日記一覧
86.美しく残酷にこの世界から去ね
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33 :に_っ_か_り_青_江
06/19(金) 20:22



『鵡だ』
長_谷_部君が書類をやりながら言う。
『あれは鵡だ。何時でも人の真似事を好む。』
『下らん。』
『貴様らはあれを鵡だと思って接すればいいのに。……飼い主はすぐ感情移入するからな。』

>『…フラれたの?』


僕の言葉に筆がとまり、数秒。長_谷_部君はこれでもかという大声で笑った。背中を向けてるから表情はみえないけどさ。


『鵡にふさわしい刀がどこにいる。』


>鳥にはとり籠が必要だ




『俺には主唯一人だ。』

『ふーん』

長_谷_部君の主愛を軽く聞き流す。そうこうしているうちに彼らが湯浴みから帰ってきた。遠目でみるとかわいいんだけどなぁ。近づくと突かれる。……言葉でだよ。

『貴様は見目が蛇のくせに』
『餓鬼だ。』
『……もと大_太_刀なんだけどねえ』
『過ぎたるは、か』

長_谷_部は博識だな。狂歌をもちだしてきて。
なんとなく感動を覚えながらたちあがる。眠い。おぼつかない足取りに背中が鼻で笑った。

『鵡は鵡、人にはなれん。どんな姿を見ようとも異物だと思わねばな。』


#『■■■■■■■■』



>『はいはい。』




彼は優しいなぁ。
廊下に残った藤の匂いを嗅ぎながら僕は湯浴みの準備に部屋に戻った。


>僕は鵡に、構ってほしいだけ。



どうか美しい鳴き声を、僕に。







>>35

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35 :歌_仙_兼_定
07/04(土) 15:50



#散る櫻が美しく感じなくなったのは何時の事だろう

そんなことを思いながら光る花びらを手のひらに乗せる。握りこむと、光は手の中で潰えてしまう。


約束をした。日が次昇った頃合いに川へ下ろう。
青_江君と石_切_丸が此処に来る。胸が張る思いだった。満足してくれるといいけれど。


関係性、というのはすばらしいと思う。ずっと僕は独りで、それが当たり前で、人を喰いながら続くと思っていた。それが彼らに出会って、また、があるのが楽しみになった。未だに慣れないこともあるし、体だって痛むことはあるけれど。いいことを教えてくれるのは楽しいことだった。

知らない知識で僕が変わっていく。
動かなかった歯車がきしきしと動く音がする。それがどこに転がるかは僕には想像もつかない。



#「……返せるものは返すのが雅というものか。」






櫻の幹を撫で、身を寄せる。体の痛みが消えていく。心臓のあら熱が吸い上げられるようだ。月が天心にのぼってもいないのに強い眠気を感じた。嗚呼、美しいな……。




#毎日会えたら
きっと楽しいのにね。








>>36

36 :歌_仙_兼_定
10/07(水) 21:31


#長い間、眠っていたね

さめるまで、もうすこし。