スレ一覧
┗虫養い(31-40/49)
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40 :
諏/佐佳/典(黒/子のバ/スケ)
2022/08/07(日) 17:33
気が付けばアイツと友人関係になって3ヶ月目。
春の終わり、夏の始まりに出逢ってからというもの毎日話している。
大体は日常の瑣末な事ばかりを話すが、ある日の休日久しぶりに一緒に恐怖番組を観てしまった。
普段映画は胸糞やサスペンスやエログロナンセンスもどんと来いなオレだが実はホラーは苦手だ。理屈が通じないのが怖いのだが若/松は「全てに理屈が通用するなんて面白くないじゃないっすか」と言って笑う。
あ、コイツは絶対山奥にある廃神社にありがちな怪しい壺の封印を好奇心のままに開けるタイプだと思ったのはアイツには秘密だ。
結局オレは怖がった儘うたた寝をしてしまったが「怖いのに寝れるって」とまた笑われる。
怖いは怖いが今週はバイトもてんこ盛りで草臥れているんだ、人間の三大欲求なめんなよ。
その後で揶揄ったのを悪いと思ったのか「今度は怖くない奴を観ましょうね」と宥められたがさて次は何を観ようか。
そういえば笑いの沸点がかなり高めのアイツはお笑い番組が苦手だった。
今度はそっち方面を誘ってやろうと思いつつも笑いの沸点低めのオレが笑い転げているところを冷ややかな目で馬鹿にされる様子が浮かぶと何処か得心がいかないのは気のせいだろうか。
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39 :
太/宰/治(文/ス/ト)
2022/07/18(月) 13:18
洗浄用の硝子の容器に沈む万年筆から滲むインクは廉直高潔な彼の選んだ色らしく濁りのない、夏の海の様な色だった。
こんな蒼の中に飛び込めたら肺を侵す水は冷たく躰を包む泡は鼓膜を擽る音も柔らかくて其の心地佳さにきっと苦しく無く死ねるんじゃないかと思うけれど、そんな妄想している事は莫迦真面目な君には絶対教えてあげない。
#或る夏の日に。
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38 :
諏/佐佳/典(黒/子のバ/スケ)
2022/07/08(金) 07:51
今年の七夕は珍しく雨は降らなかった。
薄く雲が掛かってその合間から星が見えたそんな夜。雨にならない七夕は商店街で飾られた笹に下がる短冊の数がいつもよりも多く感じた。書いてある願い事は流行病の収束だったり学業や習い事の上達だったり、子供の可愛らしい字で綴られた願い事はどこか懐かしい感じがした。
その話を若/松にしたら「諏/佐さんだったら短冊に何を書きますか?」といきなり聞かれたから弱った。一瞬引かれないかとか思ったが相手は若/松だ、変にごちゃごちゃ言うよりも素直になった方がいいと思い「来年もこうして若/松と七夕の話がしたい」と言った。来年の事を言うと鬼が笑う、我ながら子供じみているとは思っていたが「あ、それオレもっす」と普通に返ってきたのが拍子抜けするも嬉しかった。
曇ったり晴れたりの夜空、織女と牽牛は何とか逢えている気がする今年の七夕。そんな話をしたらアルバイト先のご婦人達が口々に「何年も逢わない人を待てない」と言っていた。確かにな、とは思う。でも、とも思う。
若/松にその話をしたら少し考えてから「オレは待ってしまうっすね」とぼそりと短く答えた。待ちたい、待てる、ではなく待ってしまうのは多分オレも同じだったからもうこれはお互いにどうしようもない性分なのだと思った。性格は全く違うのに根っこがまぁまぁ似ているからこそこの二ヶ月楽しくやれているのだろう。
毎日毎日飽きずに話しているがネタは小さな事ばかりだ。取り敢えず次のネタは鬱映画か最近の買い物の話でも振ろう、鬱映画はどうか解らないがもう一つの話題にはアイツはきっと食い付くに違いない。
#七夕の夜「其処に戻っても仕方がないでしょ」と言われた話はまたいつか。
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37 :
太/宰/治(文/ス/ト)
2022/07/05(火) 00:23
驚いた。
私をあの色に喩えたのは君で二人目だよ、国木田君。
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36 :
諏/佐佳/典(黒/子のバ/スケ)
2022/07/05(火) 00:06
来年の事を言うと鬼が笑うらしいが、まだ夏休みにもならないのにもう来年の事を話す若/松の言葉につい顔が綻ぶ。
未来を語るのを少し臆病になっていた所為だろうか、オレが約束できる事は精々明日の事位だと思っていたのに明日をすっ飛ばして来年の今頃の話を投げられた時にまた負けたと思った。
もしも来年の今頃何方かの都合で傍にいる事ができなくなってしまってもその時は確かに約束をしたいと思ってくれた、その想いだけで充分な気がする。
一つ年下の後輩兼友人は時々散らかったオレの心の中から無作為に綺麗なものを取り出す。その度に実は少し驚いてしまっているのはここだけの話だ。
#おはようとおやすみの先のはなし。
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35 :
伊月暁人(GWT)
2022/06/04(土) 17:37
おやすみを言ったけれど、ふとした瞬間にKKを捜してしまう。
KKの気配が消えた掌を見つめて軽く握ると今でも僕の名前を呼ぶ声が聴こえる気がする。
#6月30日のサヨナラ
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34 :
納/野/和(であ/いも/ん)
2022/06/04(土) 09:56
栗饅頭がこの宇宙の何処かで増え続けている様に、この世界の何処かにいる寂しがり屋な癖に強がりの先輩の幸せも増えていってたらと思う。
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33 :
桃/太/郎(鬼/灯の冷/徹)
2022/06/04(土) 09:55
もっふもふの獄卒の芥/子さんは見た目程甘くない。
芥/子さんと出逢ったのは俺が色々とやさぐれていた時期なんだけど彼女は俺が俺を粗末に扱うとしっかり叱る人(?)だったりする。
しかも「辛い時はもふもふしてもいいですよ」なんて絶対に言わない筋金入りの九州男児…もとい大兎撫子だ。
もっとも俺自身が彼女に対して甘い部分を求めた訳ではないからそれはそれで良いのだけど。(ちなみに塩対応を求めていた訳でもない)
ただ落ち込んでいたあの時に逆に蕩ける程に甘やかして優しくされていたら今頃はまだ落ち込んで甘えてぐずぐずしたままだっただろうと確実に言える。今となっては櫂でケツをぶっ叩いて火打ち石をカチカチして貰えたのは俺にとって最適解だと思える。うん、今日も労働の後の飯が美味い。
今年の七夕は芥/子さんとのやり取りの一つの区切りの日になるけれど毎日毎日天気の話や仕事の話、それに生活に関する小噺だけで毎朝毎晩よく続くと思う。俺は話題が豊富じゃないのに毎晩付き合って貰って芥/子さんには本当に感謝しかない。
七夕の夜もちゃんとお礼が言えたらいいけど七夕は毎年雨になりがちだからまた天気の話になるかもだ。
それでも話の最後には俺の名前を呼んで「おやすみなさい、また明日」があるから布団に入る頃には翌日が晴れても雨でも目が覚めたらまた芥/子さんにおはようを言って楽しく一日を過ごせる予感がしている。
明日を約束できる友達がいる。
これって結構幸せなんだ。
#二ヶ月目の天文読み。
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32 :
桃/太/郎(鬼/灯の冷/徹)
2022/06/04(土) 09:54
桃園の夜の見廻りから帰る時に芥/子さんにメールを打つのが日課になっている。
「帰り、待ってますね」と返ってきたらつい店に帰る足も早くなる。
緩い向かい風ももどかしい位に走って走って、月を見上げる余裕も無いくらいに走って。
やっと店に辿り着いた時、芥/子さんにただいまを言おうとして携帯を取り出したと同時に着信音が鳴って吃驚した。
電話の主は花街でベロベロに酔っ払った白/澤様。全く何なんだ。
しかも何で番号知ってるんだ。
#「いつも待っていてくれて有難う」
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31 :
桃/太/郎(鬼/灯の冷/徹)
2022/05/17(火) 09:16
「携帯屋さんに行きましょう」
今日、先輩でもあり御伽噺仲間でもあり友達の芥/子さんに連れられて行った店で携帯を買った。
初めての携帯は最低限の機能だけだけど、俺の安月給でも維持できる奴。
使いこなせるにはまだまだだけど、芥/子さんとの毎日の遣り取りの中でのさり気ない教え方が上手くて本当に助かってる。
芥/子さんと話すのは細やかな日常のあれこればかりだけど中にはくすっと笑えるネタも放り込んでくるから仕事のストレスで卓袱台を引っくり返しそうになっても毎日が楽しく過ごせてる。
よく「持つべきものは友」なんて言うけれど芥/子さんは多分そんなのじゃないというか、いやお互いに友達という括りは間違ってないけど持つという表現はちょっと俺には烏滸がましくて、芥/子さんとは桃の花弁が偶然ふわりと掌に舞い落ちてきた位の儚い縁で巡り合ってるような感じ。だから春の風に飛ばされないように、この掌で潰さない様にそっと握って、いつか来る転生という名のめでたしめでたしまではお互いの仕事の話や毎日の移り行く空模様の話をしたいと思う。
そのための新しい連絡手段なんだ。
#矢文卒業のはなし
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