Furina　
　彼とは今日も変わらず。キミは、まだ僕だってことに気づいてないみたい。なんなら、その可能性すら考えてなさそうだ！これをいい事だと喜ぶべきか、もう僕の面影なんて忘れたのかなって、悲しむべきか。…うーん、どう足掻いてももどかしい日々だ。まったく、…光栄なことには変わりないんだけどね。えへへ。

キミとの思い出をひとつまみ。

　実は僕、彼から自主的に逃げ出しちゃったことがあるんだ。あはは、自分でも驚いてるよ。今でこそ、片思いをじりじり…と拗らせていってるわけだけど、彼と仲良くしていた頃も、充分と言っていいほどに拗らせていたんだからね。まあ〜、つまり、逃げ出した理由はもう分かるだろう？きっとこの先も僕の片想いで、実ることなんてないんだ〜！って、自分のためでもあるし、リオセスリに変な迷惑をかけないためにも、僕は離れることを決断したんだ。彼にとっての僕はあくまで〝フリーナ〟で、それ以上なんてものはないってね。…もしかすると、本当にそこで終わっていたかもしれない。僕はもともと、戻る気なんてなかったし……気持ちも、しっかり落ち着かせたつもりだった。でも、僕がいなくなったことに気づいた彼は……本当に、本当に珍しくね。いつもは楽しそうに、余裕そうにしている彼がだよ？「あ〜あ、……くそ。駄目だな、儚すぎて嫌になる。」って言ってるのを、偶然聞いちゃって………………なんだい？そうだよ、僕はと〜ってもちょろいんだ！そのまましっかり彼の元に戻っちゃったさ！まあ、この件で彼との距離が縮んだから、結果オーライなんだけどね。えへへ。───それでさあ！僕が彼の元へ戻った時にだよ？本当は僕の方から「帰ったよ」って伝えるつもりだったんだ。というか、僕から言わないと普通気づかないだろう？なのにリオセスリってば、僕が会いに行くよりも早くやってきて、す〜っごく慌てながら「フリーナ様！あんた、今までどこに行ってたんですか。心配したんですよ、もう。」って言うもんだから、……ふ、ふふふ。今でも思い出して、心がポカポカしちゃうよ！僕のために、彼がこんなに慌てて駆け寄ってくれるなんてさ。そんなの、幸せ以外のなにものでもないだろう？

Furina　
　ちょっとちょっと！気づいたら４日も放置しちゃうなんて……こんなの、ほぼ３日坊主みたいなものじゃないかあ！コホン、……彼とは相変わらずだよ。まあ、今は僕がバタバタしていて、彼を待たせてしまっている方なんだけど………はあ、ほんっと〜〜にもどかしいよ。僕だって明かしたら、キミはもう少し、僕を意識してくれるんだろうか。

Furina　
　僕はね、まだキミから貰ったホワイトデーを、ずっとず〜っと大事にしてるんだ。もう１年も経ったのに、いつだってキミとのホワイトデーを思い出せる。みんなに隠れて、僕にだけこっそり、ホワイトデーを贈ってくれたこと。……こんなの、嫌でも期待するに決まってるだろ！もしかして…なんてさ。えへへっ、そんな小さな期待が、いつも僕の胸をいっぱいにしてくれていた。いま、キミの胸は………今の僕でも、満たせているだろうか。　今日はいいことがあって気分がいいから、…えへへ、もう少し書こうかな。そうそう！そういえば、キミたちは見たかい？昨日のコンサート！コンサートならもちろん、歌劇を嗜むこの僕も見ないとって思って見ていたんだが、いやあ〜……本っ当に素晴らしい演奏だったよ！歌劇とはまた違う刺激、新鮮味に溢れていて驚きの連続さ。ふふ！また次のコンサートが楽しみだ。もちろん、僕たちのもね。

Furina　
　もういっそ言っちゃおうかな！とか思って、でも嫌われていたらどうしよう…なんて不安になって、踏みとどまって、の繰り返し。まったく、こんっなにも僕はかわいいんだから、もっと自信を持てばいいのに！って……自分になら、いくらでも言えるんだけどさ。

Furina　
　絶対振り向いてなんかくれなくて。むしろ、もう既にもうひとりの僕へ信頼を寄せている可能性だってあるのにさ。こんな不安定で、不確かな毎日が、結構好きなんだ。…えへへっ、彼にこんなこと知られたら、きっと恥ずかしくて逃げ出してしまうよ！だからこれからも、僕の想いは、ず〜っとないしょに。