俺たちの生まれ変わった、大切な日だ。
言葉はむずかしい。いや、思っていることを言葉にするのが、むずかしいと感じる。こんなにも毎日きみをおもっていることも、たくさんの愛を言葉にしたって伝えたりない。彼女があたえてくれるものを、俺だってもっともっと返したいのに。むずかしい本をたくさん読めば、エダみたいに言葉がうまくなるんだろうか。
俺はきみがたくさん好きだ。昔のことは思い出せないけれど、毎日のおはようのキスも、おかえりなさいのハグも、きっとあたりまえにもっていなかったしあわせを、きみが教えてくれたから、俺はいま生きていられる。きみのために。大好きだよ、俺のエダ。
月はきれいなものらしい。俺にとってこの世できれいなものは彼女だけだ。エダは月よりもきれいで、あいらしい女の子なんだから。
彼女はいつだってやさしい。どんなときでも気をつかってくれるのがわかる。それが彼女の愛情だということもだ。出会ったときから、ずっと変わらない俺のいとしいひと。
彼女の口から運命なんだってきくたびに幸せをかんじる。出会うべくして出会った、きせきなんだって。どれだけたっても同じようにおもってくれているんだって、それをおしえてくれるエダが好きだ。俺も、きみとの出会いはきっと運命だったんだって思ってる。出会ったときから、ずっとだ。
近頃、彼女はずっといそがしそうにしてる。だからって、たった1日でも部屋にもどってこなかったことはないし、おはようのキスだって欠かさない。
俺たちは引きさこうとするじゃまなものがあっても、出会ったころから変わらない彼女の愛情によって、こうして生きていける。あのころの約束を守ってくれることも、俺が守れているのも、ぜんぶエダのおかげだ。すべては彼女が教えてくれた。
1日だってはやくここを出て、ふたりきりのちいさな家で暮らす。もちろん、これから先、死ぬまでずっとだ。死ぬときだってひとりになんてさせない。指輪に誓うって、そういうことでしょう?
デート、エダはたくさん笑顔を見せてくれた。船にのるの、気に入ったみたいだ。彼女が声をあげて笑うところなんて、きっと俺以外のだれも知らないだろうな。
今日も、すごくしあわせだった。この笑顔をずっと守っていきたい。おやすみ、大好きだよ。俺のお姫様。
デートはいつだってしあわせだЪ
お約束をいつだっておぼえていて、叶えようとしてくれてありがとう。大好きだよ、かわいいお姫さま。きみの寝顔を見られるのは俺だけの特権だけど、いっしょのやくそくだから。おやすみ。
エダの目はきっと宝石箱でできていると思う。
こぼれ落ちる涙がきらきらしているから。両手でやさしく受けとめて、大事に大事にしまっておけたらいいのに。
昔のことは、よく忘れる。でも、いまのこの幸せをおぼえていられるのなら、それでいい。彼女のやさしい腕につつまれているあいだ、あまいまどろみの中にいるみたいだ。
エダはいつだって俺にあまくて、やさしい。理由を聞いても、答えはいつだって決まっている。俺を愛しているから、そして俺に愛されたいからって。彼女のそういうところも好きだ。
昨日も、今日も、デートできてうれしい。きみとであってから、俺はずっとしあわせだ。ありがとう、大好きだよ。
彼女はいつだって俺のことを気にかけてくれる。愛しているからとうぜんだとほほをなでる彼女の指は、あたたかくて、まるで指先から愛情があふれてくるみたいだ。
彼女は未来のはなしをたくさんしてくれる。明日も、明後日も、それから先だってずっと一緒なんだってことを毎日おしえてくれるみたいに。どんなにゲームで引きはなされていたって、おたがいだけを考えている。たいくつでつまらない時間をおえて、部屋にもどって抱きしめあえたら、ようやく息ができる気がするんだ。出会ったときよりもっとずっと、俺はきみなしの世界なんて考えられないんだって強く感じる。
エダ。俺の大切で、大好きなお姫さま。なにがあっても、この手はずっとつないだままだ。
エダの寝顔が好きだ。優しくて意志の強い女性のまなざしは、まぶたが落ちていて見られないけれど、そのかわりに長いまつげや、唇のすきまからもれる吐息の熱さ、ベッドにちらばったきれいな髪をからまないように指でとくことだってできる。
ただ、あんまりずっと眺めていると、遅くまで起きていたんじゃないかって彼女に心配をかけてしまうから、やっぱり一緒に眠るのがいい。あたたかくてやわらかい、俺だけの。
そういえば、エダには言っていなかったはずなのに、とっくに見つけられていたのを思いだす。彼女の日記にふせんをつけていたこと。面と向かってる伝えられたのは、すこしだけはずかしい。でも、なにひとつだって取りこぼしたくないって彼女の気持ちがつたわって、胸があたたかくなる。やっぱり俺は、いつだってエダのすべてが好きだ。もちろん、そう感じさせてくれるのは、彼女のおかげなんだけど。
デートのさんだんも、はやく立てなくちゃ。
今日もエダが好きだ。毎日好きがふえる。
いつもゲームはたいくつだけれど、今日のゲームはいっとうつまらなかった。理由はかんたんだ。彼女がいなかった。今夜は遅くなるんだって話していた。
彼女のいない世界はなんて味気ないなんだろう。色彩が感じられない。
すこしでもふれていたくて、しみついた彼女のにおいをさがす。ベッドにのこったほんのわずかな痕跡なんかじゃ足りない。エダを求めるがあまり、クローゼットからも服をひっぱり出して、部屋をちらかしてしまう。でも、エダはおこるどころか、むしろ愛しくてしかたがないって目で俺を見る。そんなとき、俺は彼女にすべてをゆるされていると感じるんだ。
いつだったか忘れてしまった、本で読んだことを思いだした。ゆるすことは愛らしい。彼女の言葉以外にきょうみはないけど、彼女の愛情はただしいという証明のようで、とてもほこらしく思った。
どこが好きかって聞かれると、すこしだけ困る。だって、俺はエダのすべてが好きだから、あげはじめるときりがない。
一緒にいられないときや、彼女がひとりでいる時間のことを俺は見ることはできないし、彼女のぜんぶを知れているわけじゃないけれど。それでもきっと、これから知るどんな彼女も好きになると思うんだ。俺はずっと、きみと出会ったときから、きみしか見えていないよ、エダ。あの言葉も、きみがくれたパンの味も、忘れたことなんてない。