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　47ヵ月記念、諸事情でおはようやらおやすみやら言う部屋が使えないからここで色々伝える予定。……アンタが体調崩してなければ良いんだけど……無理をしてはだめよ。無理してたら思い切り頬を抓ってやるんだから。


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　そういえば、こんなに一緒に過ごしてきたけれど、一日の内一瞬も顔が見られない日は今まで無かったのね、と昨日しみじみ思っていたわ。アンタのマメさに驚きつつ、ますますアンタの体調や忙しさが心配になった。この週末は忙しいと言っていた気がするし、無理をしていないといいんだけど。ちゃんと良い子で待っているから焦るんじゃないわよ、いいわね。
　場所を借りとく。ちょっと体調崩して昨日は本気で寝込んじまった。連絡できなくて悪かったな……。今日はさっき起きたらもうマシになったからもう少しだけ待ってろよ。
　！　やっぱり、アンタが一言もないなんておかしいと思ったのよ……大丈夫？　無理しちゃダメよ、なんなら向こうを切り上げても平気。それか新しくお部屋作る？　アンタのしたいようにするわ。


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　部屋を増やす事に抵抗感……というか、あれもこれもと欲張る内、全てが中途半端になってしまう事に怯えていた時期があったのは事実よ。アンタともそういう話をしたし、今もそうなってしまうことへの危惧がないわけではない。でも、それをアンタが覚えていてくれたこと、それを思って部屋を増やさないようにしてくれていたことを改めて知って、何も怯えることなんて無いんだって、ゆっくり待てばいいのねって思えたの。だってアンタは、アタシの些細な怯えや不安を汲み取って、こんなに真摯に向き合ってくれるひとなんだもの。アンタの愛情に対する信頼が、また一つ深くなったって話よ。

　続きも楽しみにしているけれど、アタシにとって一番大切なのはアンタのこと。アンタがちゃんと休めているのならなにも問題は無し。アタシはアタシでできることをするから、寝て回復に努めなさい。


　あ、そうそう、そろそろ私信も返したいところね……気長に待って貰えたら嬉しいわ。

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　確保。誕生日と、プレゼントの話。


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　それは今月に入って直ぐのこと。その日は朝から少し頭が重たくて、アンタの心配性に拍車を掛けてはいけないとアンタが帰るまでの間に軽く睡眠を取っていた。お陰でアンタが戻る頃にはだいぶ頭痛もマシになっていて、これならアンタを安心させられると思って少し気が抜けていたの。だから、アンタから「お前何か欲しいもんとかないのか」と聞かれた時に、それが何の為の質問なのか直ぐに察する事が出来なかった。今となっては、何故直ぐ気付かなかったのか不思議なくらい直球の質問なのにね。
　それで、アタシがその『欲しいもの』を答えたあと、アンタは少し考える素振りを見せたでしょ？　その時のアタシには、思っていた答えを貰えなかったような思わしくない反応に見えたのよ。だから、アタシは咄嗟に「今欲しいものならアンタからのハグよ？」って言い直したのよね。そうしたらアンタは、何だかやたら嬉しそうに笑ってハグをしてくれたから、ああこれが正解だったのね、なんて自己完結してしまった。そのせいというか、おかげというか……とうとうあの質問がアタシの誕生日のためのものだったと察する機会を逃したわけ。……でも、それはそれとして改めてするハグはとても良かった。これからも定期的にお強請りするわ。

　そうこうしている間に時間が過ぎて、そんな一幕があったことも記憶から薄れかけていた誕生日前日の夜。寝息を立てるアンタをじっと見るアタシに気付いたのか、日付があと少しで変わるって時間にアンタが欠伸をしながら起きてきた。アタシが無理をしてないか心配で窺うように声を掛けた矢先、アンタは、ぶっきらぼうにアタシの胸元へと小さな紙袋を差し出した。その様がなんだか思春期のかわいい男の子のようで、思い返して少し笑ってしまった。だって、「ん。」だけ言ってプレゼントを押し付けてくるのよ？　何かのアニメーション映画でそんなシーンなかった？
　でも、その日は折角の誕生日よ。もっと甘えたって良いと思って……だから言ってやったのよ、言葉でも聞きたいわって。アンタなら言ってくれるだろうって甘え、間違ってなかったでしょ？

　アンタからのおめでとうをちゃんと貰って満足して、ようやく開いた紙袋の中には欲しいと告げた通りのアイシャドウ・パレット。フェリシテ・コスメティックのサマーコレクション、まだ販売されていないはずのそれをアンタが手間暇かけて用意してくれたこと、アタシを喜ばせようとしてくれたこと、誕生日を祝おうと気に掛けてくれたこと。その全てが嬉しくて、少し泣いてしまいそうだったわ。
　この色を、煌めきを纏ってアンタと出掛けるのが本当に楽しみ。夏が待ち遠しいわね。

　アンタからのプレゼントも、キスも、ハグも、全部が嬉しい。中でも一番嬉しいのは、アンタがアタシの側に居てくれたこと。……いつもありがとう、レオナ。今年のアンタの誕生日には同じくらい喜ばせてあげるから、楽しみにしていてちょうだい。

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　戯れ合うみたいに口付けて、内緒話を交わすように囁き合う時間が好き。アンタの指が、唇が、目が、言葉を使わずにアタシを好きだと伝えてくれる。アタシもそんな風に愛を伝えたいのだけど、中々アタシが思い描く理想通りには伝えられない。アンタの腕の中が心地良くて、好意は溢れるばかりだっていうのに……アタシの唇は想像以上に不器用だわ。だからせめてアンタがここを見た時に、アンタの指先一つ、口付け一つでアタシがこんなに喜んで、日記まで手に取るほど浮かれていたんだってことが伝わればいいと思う。

　好きよ、レオナ。


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　そういえば、昨日久々にカリムとジャミルに会ったの。二人とも元気そうにしていたし、アンタにも会いたいって言ってたわよ。久しぶりだったけれど、相変わらず仲が良くてこっちが嬉しくなっちゃったわ。ふふ。


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　思わぬ機会を得て浮かれていたらものの見事に見抜かれて気不味い思いをした。だって、アンタと一緒に過ごせるのよ。嬉しいに決まってる。用事を気に掛ける事なくアンタの事だけを考えることの出来る一日は貴重だもの、とても楽しみ。……アンタも同じくらい楽しみにしてるなら、一層嬉しいわ。

　大好きと伝えて、知ってる、と返ってくる幸福を忘れずにいたい。