あの夜から一年。
去年12月の僕へ、すまない取り敢えず割と大きめの喧嘩はした。でも言い訳していいなら、あれは好きがデカくなりすぎた結果だって言いたい。一年経っても自分の気持ちを飼い慣らせてないんだ。……誇れることではないんだが。
あの夜から一年、……一年か。色々あったな。信じらんねえぐらい色々あった。こんなするか?ってぐらい喧嘩もしたし、満月が特別なものになった。月の満ち欠けが載っている手帳が売られているのを見ると買おうか悩んで、でも止めるんだ。「今夜は満月なんだよね、見る?」って、帰ってきたお前が窓辺に連れて行ってくれんのが好きだから。
満月だけじゃなくて、限りなく丸に近かったり月食だったり、流星群の日だったり。夜が嫌いな僕に綺麗な夜空や夜の時間を教えてくれるから、苦手ではあるけど好きにもなった。お前との夜が僕は好きだ。
額を合わせて明日を願って眠るような日を繰り返したら、カレンダーでお前を知らない日がなくなったんだな。あれだけ喧嘩してお互い辛い思いをたくさんしてるっていうのに、それでも幸せってはっきり思えんだ。すげえだろ?
どうかお前が、明日も僕のことを好きで笑ってくれますように。……たぶん直接言ったらお前はその瞬間に笑って、告白してくれるんだろうな。
一年間ありがとう。エース。また今日から……明日からもよろしく。