>> 2023/6/22
頁を確保する割に、いざ筆を執ると書きたかったことを忘れてしまう。二日前の俺はなにを思ってこの頁を空けておいたのだろうか。
昨夜遅く、急に不安になったらしい国広から抱擁を強請られて、俺がいないと駄目になっていて可愛いな、と。……あまり褒められたものではない感情がふつふつとわいてしまった。俺も国広がいないと駄目だから、ある意味では丁度いいのかもしれない。

日記というからには、たまには日常の些細なことでも綴るべきかな。……最近万屋で発売された苺のソフトクリームが甘酸っぱくて美味しかった、とだけ。

昨日は国広とふたりきりの非番で、のんびりと言葉を交わしながら一日を過ごした。
国広は、俺の笑った顔が好きらしい。なにかを意識しているわけではないが、……確かに、国広と過ごすようになってから笑顔が増えた自覚はある。お前が好いてくれる俺が在るのは、お前が俺を安心させてくれるから、あたたかいものを与えてくれるからなのだと、……ちゃんと分かってくれているのかな。もしも分かっていないようならば、日頃の感謝と共にそれらも伝えなくては。時期に大切な日を迎えるし、お前に伝えるいい切っ掛けになるだろう。今から言葉を考えて、したためておくとしよう。

朝早くに任務へと赴いた国広が、日付が変わってから帰城した俺を出迎えてくれたり、悪い夢をみたらしい国広が起きて真っ先に俺の姿を探してくれたり。そういった、ちいさな幸せに満ちた日々を送っている。

嬉しいことがあった。

>> 2023/5/31
ふたりきりの非番。愛おしくて、胸が苦しくなる。

二振りでゆっくり過ごしたくて、来月の十一日、国広の非番に合わせて俺も非番を賜ることにした。任務がせわしくなると言っていたにも関わらず、ゆっくり休める一日を俺のために使ってくれることに対して少しの罪悪感を抱きつつも、どうしようもないほどにこころが満たされていくのを実感する。言葉だけでなく、こうして行動でも俺に対しての好意を示してくれるから、より惚れ込んでしまうのだと思う。……愛おしい。