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┗1366.眠れずのためのカルテ。(6-10/12)

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10 :神々廻
2024/10/18(金) 03:11


エラーコード:403


あーあー、テステス。なんやけったい男がつらつらつらつらおしゃべりしてんの聞いてて頭痛なるわ。学校中退のドアホにはま〜ったくもって分からん。つってもな、頭のおかたい先生が言えない分は俺が言うほかないんでね。

俺の性分として、根っからの疑心暗鬼極めてるっつーかね。マジでドン引きレベルで。いつかはこの短所とも向き合わなあかんな〜〜〜…とか思いつつ見て見ぬフリにしてたツケがここで大暴発。きっかけはちょっとしたお嬢さんのことばひとつ。そんなんにカンタンに翻弄されてやんの。とはいえ、俺も大人やし?予定としては『なんもないですけど?全然平気へっちゃらで〜す』…いうて、時間かけて突き通そうと思たんやけど、無事大失敗と。殺し屋殺しのエリート(笑)がようやるわ。アホちゃう?ガキでもしないよな八つ当たりぶちかましても〜彼氏失格。ビンタじゃ済まされんよなことしてしまったわけです。いい歳こいた大人が目も当てられん。自分のこと棚に上げるやつがいっちゃんキモいと思ってた矢先、自分がなるとは。ほんまにキモい。キショい。自分死ねや。要するにメンヘラぶちかましたワケ。かあいいお嬢さん相手によ。それも直接。最悪。……まあ、なんやかんやでお許しは得て、仲直りはしたわけなんすけど。

お嬢さんと一緒におると、クソデカ感情が大暴れして矛盾しまくんのなんなんやろな。シンプルイズベスト・ゴチャゴチャ考えたない男な癖にまかふしぎ。いい男でありたいくっだらん虚勢と、妥協効かへん意志が大喧嘩してるんかね、俺自身のなかで。言い訳っちゃ言い訳になるかもしれんし、しょ〜もない結論にゃあなるけど、自分のキモさに気付きつつも、好きじゃあなけりゃあこんなに凹まんし、疑心暗鬼ならんし、ムチャクチャなったりせーへんやろなっつーのも自覚しちゃって、タブルパンチ食らってもうボクお手上げですわ。分かる?殺しのプロフェッショナルを生かすも殺すも、自由にできるんはお嬢さんのことばひとつてこと。あ〜。だれ?ただの自爆言うたん。正解。もし次俺が、またメンヘラ引き起こしたら。お嬢さんに俺のいっちゃん使い込んでるネイルハンマーを贈呈するんで、俺の頭めがけてフルスイングしてださい。オススメは脳天or弁慶の泣き所、確殺入れたいなら喉仏らへんを思いっきしバチコーン殴ってみ。普通に死ぬから。はい、以上、お前のクソ重ダーリンからでした。


-何なんw / Fujii Kaze



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9 :Dr.レイシオ
2024/10/08(火) 04:38


患者は果たして誰なのか。


眠れずのためのカルテ、と題したが、連日この時間に書き認めている僕の方がもしや患者なのかもしれない。もしギャンブラーに眠れない日があったなら、このカルテを開いて眠りにつくまでの足しにして欲しいと願ったはずなんだが。まあ、時間はどうにせよ、君の余白の時間の足しになればいい。

さて、今日はギャンブラーに色々な心配をされた。ひとつ。帰ってそうそう、寝支度(主に入浴)をしてくる、と言えば、『バスルームで滑らないように。』、と忠告をされた。僕は毎日トレーニングをしている。ので、ある程度の人間が僕を見たなら、ある程度鍛えていることは目視でも分かるくらい。不本意だったので、僕の足腰がままならないと?と、(今思えば、彼の心配に反し、この返答は少し素っ気なかったかもしれない。)返せば、『心配していただけで、もし本当にバスルームで転倒したら笑ってしまうかも。』、と冗談を吐いていた。僕は曲がりなりにも医者なので、バスルームでの転倒事故のリスクを無意識に、長々と説教してしまったわけなんだが。彼はなかば呆れたように、『家でも講義をするのか?』と苦言を呈していた。これは職業柄と言おうか、職業病と言おうか。そもそも僕はバスルームで滑って転ぶようなアホじゃあない。

ふたつ。食事の話になった際に、好きな食べ物が知りたいと言われたので素のままを答えた。タンパク質を多く含むもの。それ以外に挙げると肉料理が好きだと伝え、この際に嫌いな食べ物も伝えておいた。僕は野菜が嫌いなので、これもまた前述同様、正直に伝えると、『野菜も食べなきゃダメだよ。』と、至極真っ当なことを言われてぐうの音も出なかった。ぐうの音は出なかったが、僕より食生活が壊滅的な彼に言われるのはなんだか不思議な状況だった。『あーんして食べさせてあげようか?』と提案されたので、僕は丁重に、「僕にあーんをする前に自分にあーんしろ。」とだけ返しておいた。反論がある場合は、このべリタス・レイシオの教務室をノックするように。

『お風呂で滑らないようにね。』

「ただいま。それから、風呂で滑るなんてことはしない。」

『おかえり、もしかしたらすべるかもしれないじゃないか。』

「足腰がままならないと?」

『心配なだけ。君がバスルームで滑ったなんてことがあったら笑ってしまうかも。』

「バスルームでの転倒事故は笑い話にならない。例えば一番多いケースで後頭部の強打にあたると、忘れた頃の数日後に、頭部の損傷として大きな疾患や障害を起こす可能性があってだな。(以下略。)」

『君って講義を終えたばかりなのに僕にまで講義をしてくれるのかい。熱心だねえ。学びにはなったけどさあ、まさか説教されるとはね。せっかくの恋人イチャイチャタイムなのに。』

「風呂で転倒する可能性の話をされたらイチャイチャタイムの幕開けなのか?へえ。随分分かりにくいな。」

『帰ってきたらイチャイチャタイムの幕開けだろ。』


……僕は初めて知ったんだが。




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8 :Dr.レイシオ
2024/10/07(月) 04:01


共の休日。


週末までが長かった。と言った矢先、待ち望んだ休日はあっという間に終わってしまう。体感時間は自分にとって喜ばしいものほど通り抜けていくのが速い。休日のうち、1日は彼が友人たちと出かけていたので今回は実質、残った1日のみを共にしたんだが。

先日、もう部屋着の裾をダメにしない、と掲げたものの、もれなくほつれてしまった。彼を責め立てたつもりはないんだが、創造生物が勘違いをして僕が彼を叱っていると捉えたらしい。膝の上に抱き上げた彼と、僕の合間に入り込んでズボンの裾ではなく部屋着の襟元がほつれてしまった。

「彼をいじめていない。本気で嫌ならもっと抵抗しているはずだ。」と、僕と彼の合間に陣取る創造生物に対し、誤解を解くついでに、学習能力の高い創造生物に彼のことを教えようとしたら、「余計なことを教えるな。」と目の前の本人に殴られた。余計なこととは?いや、なに、僕はなにも爆弾発言なんかしちゃいない。「彼は嫌だといいながらも本気で僕を拒絶したことはないんだ。」と、加えて嘘偽りないことを伝えたんだが。彼はそれが嫌だったらしい。「ケーキたちに、僕が、被虐嗜好だと思われたらどうするんだ!」と、ふくれていたが、僕はそんなことを一言も言っていないし、何よりそのつもりで言ってはいなかったので、逆にそういう捉え方もあるのかと感心していた。彼は、自滅が得意だ。前述の通り、「僕は君が被虐嗜好だなんて一言も言っていないが?」と伝えたら、絵に書いたように取り乱し始めた。しまいには、「レイシオこの野郎…!」と。しっかり殴られたというわけだ。

僕の教室の生徒は何年か学を積んだものもいれば、若い層もいる。先日、その中の若い層が『好きな子ほどいじめたくなる』と、くだらない話をしていた。僕には関係のない話だと思っていたが、案外そうでもなかったらしい。ギャンブラーは自滅が得意。ぜひ、君たちも覚えて帰るといい。


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7 :Dr.レイシオ
2024/10/05(土) 01:27


5日間。


たったの5日間が、とても長く感じた。自分がここまで、知見や論、学にまつわること以外、…とくにひとに対して恋しく思うことはないだろうと思っていたので、自分自身の内面の変化に驚いている。

基本的に、先日も話したが各々任務に向かう時間はすれ違っている。日常の多くは僕がの帰りを待つ形が多い。の自宅で待つこともあれば、僕の自宅に帰るを待つこともあって。関係を締結させる前はの家で、警戒心の強い創造生物たちと共に待っていたが、最近は創造生物たちからも心を許されるようになった。の家族に近い存在の彼らに警戒され、懐くのなの字もなかったころがなつかしく感じるくらい。

がいつも創造生物たちに与えている食事を与えようとすれば僕の手は引っかき傷ばかり作っていたし、時には噛まれることだってあった。僕の手をああも無遠慮に傷をつけることが出来るのはあとにも先にも彼らだけかもしれない。くわえて、僕がソファに座れば蜘蛛の子を散らすようにちりぢりになるし、僕がソファから立ち上がる度に毛を逆立てていたくらいなのに、今や読書をする僕の服の裾をかじったり、膝上を占領したり、僕の所持品である本に爪とぎをしているくらいには心を許されている。最近は、を困らせると冷ややかな視線と、僕の足を爪とぎ代わりにするのも追加された。感心したのは、僕の足を爪とぎにするときには、ギャンブラーに見えないように、僕の足の影に隠れて仕掛けるという点だ。先月でルームウェア2本の裾がダメになった。今月は、1本もダメにならないよう、僕もギャンブラーを困らせないようにしないといけないな。

まったく、こんな形で『手のかかる子ほどかわいい』を体感するなんてな。当の本人…創造生物たちは今僕の膝の上で、マイペースに眠っているのだから、本当に困った子たちだ。が恋しいのは、僕だけじゃないらしい。


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6 :Dr.レイシオ
2024/10/01(火) 00:45


任務


僕と彼、個々の任務は毎日ことごとくすれ違っている。仕方のないことだし、お互いの立ち位置を見れば火を見るより明らかだ。各々適した任務を振り分けられ、それをミスなくこなすこと当たり前で、僕も、彼も、やるべきはそれぞれなので重々承知の上ではあるし、たまに共に任務に就くことだってあるので、一概に永劫すれ違うとは言えないものの。任務の時間がきれいにズレていると、自然と顔を合わせる時間もズレるわけで。共の休日を過ごしたあとだと、毎日過ごしているリビングも、心做しかいつも以上に広く思える。ひとが、ひとりいないだけで部屋も肌寒いように感じる。創造生物たちに囲まれているときに、いつも聞こえる笑い声がないだけで、静寂をまざまざと感じる。僕も随分絆されたようだ。


-嗤うマネキン / MI8k



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