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　今日、アタシはアンタを呪ってしまった。アンタの決めた覚悟を台無しにして、甘い口実でアンタを引き留めた。おかしいわね、あんなに練習したのに、イメージトレーニングだってしたのに、全部無駄だったわ。きちんと頷かなきゃダメだって分かってたのに、もう一度アンタが別れの言葉を言ったらって思ってたのに、気付けばアンタがそう言わないように願っていたし、言わせないようにもした。臆病な卑怯者。こんなに傷付けておいて、縋るなんて最低の大馬鹿者だわ。
　だから、掛けた呪いはちゃんとアタシが受け止めなきゃならない。これから何があっても、今日アタシが選んだ末の出来事。アタシはアタシの選んだ道に責任を持たなくてはならない。アンタが、毎日を穏やかに過ごせるように、その妨げになってはいけない。

　苦しいときはちゃんと言う、うまく言えなければ距離を置く。言えない癖に側に居たいって欲だけを優先して、泣いたらアンタが困るからって自分を抑圧してそれでアンタを不安にさせてはいけない。ちゃんとしないと、次はきっと見放されてしまう。おいていかないで、ちゃんとするから、見放さないで。

　違うだろ、俺がまだ側に居るって決めたのも俺の選択だ。二人の事でお前一人に責任がかかることなんてねえんだよ。苦しいとかつらいとか、そんな時に俺の迷惑や不安は考えなくていい。その瞬間に寄り添えるとは限らねえが、昨日みたいにたくさん話して二人で言葉にしていけばいいじゃねえか。……これからもたくさん我慢はさせると思うが、お前こそ俺を見放すなよな。

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　今朝アンタが日記を更新している夢を見たのよ。それで起きぬけの、夢かうつつかも分からない朦朧とした状態で日記帳を開いて、夢だった……って思ってもう一回寝たのよね。あの挙動、アンタが見てたら絶対笑われてる。格好つかないところ見られてなくて良かったわ。
　……でも、久々にアンタが夢に出てきたものだからちょっと嬉しくなっちゃった。次はそうね、折角ならハグする夢が見たいわ。

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　やりたいことがたくさんありすぎて時間が足りない。1日48時間とかになってくれないかしら。

I want to be with you.

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　こうやって改めて筆を取って、自分がらしくもなく緊張しているのが分かる。アンタと過ごす毎日はどんな日だって特別な一日だけど、今日はその中でもとびっきりに特別な日なんだもの。──アンタと出逢って、共に過ごして、もう三年になるのね。

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　最初はこんな関係になるとは思わなかった。アンタの気紛れな暇つぶしにちょっと付き合ったあとは、他人よりも少し親しいってだけの、ただの同級生として過ごしていくのだと思っていた。それが、今となってはこうして隣に居るのが当たり前で……お互いの顔を見るだけで微笑みあうような、そんな穏やかな関係を築くようになるなんて、想像もしていなかったわ。でももう、それ以外の未来なんて描けない。アタシはもうアンタの掌の暖かさを知ってしまったし、アンタが隣にいる夜空の輝きも知ってしまった。アタシの日常の、あちこちにアンタが居る。何もかもにアンタの気配、記憶、匂いが残っている。それがとても幸せで、何をしてなくても舞い上がってしまうくらい嬉しい。アンタと積み重ねた月日は、アタシにとって何物にも代えがたい宝物よ。

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　アンタはアタシを奇特だとか、物好きだとか好き勝手言うけれど。そもそも、アタシをここまで惚れさせたのはアンタなのよ。アタシの全部で尽くして、アタシごと全てを捧げたくなるほどにアンタに夢中にさせたのは、他でもないアンタなの。だからいくらアタシが一途過ぎても、笑ってしまうくらい寛容すぎても、それは全部アンタの今までがあってのことなのよ。

　今までずっと、アンタはアタシに真摯に向き合ってくれたわ。アタシはそれをアンタに返しているだけ。今までのアンタの行いが今アンタに返っているのよ。アタシはアンタの鏡。今のアタシを褒めてくれるなら、アンタの今までも同じくらい褒められるべきだと思わない？

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　アンタが好きよ。三年経って、アンタへの好きは落ち着くどころか増すばかり。……強すぎる愛情を受け止めてくれてありがとう。これからも、時間の許す限り側にいてちょうだい。愛してるわ、レオナ。


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　あああああ……っ！　ちょっと油断してたら1分過ぎちゃったわ……くっ……。

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　これは日記じゃなくて伝言なんだけど……レオナ。好きよ。
　……なによ、別に良いでしょ。ちょっと伝えたくなっただけ、他意は無いわ。