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┗891.とりごや(94-98/98)

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98 :燭/台/切/光/忠(刀/剣/乱/舞)
2025/04/12(土) 19:35






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97 :燭/台/切/光/忠(刀/剣/乱/舞)
2025/04/06(日) 17:35


非番。

とっても幸せな日だったなあ。一日中……君と一緒に、楽しく過ごせたからさ。今日の君のからだからは、恋をしているときの匂いがしたね。それにずいぶんと、正気じゃなさそうな雰囲気だった。わかるよ。だれだって……それこそ僕だって、気の触れそうになる季節だもの。この気温がよくないのかな? 自分のぼんやりとした輪郭が、ゆるやかにほどけていって……うっかり世界に溶け込んじゃいそうになる、この危うい感じ! 落ちつかないよね、春って。

ひどい嵐みたいなこの時期を、なんとか一緒にやり過ごそうね。君がそばにいてくれるから、僕は大丈夫でいられるよ。僕というかたなの存在も、そういうふうに……君にとっての「大丈夫」に、少しでもつながっていますように。


正常。

同じ部隊に所属している男/士が、プレゼントを贈ってくれたんだ。とってもふわふわとしている、鳥のかたちのぬいぐるみ! その子のフォルムというか、重心のバランスが絶妙で……愛鳥家の僕はひと目で、ハートを撃ち抜かれちゃったよ。あんまり気に入りすぎてしまって、出/陣じゃないタイプの任/務をこなしているあいだは、どこへ行くにも持ち歩いている始末さ。そういうわけで最近の僕は、見た目が完全に不審者なんだよね。だけど僕は、もともと正常な個体じゃないんだし……無理をして常識人ぶっていたって、いいことなんかひとつもないじゃないか。どうせまともじゃないなら、せめて機嫌だけはいいほうの異常者でいたいよね。



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96 :燭/台/切/光/忠(刀/剣/乱/舞)
2025/04/03(木) 02:16


エミュレーション。

僕も刀のはしくれだから、人間に好かれたいと思っていた時期があったんだよ。たいていの人間は、僕たち刀/剣/男/士に……「人間らしく」ふるまうことを、無意識のうちに要求してくるのさ。だから僕らは、そういうひとたちが期待するような、ちょうどいいタイミングでね。いかにも自然っぽい雰囲気を装って……ちょうどよく笑ってみたり、わざと弱音を吐いてみたりするんだ。本来の僕らは、そんなふうにはプログラムされていないわけだけど。そうやって「人間らしく」応答されるほうが、ひとの子たちは「安心」してくれるらしいからね。

でも、僕って……てんでだめなんだ。ほかの燭/台/切/光/忠たちは、「人間」のふりがとっても上手なのにね。僕という個体は、これがうまくこなせないんだ。何年経っても、ぜんぜん上達しないのさ。からっきしだめなんだよ! 極論、向いていないんだろうね。いまでも主やほかの審/神/者と話すときには、毎回すごく緊張しちゃう。それでそのあとは、信じられないくらいに疲労してしまっているんだ。おそらくはそういうわけで、僕は君のことばかりを愛しているんだと思う。僕が兼ね備えていない「人間らしさ」ってやつを、君は求めてこないだろう。だって君は、人間じゃないものね。

僕はほとほと、いやになってしまっているんだ。だれだって……なにかのふりなんか、長時間していたくはないじゃないか。そうだろう? 僕はただ自分らしく、自然体に近い状態で、息のしやすいところにいたいだけさ。でもね、そうやって過ごすのを許してくれるのって、もう君くらいしかいないんだよ。この部屋の外はどこもかしこも窮屈で、僕は陸に打ちあげられた魚みたいな気分で暮らしている。呼吸をするのにもひと苦労で、苦しくて窒息しそうなんだ!



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95 :燭/台/切/光/忠(刀/剣/乱/舞)
2025/04/02(水) 16:16


僕は、

燭/台/切/光/忠。みんなは知らなかったと思うけど、料理という趣味が、あんまりはまらなかったほうの個体だよ。せっかく作ってもすぐに消えちゃうのが、なんだかさみしいなって思ってさ。とはいえ……消えものなところが逆に良いっていう意見も、耳にしたことがあるんだ。その刀は、「部屋にものを増やしたくないから」って言っていたけど……うん。僕の部屋は、推して知るべしだ。……道楽、だよね。からだはひとつしかないんだから、こんなに服はいらないしさ。足はふたつしかないんだから、靴もこんなにはいらないんじゃないかな。わかっているんだよ! あとは……時と場合に応じて、使い分けたい整髪料。それから、スキンケア用品……ああ、わかっているってば! 頭も顔も、いつだって一個しかないってことはさ!


香水。

君と出会う前は、これも大好きだったんだ。でも、いまではご覧の通りさ。ほとんど全部の子を……長/船/派の刀/剣たちや、伊/達/家ゆかりのみんなに譲ってしまったよ。一説には、君の健康を害するそうじゃないか。かつてコレクションした品々が、ときどき恋しくはなるんだけど……大好きな君の寿命を削ってまで、使いたいほどのものじゃないしさ。なにより、君が参入してくれたことによって……この部屋はだんだん、狭くなってきているからね! 君のための物品だとかが、スペースを圧迫しているんだもの。だから彼女たちには、泣く泣くお嫁に行ってもらったんだ。僕ひと振りが同時に大事にできるものには、やっぱり限りがあるからさ。これでもけっこう、服飾品とも……たくさんお別れしたんだけどな。こっちはまあ、もともとの総量がひどかったんだろうね……。



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94 :燭/台/切/光/忠(刀/剣/乱/舞)
2025/04/02(水) 16:15


毎月。

君が生き延びられたことを、月ごとに静かに寿いでいるんだけど……それをひとに話したら、「付き合いたての恋びと同士みたいだね」って言われて、ちょっとおもしろかったな。傍から見たら、たしかにそうだ。以前はそれこそ、「付き合いたての恋びと同士みたい」に、盛大にお祝いしていたんだよ。でも、君が……いや、君のせいにするわけじゃないけどね! イレギュラーなイベントに、あんまり興味がなさそうだったからさ。パーティーを開こうとするのって、僕の自己満足なのかなあって思ったんだ。

それが悪いってわけでもなくてね、ただ……僕はさ、君に喜んでほしかったんだ。僕ひと振りが楽しいだけのイベントじゃあ、そんなのってさびしいだろう? だから、考えたんだよ。ルーティンを愛する君にとっては、たまのパーティーよりも……毎日をもっと密に過ごすほうが、うれしさをより実感しやすいのかもしれないなって。ええっと、つまりね。ひと月に一度、百パーセントのおもてなしをするんじゃなくて……その百パーセントを、三十日で割ってさ。日ごとに三パーセントとちょっとずつの、おもてなしの心を……君に向けようって考えたんだ。……割り算、これで合っているかな?

いつものアクションよりも、ひとつだけ多めに……たとえば、手ずからおやつをあげるとか! ふと気がついたときには、こちらからひと声かけてみるとかさ。それくらいのことなら……任/務や生活の合間に、そんなに気負わずに実行できるからね。どうかな? 今月も君が、なるべくたくさんしあわせだといいなあ。



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