今日の日付に変わった途端、あいたぁからメッセージが届いちょった。しょうげにマメな男ぜよ。
心尽くしの言葉とバトンを貰うたき、後にわしのと並べてここに飾っちょこうち思いゆう。

言いたい事はあいたぁに直接伝えられたし、話したい事も皆バトンに込められた。ここに書き残しちょくもんらぁてもう何も残っちょりゃあせんのじゃけど…、あいたぁのおかげでまっことえい一日を過ごせたきしょうげに感謝しちゅう。

まっことえい旦さん。
わしの自慢の男。

この区切りが変えたがはわしらの関係やのうて、わしらの間に横たわりゆう今日という日の意味じゃち思いゆう。結婚らぁてしてもせいでもわしらは変わらん。変わらず傍に在り続けゆう。ほれでもあいたぁが今日を区切りにしてくれたがはこの日じゃからこその意味があって、わしの不安もお竜の悔恨も今日という日にこびり付いた焦燥や哀惜を纏めて掬い上げゆうつもりで決めたんじゃと知れたきに……あの日一も二も無く飛び付いた。
嫁でも婿でも関係ない。夫婦でも義兄弟でも親子でも構ん。関係らぁてどうでもえい。今日を晴れがましゅう迎えて終えられるなら何を差し出してもえかったんに…。

あいたぁはわしの生涯で一番の喜びまで寄越してくれた。
龍馬。龍馬。わしの龍馬。
後にも先にも一人きり、おまんだけのもんになるち決めたきに…この先もずっと、この日をおまんと一緒に過ごさせとうせ。

あいたぁと連絡を取り合う為の端末を眺めながら、手に持ったまま、寝入ってしまいゆう日が偶にある。寝ちゅう間も手指や体のどこぞが触れて文字を入力してしもうたりするんじゃろうな。
朝になって目が覚めた時、ひせくる様な怪文書が出来上がっちゅう事が頻発しちゅう。「＠坂本龍馬」と何度も何度も名指しで呼び掛けながら、誤入力と予測変換で芸術的なまでに気味の悪い意味不明な文言が羅列しゆう画面を見てしまうと、何度目か知れんため息を吐きとうなるがよ。

その内間違うてそのまま送信してしもうたりせんか、まっこと気が気やないちや。寝床にまで端末を持ち込むがは早々に止めんとならんのう。

昨日は犬の日やったそうな。
どういて11月11日や1月11日やのうて11月1日なんかは解らんけんど、兎に角犬の日やったらしい。

この夏久しぶりにサモエドのあいたぁと駆け回った所じゃけど、犬の日ち聞くとまたぞろあのふわふわでもふもふなあいたぁに会いとうなって来ゆうな。ふっかふかで柔こい毛の真っ白なあいたぁ…、大きゅうて温うて……あぁ、ほうじゃ。月半ばの記念日の贈り物はアレにするぜよ。
ふわふわでもふもふ、温うてデカい…何もいちいち霊基異常に頼らいでもあの手があるちや。

犬の日は逃してしもうたけんど、えい機会じゃきこれで思う存分もふらせて貰うとしゆうかの。

仮装した子どもらが家々に菓子を強請って訪ね歩く。カルデアでもその行事を模倣して可愛いらしいにお化けの変装をしたお子さま連中が菓子を強請って回りゆう。茨木らぁて仮装も何も全く普段通りに菓子を強奪して行きゆう始末…。……まぁ、あいたぁの場合ロビンフッドやエミヤの所、相手は選んでやりゆうみたいじゃき何の心配もいらんじゃろうけど。

わしも、普段撒きゆう菓子にちっくとイロを付けて人数分＋α用意してみたちや。
白と黒、紫にオレンジ…。こがな毒々しい色の菓子はこの時期特有のものらしい。

後はカボチャが付き物なんじゃと。
後で龍馬やお竜を誘って食堂にカボチャのパイかスープでも食いに行くとするかのう。

立花の誕生日。
立香の方は覚えちゅうがに自陣のマスターの祝事を覚えておれんとはどういう事じゃ。
まっこと情けない限りじゃけんど、前に好きな花の匂いで化粧品が作れるらしいと知ったきに、キャスターらぁに頼んでわしも一つ拵えてみたちや。

手指の荒れを防ぐクリーム。
ハンドクリームっちゅうたかの？

寒うなるとようささくれがどうじゃとか、爪を引っ掛けたじゃとか何かと気にしちょった気がするき丁度えいろう。匂いはわしの大好きな酒……と言いたい所じゃけど、米糀の肌への良さとは裏腹に酒の香りは匂いだけでも酔うてしまいかねん事があるらしいきぐっと控えめな出来になってしもうた…。



匂いよりは実用性と思うて貰う他無いのう。