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120.賭狩《トガリ》
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3 :迅
2020/10/08(木) 08:00:42
1stゲーム:神と奴隷のゲーム
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《私立令皇学園|(しりつれいおうがくえん)》
今年で創立100年を迎え、富豪名家の子女が通う格式ある由緒正しき学園。
上位者が下位者を虐げる典型的なスクールカーストが存在するここではスポーツや学力のほか、あるモノで生徒の優劣が決目られている。
スクールカーストと言われたら、まず容姿に長けた者達が弱者を陥れるのを思い浮かべるだろうが、ここじゃそうは行かない。
この学園では、そのヒラエルキーすらも『あるモノ』によって一瞬で逆転する。
「はいストレートー」
「げっ、また君月の勝ちかー」
「相変わらず強いよねー、さすが次期トランプゲーム統括委員長ってとこ?」
「まだ迅|(アイツ)には勝てないけどね」
───それは、賭博|(ギャンブル)
「ポーカーなら絶対勝てるって!」
「それはどうかなー、あいつブラックジャック以外のゲームも余裕で強いし」
「だとしても、今年の統括委員長は粒揃いだよな。透形君なんか一年で統括委員入りだろ?」
常識から隔離されたこの世界では、容姿の良し悪しや腕っ節の強さなどはステータスに過ぎず、勉学や賭博の強さで全てが決まる。
しかし、ギャンブルで全てが決まるこの学園でも、覆せない上下関係は存在する。
「『ポチ』、カステラと紅茶買って来て!」
「……」
「へ ん じ は ?」
「っ……分かりました……」
「あ、じゃあ俺ランチパックな」
「私もー、よろしくねポチー」
「……はい」
「さ、続きをしましょうか♪」
「そんでさっきの続きなんだけどさー」
『ポチ』と呼ばれた少年が外に出ると、扉の中から生徒達の笑い声が漏れて来る。彼は差し詰め、『奴隷』と言ったところだろうか。
そして先ほども言った通り、この学園には『階級制度』が存在する。
去年、彼はある少年に大敗し奴隷となった。
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