謙也さんは俺と家族になりたいんやて。
前に俺がそんな様な事言うた時はイマイチ分からんて顔しとったんに変われば変わるもんなんやと実感しとる。今考えたらあの顔は俺の求め方が足りんて不満の顔か、もしくは俺の言うとる好意がホンマかいなて疑っとる顔やったんかもしれませんけど。謙也さん曰く頑ななツンデレの俺やから疑われてもしゃあないとは言え、あん時はそれなりに傷付いた。
せやけど真面目に考えると、俺が勝手にこういう反応が返って来たら良えなて思っとる理想みたいのがあって。無意識にそれを期待してもうてるばかりに謙也さんが何気無い顔しただけやのに「あ、やっぱあかんのや」て自己判断下すんが早い可能性も…六割。いや、謙也さんは自分に素直やからガチであん時と気持ちのベクトルが大きく変化しとるだけの可能性も大やな。あるある。

言うたらアホかて言われる気もしますけど、さっき何となく一つ学んだ感覚がある。

謙也さん(含む数人)と遊ぶと物足りなさのせいか分かれた時に感じる虚しさなんだかがっくり感みたいのが強うて。例えば大多数の場合、謙也さんの家の方に向かう道は他の連れも一緒やから背中見とってもあんたは振り返らへん。それにくそくそて思ってもし万が一謙也さんが振り返ってもこっちが見えんとこに俺も身を隠すんがあかんて自覚はあるんやけど、まぁ、それはそれや。兎も角、俺はまだあんたの事足りてへんのにて気持ちから起因するんか、どうもこのぽっかり感は寂しいっちゅー感覚なんやろうと。自覚。(こんなん書くと自覚せんかった今までは寂しく無かったんかいて突っ込み来そうやけどそうやありませんよ。)

隣に居るんが普通な感覚になって来とるんやな。居らん様になると途端に穴が空いてまう。
そんでもまぁ、あんたも足りんて話なんでさっきよか少し満足はしましたわ。こん調子で明日でも明後日でも早よこの穴塞げ。

俺らにしか通じひんネタて、暗号か。
要はレベル上がって嬉しかったてとっときます。

05.27

謙也さんが俺の謙也さんになりよった。




(柄にも無く動揺したんか名前の欄"座長"て打っとった。阿呆か。)

最近謙也さんが腕を貸してくれよる。
別に俺は貸してくれなん言うてませんよ。やのに進んで貸してくれよる謙也さんは腕が痺れる事にうにゃうにゃ言うとる。知らんがなて思いつつ言わんでも出て来る腕は悪く無い。
背丈の差はまんま年齢差のせいとして今はその差の中に囲われるんが心地良え。酸素の有り難み感じられるんで息苦しいんも、たまには、別に。それに少しでも痺れるんが遅れる様に密かな協力もしたってるんですよ。やから俺は貸し出されたそれに甘えて良えはず。

あんたて年上の癖に子供体温で、湯たんぽよか柔こい。腕伸ばしても怒らんし、受け入れられとる感じが……あれや。あれ。


…、要は気に入っとるて話。

急遽書こうと思っとった事変更して書いたる。

謙也さんが急にヤシの木の絵文字を送って来よった。下ネタ好きの謙也さんの事やから完全に下ネタやろうと疑わんで返したったらまさかのきょとん顔。は？いや、騙されませんよ。て、思ったんに。

ヤシの木の事歌っとるて見せかけて男のジャングルの事歌ったあれのはずて決め付けてかかったら死ぬ程墓穴を掘ったらしいわ。

嘘やろ。下ネタマスターの癖にヤシの木の歌知らんとか、もぐりか。

謙也さんに言われた言葉。



>「財前は用心深いから大丈夫やろ。」

俺のある種の警戒心の強さっちゅーか、A型特有の石橋を叩いて叩いて渡る部分を褒めて貰った訳なんやけど。捻くれた見方をすれば疑り深いて事でもある。自分でも中二の割りに純粋さが欠片も無いわて思っとります。純粋さなんどうでも良えけども。
俺のこの妙な慎重さはプライドの高さと相俟って時折邪魔になりつつ、謙也さんとの今に関して良え働きをしたんちゃうかと。

えらい勢いで誤解生んで無駄なジャブ打ち合って遠回りはしましたけど、巡り巡って後々効果が効いて来た訳ですし。後悔しとる過去の行動が無い訳や無いですけど、それはそれ。労力使て漸っと貰えたもん程人は大事に出来るんや。
用心深い捻くれもんの自分で良かったっスわ。




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紅茶めっちゃ美味い。

めっちゃ不貞腐れた気分や。
大分緩和されよったけど。

自分の求めるもん、許容出来るもん、妥協出来るもん。納得行かんもん、そうでもないもん。色んなもんが絡み合って結局捻出されたんは妬いとるんちゃうかて阿呆な答え。
正直言うてめっちゃ不服。謙也さんは阿呆やから嫉妬心っちゅーもんがそこそこに好きらしいんは良しとして、俺が俺を良しとせぇへん。ダサい。

本人に何考えとるんか吐露しとる内に何やごちゃごちゃした思考の一部は忘れてもうたんが幸い。ダサい心中の話に謙也さんが喜んだっちゅーのは満更でもないながら自分のガキ臭さがいたたまれへん。あと俺ばっかやのがなんとなく腹立つ。
せやけど。それもこれも謙也さんが悪い(結論)
まぁ俺にブーブー言われるのも含めて千歳先輩と楽しんで来たら良えですわ。

右から左から引っ張られてニヤニヤしとったらしばく。謙也さんの股裂けても加減したらへん。



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部長、めっちゃ、腹立つ。
俺の心はほんま狭い。

謙也さんにこん日記見せたら言われた一言。

>財前可哀想。


…、どの口が言うとんねん。
ちゅうのはまぁ、冗談ですよ。見せた機に自分でも読み返してみたらほんま、何ちゅうか。不憫な時期長かったもんや。長い事肩肘張りつつようあんたの事ばっか見とったわて思います。せやけどそんおかげで何やかや、今は謙也さんが振り返って尻尾振ってくれとる。人生どうなるか分からんてこう言う時使う言葉やわ。はー。満たされる。

最近はあんたも自分もクズで良かったて阿呆な事考えとります。

そういや、この間ふと思った話。
謙也さんて頭良え割りに阿呆っちゅーか、下ネタがめっちゃ好きで。本人にも言うたったんやけど変に上品さを感じさせん気安い感じが居心地良え。うっさい事も言わんし、阿呆やし。阿呆なあんたが好きや。



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謙也さんまだなん。
早よ、ほれ早よ。