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┗1065.ラストノートがわからない(66-70/188)

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70 :八重神子
2024/03/19(火) 14:28

🦊⛩️罹る慮る

これは久々にやってしまったのう……と一人奥に臥しておる。
テイワット大陸において蔓延している流行病に今更掛かるとは。そも妾のすぺっくを凌駕して身を蝕むとは生意気にも程があろう。
妾を貫通してきた病じゃ、旅人や巫女達と会い為せば間違いなく秒で床に臥せることになるじゃろうと十二分な距離をとり、食事を運ばせる際も奥へ至る何部屋かの中間に置かせているのじゃが出来たてを食い逃すのは勿論大好きな油揚げが喉を通った瞬間、妾の耳は盛大に逆立ち普段は出さぬ尻尾も猫じゃらしかと見紛う程に膨らみ激痛に喘いだなぞ何たる侮辱か。
妾の美声も今は汚濁混じり、朗々と語るべき有難い祝詞に腹を響かせる咳を伴うなぞ。よよよ。油揚げは細かくした麺と共に意地で食ったが。
妖力を治癒に回し煎じておいた薬を飲む。退屈は仙狐をも殺すが致し方あるまい。ここ最近の多忙で積ん読になっていた本を読んだり、持ち運びのできる映影機を用い暇を潰しておる。
───なのじゃが昨晩の我が主様と来たら公務の書類を腕いっぱいに抱えてずかずかと奥へ歩み、「残りの仕事はここでやる為に持ち帰ってきました。神子の傍に居たいです」「貴女の体調の変化を側で見ていられないのは不安になるから早く帰りたいだけです」
と。迷うことなく妾の布団のすぐ傍に長机と共に湯と盥を持ち込みおった。
公務をしつつ料理が作れぬ代わりに着替えや体を拭くのをせっせと励んだり、社との連絡係に勤しんだりと妾が当たり前に一人でこなすべきじゃった世話に勤しむ様は───いや、童のようとは言わんよ。
雷電将軍に任せている外の仕事も全て「私が」励みますと意気込む様が、申し訳なくも素直に嬉しく思うたのじゃ。いざ移ったら気管支だけ取り替えればいいと宣う様は相変わらずの無法じゃが。
眞への気持ちも多少はあるのじゃろうが、それでも妾を一人にはできませんと沿う真っ直ぐな瞳とはにかみ笑いを前にして突き放す真似は出来なかった。咳き込みに焦らせてしもうたのは忍びなかったが。
…治癒の済む迄は愛くるしい小さなピンクの仙狐としてもふもふ寄り添い、世話をさせる負担を減らしてしまおうかと考える程度には妾も影の手を借りるのに躊躇いはあるのじゃよ。尻尾をもふらせる権利は基本あやつのものでもある故。

影。妾の、妾だけの愛おしい稲光。
今暫くは見苦しい姿を見せてしまうが…「病める時も健やかなる時も貴女の傍にいたいだけですよ」に甘えてしまうやもしれん。蜂蜜入りの茶、よく頑張ったな。美味いぞ。
必ずや完治し元通りになった声で汝の名を呼ぼう。甘えてしまう妾を見逃してくれる寛容も愛と呼ぼうか。
嗚呼、言うまでもないがこれを読んでいる数少ない読者諸兄も流行病には気をつけるのじゃよ。一昔前に妖力で病を祓う奇蹟とて、今で言う医学と実の所大差は無いのじゃから。


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69 :タルタリヤ
2024/03/16(土) 22:16

🐋🏹然にすら奪わせない

偶々覗いた場所でおや…もしかして君は…?と感じる事があってふと気掛かりになっている。外野が兎や角言えるものでは無いけどアイツの妙な自己責任能力の高さは日が浅くとも知っているつもりで、これが当たっていたら俺は相談を聞いてやりたかったなぁと少し不甲斐なく思った。
スネージナヤ人は身内に甘い傾向が強くて俺も例外では無い、たとえ最初がいけ好かなくても直感を大事にしてきた以上此奴と関わるべきか否かはそれなりに当たる。無力感を味わうのは子供の頃だけで十分だったから、尚更俺が出しゃばりたがるのかもしれないのだけど。
全くの別件で鍾離先生にも以前、相反する心が二つあると漏らした時どちらも貴殿の心なのだからそれを大切にして欲しい、と言ってくれたことは記憶に新しい。だから俺は当然困ることになるとしても理性と本音が合致しない時も素直に持つようにしている。(精神面の強さも真の戦士には大事だ)
このままさらけ出すのに甘えていると言われたらそれ迄だけど、それでも俺は躊躇う暇なんて持たない。
思い浮かぶままの俺を見せる以上剥き出しの感情をまずは見せてくれと戦場で培った感性が恋慕にも繋がるとは知らなかったが、それも存外悪くは無い。俺の我儘を聞いてもらってきた鍾離先生自身の駄々と子供みたいな喜怒哀楽のわかり易さは俺だけが受け取れるものだと分からせ続けてやらないと。
昨晩寝落ちをして出迎えられなくてふと起きた深夜に明日の予定調整ギリギリまで俺の我儘を聞いて構ってくれた鍾離先生へ申し訳なさと大好きをあげるね、感謝を前提に書いた以上埋め合わせは今度密にたっぷりと。深境螺旋に潜ってすっきりした後鍾離先生の家でどっかり居座る俺に構い構われてくれよ。
……そしてまぁ、一応書いておこうか。君の好奇心を君自身で潰してしまう真似はつまらない。完全に断ち切る前に顔見せくらいしに来てくれよ、アルハイゼン。想いの一端の濃度を知る友人相手として、ね。

🐳
そしてこれは私信未満。正直君の世界には詳しくないが感性や文章を好ましく思い読んでいる何冊かの一つ、とあるアイドルの君へ。再起?を喜ばしく思う奴は陰ながらもう一人居たりするとひっそり書き残しておこう。頁の綴じ目の補強も愛情表現の自助努力だと身を引き締める切欠にさせてもらったよ。どうか変わらず幸せに。
🐳💯
へぇ、互いに距離を取った箇所から見合っていたとはね。成程これはこれで面白い。周囲がどう思おうが普段は気にしないのだけど、こんな形ならば暴れ散らかしている甲斐が有るというものだ。大切は表に出さなければ何も意味が無い、互いに確と励むとしようか。


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68 :タルタリヤ
2024/03/15(金) 19:33

🐋🏹蟻地獄はどちらか

先生とする「そういうコト」はわくわくして、潰される覚悟が心地好くて、でもムラつくタイミングが重なるとやっぱり照れ臭い話。(3%くらい先日出来た友人を話題のダシにしている)最初のきっかけはいつか俺が戦いの中で腕や脚、首が飛んでも必ず鍾離先生の元へ帰ってきて欲しいと願われたからだっけ。
執行官の遺体を堂々と攫って冷えきった身体を暖めるだなんてこの生き物は本当に規格外だとなんとなしに戯れる中思ったものだけど、俺の中に入りたいと縋る声と仕草はいつもより小さく見えた。
傷つけないようにしたいと告げた割には苦しいやり方ばっかりするしなんの覚悟もなしに普段は入るべきじゃない奥はぶち抜かれるし、顕如盤石なんて初めから無いみたいに鍾離先生の理性は簡単に焼き切れてがっついた挙句スキンを人の腹に投げるし本当に何なんだと今も思ってる。
……その獣性がたまらなく愛おしく感じた。剥き出しの我欲、神座を降りて尚強い男の生殖本能が生産性も無く俺への恋心一つで乱されている。色事なんて興味無い涼やかな横顔が髪を振り乱して、凡人のフリも曖昧で長く伸ばした舌がめいっぱいに粘膜を満たす余裕のなさは呼吸で一瞬開く俺の些細な気道の隙間すら鍾離先生で埋めたがるような独占欲に似ていた。ちょっと前まではフェラすら嫌がっていたのに。

そこから多少間が空いて今度は俺が抱く番。鍾離先生はボトムをやった事にも無いにも関わらず俺に抱かれてみたいと願ったのは男の顔をする俺を見たい一心だったから本当に可愛い。童貞も処女も新兵時代に雑に捨てさせられたのを後悔したのはこの時が初めてだった。
振って出す。切迫はしても何も俺を満たしてくれない、こんなに近くにいるのに心臓に鋒を突き立てない行為は無駄に思えた。とは言えそれは戦場が全てだっただけで、今の俺の恋人は鍾離先生なのだから話が違う。
抱き潰す抱き方をされたからには丁寧に丁寧に解してじれったそうなのも無視して貪る。このやり方は大層お気に入りみたいでお喋り上手な言葉を紡ぐ唇は唸ることしか出来なくて、その癖内に弾けた欲の熱さに蕩けて絶え絶えになるばかりの顔が曖昧に笑う、何処にも出してやれないようなはしたなさを今更誰に渡してやれるのか、そもそもセックスってこんなに楽しかったっけとぼんやりする頭の片隅で考えていた。
それからもペッティングやら鍾離先生の調教好きも判明したりを含めて抱いて抱かれてまあまあの回数を重ねた今、「足りない」タイミングを何となく分かってしまえるようになった、らしい。
抱き潰し合う瀬戸際が狂おしい。名前を呼ぶことすら危うい上擦りがはしたない。もう出ない、イッたばかりだから困る、まだ出来るだろうと裏側を汲んでいるのか単に自分が恋人を食い散らかせていないのが不満なのか、そんな駆け引きは愛情の発散とやらを前にしたら無意味でしかない。
一瞬の煌めきのような本気の手合せと比べたらこんなの遊びでしかない、俺の愉楽の先には辿り着かないと分かってる。それでもこのやり方でしか伝わらない愛情表現があり、鍾離先生とだから奪い合える瀬戸際があると教えてくれた。
たのしい、きもちいい、くるしい、こわい、もっとたべたい、好きの数だけ俺をおいつめて。
…またそうなれる予定を打診しただけで一頁取ってしまった俺が一番期待していてはしたない、なんてツッコミは無しだよ。鍾離先生。…楽しみだね。

それはそれとして転寝をしていておかえりを言えなかった時にもベッドに意地でも潜り込む先生が好きだ。意地でも。

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67 :ニィロウ
2024/03/14(木) 01:07

🪷💃🏻ないしょの充電、ふたり

スメールの天候は浮いたり沈んだり、甘露花海から届く花粉で何だかアルハイゼンさんも私も不思議な体調を繰り返してるんだ。
私は踊りの最中にくしゃみをしたり頭痛で変にステップを間違えたら怪我に繋がりかねないし、アルハイゼンさんも書類や本の内容が頭に入らなかったり紙面に事故が起きたら大変だから、最近は時間がちょっとだけ取りやすいのもあって都合が着く時は二人でくっついて夜のお休みとは別に眠るようにし始めたの。
…ちょっとだけ恥ずかしいけど出来る限り薄着になって肌を重ねるだけ重ねるとね、焼きたてのホットケーキにバターとメープルシロップを好きなだけ乗せてしみしみになっていく時みたいな幸せがあるんだよ。はしたないことをしなくても、すぐに心がぬくぬくしてきて自然と私も蕩けちゃう。
アルハイゼンさんの男の人らしい体付き、凛としながらも優しい低音、少し動きづらささえあるハグの仕方、体のパーツを確かめる指先、鋭い眼差しが甘く融ける瞬き、しゃっきり出来ない寝起き。
私だけに許してくれるこの距離を未だに当たり前とは思いきれなくて、こんなに好きを渡し合えていいのかなってまだまだ考えちゃうの。
この前買った宝箱に入らない大切が私の胸の中に、リーフグリーン色のきらきらの愛情として積もっていくのはアルハイゼンさんが自主的に落としてくれるのか、私が勝手にせっかちに積み上げてるのかは分からないけど……この幸せは絶対絶対、私だけが両腕で持っておきたいもの。
お客さんの花束も勿論大事、踊りだって大好き。…でも、アルハイゼンさんは今この時にしか生きていないから。だから何度だって今の内に伝えたいんだ。
大好きなあなたに優しい眠りがありますように。ビュッフェデートもいつか行けるように予定を作ろうね。

🪷
新しく本棚に入れてくれたサッカー選手さん達へ
本棚私だけちょっと浮いてないかな…?とか少し考えちゃった、でも気に入ってくれた気持ちは素直に受け取りたいから一方的にお礼だけ言わせてね。置いてくれてありがとう!
パートナーさんが自分が好きなもの、好きになりそうなものを教えてくれてそれを見た感想を教えてくれるのって凄く贅沢だね。見てる時書いてる時、明るい好きがお菓子を詰め合わせた袋みたいにいっぱい詰まっているような幸せが沢山あるんだろうなぁって分かるよ。
これからもあなた達に沢山喜びが詰まった日がありますように。


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66 :ヌヴィレット(乱入)
2024/03/13(水) 05:58

  • 🫧🐉

    まだ仕事に取り掛かるには早いが、目が覚めた機会に何か記してみようと思う。
    皆知っての通りメロピデ要塞の人々は、私の顔を見ると不愉快になる者も少なくない。よってなるべく顔を合わせないよう、仕事に必要な連絡は他の者に頼むことも多いのだが、急ぎであったりプライベートな用がある際には私自ら赴くことになる。後者に関しては正面口から入ることもあれば、リオセスリ殿と私の間で取り決めた海の中の裏口から夜遅くに訪ねることもある。近頃の私が仕事を終えて休む場所は、私のために割り当てられた住居ではなく彼のプライベートルームだ。
    互いの仕事の都合を考えると、会える時間は限られる。リオセスリ殿は日中や夕方に書類提出ついでの差し入れだと言って、私には水、メリュジーヌたちには紅茶と焼き菓子を持って来てくれることもあり、半ば強引にお茶を飲んで行くよう引き止めて過ごすひと時を気に入っているのだが、やはりそれだけでは物足りない。そこで、互いに仕事を終えた夜の時間に会うなら、彼が要塞を一晩空けるよりは私がこっそり侵入する方が安全だと考えたのだ。
    私の髪を慈しむ大きな手、心地好い低音で奏でられる愛の言葉、温もりを教えてくれる逞しい身体。それらに寄り添って目を閉じていると疲れも溶け出すように癒えていく。余談だが、この手が私に縋りつき、濁って上擦る悲鳴を上げて、氷も溶けそうに肌を熱らせる夜があるギャップがたまらない。
    明日が早い分、今日は昼過ぎには仕事を終える予定になっている。仕事の後はメリュジーヌたちを連れてのんびりと泳いでから、陸に上がって花を探す予定だ。最近は日付が変わる前に会いに行ける日も増えていて、リオセスリ殿と共に過ごす時間の増加に繋がっているのが喜ばしい。
    さて、彼が起きてくる前に温もりの傍に戻っておくとしよう。このページに気がついた時、喜んでくれるだろうか。


    🐺⛓️

    水の上じゃレインボーローズがそろそろ見頃だろう?ヌヴィレットさんからの手紙に匂いがついてないと妙に落ち着かないんでね。
    看護師長も楽しみにしてるんでお土産はそいつで頼むよ、いつもお疲れさん。昂ると「くるる」と喉鳴りが止まずに唸ることしか出来なくなる所も好きだぜ。


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