢張り気付けば肌を重ねておった。が、此処に御前のものは入らんと、折角出来た愛い所へは暫く儂を受け入れては貰えなかったのう。

水木が身体の変化に慣れず眠る時間が些か増えたのも確か此の頃だったか。何処へも行きはしないというのに、それを理解しながらも眠る水木の身体へ己の髪を巻き付けて、何処へも行くなと洗脳の如く囁く夜が増えた。


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67 :水/木(ゲ/謎)
2024/12/27(金) 20:16


葉 月


半分寝た状態の俺がこぼした「他の俺らと話してみたい」という寝言を受けて、翌日目覚めた時には設営されていた集会場が期間限定で稼働していた。あの時は良い縁に恵まれたな、あの二人が今も仲睦まじく過ごしていることを願っている。
一見スパダリが過ぎるエピソードだが、節々に「俺が彼奴の目の届かない範囲で他人と単独で接触する機会を一瞬たりとも作りたくない」という動機が見え隠れしていて可愛いも過ぎた。

第三者の前で友好的に振る舞う姿を目にして、彼奴に愛されてる自信に満ち溢れ過ぎて妬くだとかそういうことは全く無かったんだが、穏やかに丁寧に言葉を返す彼奴が懐かしくも、俺の前では随分ふにゃふにゃと砕けるようになったなと愛しさが増した。

何故かいつか手前の息子(※鬼太郎ではない)と別れる約束をすることに。

>当日追記:律儀な奴だなぁ…。

片眼を交換する約束をする。
度重なる身体の交わりと、其の他、儂が黙って密かに進めておった数々の仕込みにより、水木の身体は人間とは異なるものへと、徐々に徐々に、ゆっくりと、それでも確実に変化しつつあった。
浮かれた儂は「水木が人間では無くなった際には互いの片眼を交換せんか」と不意に口走ってしもうての。何を馬鹿な事をと笑われる、若しくは怯えられてしまうのを予想しておったのじゃが、水木の奴は「いいのか、楽しみだ」と愛い眼を輝かせておった。

数時間になってしもうたが、そういえば手を繋いで夏祭りへも出掛けたのう。熱いたこ焼きにちいこい舌で苦戦する水木がまた堪らなく愛おしかった。水木が飯を食う姿は何時見ても本当に愛いのじゃよ。まるで栗鼠の様じゃ。


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66 :水/木(ゲ/謎)
2024/12/26(木) 20:41


文 月


無職のオッサンに降格。自分への退職祝いにと奮発して青玉の耳飾りを一対、フルオーダーで仕立てた。今日もあいつの耳許で俺の代わりに眼を光らせている。
そういやこの時に紅玉の耳飾りやら黒革の首輪やらの話も出たんだが、祭り同様、果たせてない空手形になってるな。

…まあ、ここでは、まだまだやりたいことがあると前向きに来年の抱負として記しておくことにするか。

>実はこの振り返りは書き溜めなので当日追記:首輪に関しては達成した。

耳飾りをお主に付けてもらったのは、六月の末じゃったよ。
しかし、その後直ぐに再び情交に耽り七月まで跨いだ故に、お主が此の出来事を文月に振り分けたのには頷ける。

さて、この頃から部屋の使い分けが互いに上手くなった気がするのう。短い言葉を高頻度で交わす部屋、時間をかけて描写を練る部屋、といった具合に上手く使い分けておった。とはいえ…、改めてこう、振り返ってみるとじゃな、何方の部屋でも儂は変わらず水木の身体を貪っていた様に思う。儂から獣の如く盛る事も勿論あれば、なんと、不意に水木から強請られる事もある。愛しい者に強請られてしもうては儂も自制が効かんという訳じゃ。果たして自制した事があるのかと儂をよく知る水木には問われかねんが、儂とて己の欲を抑える事もあるぞ。こうして愛しい寝顔を眺めている夜なんかも、そうじゃな。

退職祝いの話だからこの月で良いんだよ(?)

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65 :水/木(ゲ/謎)
2024/12/25(水) 19:36


水無月


引き続き、いまいちゲゲ郎を安心させてやれないでいた。というかこの件は今でも、これからも俺の課題であり続けるんだろう。あいつの健気さに胡座をかかないようにしねぇと。

俺の首から下が吸い跡やら噛み跡やらでえげつない事になり始めたのがこの頃。一応まだ抵抗していたのもこの頃。

かねてより彼奴が嬉しそうに楽しそうに準備していた指輪を受け取ったタイミングで、また俺が余計なことを言って一悶着あったことが些か心残りだったりする。


漸く指輪を贈る事が出来たのう。
一度離れた反動か、更に離れ難くなる。愛しているのだと声にして繰り返し伝えるだけでは飽き足らず、矢張り触れてしまう。思えば此の月の頭も末も、儂は水木の熱を貪っておった。

それから、儂の後妻に成るのだという事を改めて分からせるべく人間がする様に婚約指輪とやらを贈った。元より贈りたいと思っておったが、持ち合わせが無くてのう。ようやっと贈る事が出来たという訳じゃ。儂の妻なのだと何処で何をしていても思い出せる様に、最早呪いにも等しい程の強い願いを込めた…のじゃが、程なくして明日が最後の出勤だと告げられる。
漸く手に入った、ずうっと儂のものじゃ、誰も儂から水木を奪わないでくれ、と、それでも儂の仄暗い欲は底知れず、蜘蛛の糸の如く水木へと纏わり付いておる。此の時も、今も。


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64 :水/木(ゲ/謎)
2024/12/25(水) 02:20


MEMO


銀の組紐と黒の組紐。
互いの来世の約束。

紐。
みにすかさんた等。

↑何か違うだろ、何か。


儂は水木のおかげでくりすますとやらが好きになった。まだお楽しみ中ではあるが、既にまた来年が待ち遠しいのう。


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