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┗891.燃えがら(10-14/21)

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14 :山/姥/切/国/広(刀/剣/乱/舞)
2025/01/23(木) 22:43


傷。

主の護衛として、万/屋まで御/伴をした。行き先は、石の店……だった。宝石、というんだろうか。自然の形を、人間が……わざわざ、削って。きらきらとさせた、あれだ。きれいな細工だと、感心するよりも……先に。石たちにとっては、痛かっただろうな……と。そう、考えてしまった。俺たちは……もともとが、玉鋼であるせいだろうか。どちらかといえば、石のほうに……思いを寄せてしまう。
しかし、傷が……ああいうふうに。ひかりを反射して、かがやくのなら。たとえば……こころがひどく、傷つくような経験も。悪いばかりのものでは、ないのかも……しれない。


白文鳥。

この日の……帰路に、寄った茶屋に。おおきな鳥かごが、吊るされていた。その中に、看板娘が……いたんだ。白一色の、なめらかな羽毛。つやつやと光る、赤いくちばし。まるで、高級な……なんだろう。……そうだな。高級な……い、いちご大福。いちご大福の、ようだった。
とても高貴なたたずまいで、かなり……ぷりぷりと、怒っていた。……そこも、含めて。俺の好きな刀に、似ていると思った。ありがたいことに、写/しは……あまり、叱られないがな。あくまで、印象の話……だ。



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13 :山/姥/切/国/広(刀/剣/乱/舞)
2025/01/23(木) 08:51


修/行。

忠誠心が低いにしても、限度があるだろう……と。そう言われてしまう、話……かもしれないが。主の刀には、あまり……なりたくない。だから、この写/しは……修/行には、まだ出ていない。今後、出る気も……さほど、ない。この身は、たしかに……主のものだ。……刀/剣/男/士として、この世に顕/現させられている以上は。それは、もう……しかたのない事象だ。そこには……さすがに、諦めがついている。
それならば、せめて。この心だけは、俺のものに……しておきたい。……そうではないと、おちおち。恋も、できやしないだろう。


押入れ。

それでも……、……。行きたい……と、そう言うのなら。逆立ちをしたって、俺には……止められない。慕わしく思い合う仲、とはいえ。そんな権利までは、さすがに……有していないと思う。
だから、押入れに隠してしまった。ほかのだれかのための……刀には、まだ。……まだ、ならないでほしい。もう少しだけ……で、いいから。俺のためだけの刀で、いてほしい。



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12 :山/姥/切/国/広(刀/剣/乱/舞)
2025/01/22(水) 12:16


きぼう。

行灯につける、ろうそくの灯。夜空の遠くで、こうこうと燃えている星。そういう……明かりのようなものに、なれたらいいと思う。刃生は、暗い。その道をゆく足元を、少しは照らせるくらいの……細くても、たしかなひかりに、なりたい。あの日に、この手を取ってくれた……ということは、おそらくは。はじめから……すべてのものを、諦めてしまっているわけでは。きっと、ないだろうから。


才能。

なぜ俺なのだろうとは、あまり考えない。あのとき、あそこにいたからだろう……と、そう思っている。これは、悪い意味では……なくて、だな。なにか……生きものでも、飼ってみようと決めた人間が。どんな個体であれ、その家に迎えたものを……ひとまずは、きちんと愛してみる。それと似たような、よさがある。……愛は、才能だと思う。俺のかたなには、そういう……才能が、ある。



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11 :山/姥/切/国/広(刀/剣/乱/舞)
2025/01/20(月) 16:47


夜半。

物音が、する。……それは、寝返りの音だったり。あるいは……衣擦れの音だったり、する。その音……さえも、いとおしいと。……そう、思う。生きている音。生活している、音だ。心細い時間帯には、そればかりが……写/しの、こころの頼りで。耳をすませて、ずっと。その音を、聞いていたくなる。


「ちょっと、ごめん」。

「ひとの子って、オスでも、たまごを宿すのだっけ」……と。脇/差のほうの兄弟から、問われた経験がある。俺の見る限りでは、兄弟は。いくらか……混乱を、きたしていたから。「おそらくは、宿さないはずだ」と。俺は……しっかり、返しておいた。そのあとに、「そうだよね」と、納得してくれていた……ので。少しは、役に立てたんだ……と、思いたい。
俺は、俺で。自分に生えている、脚の本数……が。いきなり、わからなくなったりもする。……こういうことは、お互いさまだ。聞けば、すぐに……解決するのだから。恥を忍んで、聞いてしまうに限る。



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10 :山/姥/切/国/広(刀/剣/乱/舞)
2025/01/19(日) 16:43


苦手なもの。

この写/しは、鼻がいい……らしい。ほかの男/士の……あれは、香水? なんだろうか。そういう匂いで、鼻の中が……ちくちく、と。痛くなってしまうときが、ある。……それも、わりあい。頻繁に、あるんだ。

本/丸の畑にまく、害獣向けの……忌避剤のように。この写/しを、寄せつけたくないときがある……なら。自分の匂いを、きつくしておくと……いいと思う。効果、てきめんだ。


寝息。

明日の朝には、息絶えているかもしれない。そう思って、寝息を確かめる。……あまりに、不安がるせいで。あらゆる方法で、死なせてしまう夢……を。以前は、頻繁に見ていた。ここしばらくは、ほとんど見ていない。夢よりも……現実のほうが、いまは怖い。俺の気が、急に……触れてしまって。それで、うっかり……手にかけてしまったら、どうしてくれよう。
命は、戻らない。命は、戻らないんだ。……よく、気をつけなければ。



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