タイトルつきの日記もついに100ページを迎えたなと喜びつつ、今はホノルル空港でこの日記を書いている。ここからワイキキへ向かうんだが、まずはアロハシャツとサングラスを買おう！と空港内をうろうろしているところだ。隣から真っ赤でド派手なアロハシャツを勧めてくる。ふたりでの海外旅行は初めてではないのに、毎回こんなふうに落ち着きのない大人になっているな。まあ今回はただの旅行ではないし…この地で零くんと式を挙げるのかと思うと、零くんに抱きしめてよしよししてもらわないと心臓が縦横無尽に暴れ続けそうな気持ちだ。
そういえば、昨日出発する前にうちの奴らへ「しばらく赤井をお借りします。式に来てくださる方はよろしくお願いします！」と頭を下げる零くんが、もう既に良妻…というのかな、その振る舞いが板についていてかわいらしかった。零くんは俺の自慢だなと改めて思ったんだ。飛行機の中でぐっすり眠ったことだし、さて、レンタカーを手に入れて近くで朝食といこう。腹がぺこぺこだ。ハワイの太陽の下で見る君も、誰よりも輝いていてきれいだよ。

しばらくの間日本を離れるので、昨日の夜はしっかり捜査本部の面々に挨拶をしてから空港へ。余談なんですけど僕の肩を抱きながら「風見くん、俺たちは先に行く。式の日にはよろしく頼むよ。」と挨拶する赤井に照れちゃいました。しかし赤井と風見、結構仲がいいよな。微笑ましいけど僕が知らない場所で何を話してるんだろう。今度教えてください！ちなみに僕の仕事関係では管理官と風見、FBIからはジェイムズさんにジョディ捜査官、キャメル捜査官が式に出席してくれます。ありがたいことですね。
赤井とは何度も一緒に海外旅行をしたことがあって、おたがい飛行機の中ではぐっすり眠るタイプです。実はその時の癖があって。一枚のブランケットを一緒に掛けてその中で手を繋ぎながら凭れあって眠ることなんですけど、あの時間が大好きなんだよなあ。あいつの体温ってなんであんなに落ちつくんだろう。無事に空港に到着したのでまずはホテルに向かいます！目に見えて浮き足だっている。転ばないように気を付けなければ。

近所のコンビニに行くだけなのに、赤井と手を繋ぐと嘘みたいにドキドキして心臓が高鳴る。指先を絡めながら手を揺らしたり、人気のないところでこっそりキスをしたり。じゃれあいながらのんびり歩くあの時間がとても好きです。
「おいしそうなのはあるか？」と覗きこんでくるところや、僕がアイスを一緒に食べたいなんてわがままを言ったら「もちろんだ、半分こしていっしょに食べよう。」と笑いかけてくれたり、荷物を持ってくれる優しいところも全部がかわいくてかっこよくて、もう。何もかもが愛しすぎてどうしたらいいんだろう。ふらっと出かけるだけでこんなに楽しいってどうなってるんですか？
日中と違ってまだ夜は涼しい。肌を撫でる夜風が心地よくて、繋いだ手のあたたかさが気持ちいい季節ですね。でも、手を繋いだままだったからアイスを半分こするのがちょっと大変で。「口や歯なら貸せそうだが。」というあいつの言葉に甘えて何とか溶ける前に食べられました！その時の仕草が色っぽくてちょっぴりむらっときたのは内緒です。おいしかったなあ。赤井は頭の冴えた男なので、デートを長引かせたくてさりげなく遠回りをしてしまったことがばれていたかもしれません。

#フライトのことはまた明日。
お返事などは色々と身の回りのことが落ちついたらしたいなあと思っています！声をかけてくださった方、ありがとうございます。

唐突にコンビニデートに行きたい！と誘っても、「今から行こう。」と手を繋いでくれる優しい赤井が大好きだ。この件についてはまたくわしく書きたいな。
僕思ったんですよね。今何気なくしていることが独身生活最後の〇〇になるかもしれない！って。そうなると単純な思考回路でちょっぴり恥ずかしいんだけど、何をするにもいつも以上に楽しくなっちゃって。デートに行きたいと思いましたし、僕たちの同棲生活を支えてくれたあらゆるものにもっともっと愛着が湧いて、感謝の気持ちをおぼえたというわけです。もちろん赤井自身にもね。ありがとうと伝えたところ、「俺のほうこそ、毎日かわいいおやすみを聞かせてくれてありがとう。」なんて甘い言葉が返ってきてときめき死ぬかと思った。

ちなみに同じく、赤井秀一が既婚者になるという事実に興奮をおぼえている自分がいることを白状しておきます。今夜は仕事を終えたらいよいよハワイへのフライトだ！荷物はしっかりと詰め込みましたし準備万端です。楽しみだなあ。今日も一日がんばるぞ！僕も愛してる、秀一。

「いつもふかふかでいてくれてありがとうございます！」

独身最後の日本のベッドを抱きしめながらこれでもかとかわいい感謝を伝える零くん。両腕と両足をいっぱいに広げてベッドを抱きしめる子、初めて見たぞ。こんなかわいさがこの世に存在していいのか？と疑問を抱きつつ、これこそ俺のかわいい零くんだと得意にも思う。それはそれとして、今日の夜には日本を発つのでね、独身のうちにこのベッドで眠るのは昨夜が最後だったというわけだ。今なら何に対しても感謝できる気がする、とあらゆる家具や家電を愛おしそうに見つめる姿に俺も胸の高鳴りを隠せなかった。「いっぱいありがとうって思えるの、すごく素敵なことだよな。」と言う零くんに、そう、こんなに素敵な男は他にいないと改めて愛しさを覚えたという話だ。
しかし独身か。今まで独身だった降谷零くんが、数日後には既婚者の降谷零くんになる…。表面的には大きな変化はないはずなのにこのときめきと興奮は何だ？どちらも好きだ。独身最後の夜は、それを噛み締めながらいっしょに眠ろう。今日も愛してるよ、零くん。