「君が、子供じゃないってことを証明してもらう。もちろん目の前の男を相手に。…乗るかい?」
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簡単なゲームだとおっしゃるけど。
ああ…、なんて騒ぎなの、わたしの心臓…!あの人の手のひらで、指の上で、あんなに転がされて。可哀想な程に弄ばれているのはピアスじゃなくて、わたしの心臓だわ。
右か、左か。目を開いていても欺かれてしまうんだもの。どうせ見えやしないなら、盲目の王女を演じて、あなたに選んでもらおうと思ったの。それなのに、天運に任せることすら許されないなんて。
『あってほしい?なければいい?』
愛の奴隷のように跪いて、空っぽの右手に縋りついたのはわたし。あなたがわたしに、選ばせたのよ。