日記一覧
┗653.それは(77-81/86)

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81 :大/倶/利/伽/羅
01/26(木) 09:23

読み物として完成された日記がひとの心を掴むんだな、と思った。
いきなり何だという話だが、こういった取り留めのない事を綴るのが日記だろ。放っておいてくれ。

最近、筆を執る時に読み手を意識しなくなったように思う。自分の日記を読み返す未来の自分も、読み手のひとりだ。最低限、未来の自分にとって面白い読み物であれと思う。日記と文は違うと、意識しなければどんどん境が曖昧になっていく。

ちょっとした自戒の念を込めて。読み手にまわった俺が、これを見て襟を正すように。


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80 :大/倶/利/伽/羅
01/13(金) 11:30

「あれ、大/倶/利/伽/羅さんがそーゆーの、珍しいね」

目敏く見付けてくるのは、やはりというべきか本丸一の古株で。

「可愛いじゃん。いーなー、羨ましい」

加/州の視線は、俺の薬指には不釣り合いな程繊細な銀の輪に注がれていた。碌に手入れもしないせいで、荒れた手指に光る銀。

「大切にされてるって事だよね」

にっと笑って、満足したのか踵を返す加/州を、ぼんやり見送った。大切にされている。そうなんだろうと思う。

「ま、俺は主に愛されてるから良いんだけどさ」

背を向けたままひらひらと手を振る近侍刀に、全てを見透かされたようで面映ゆかった。


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79 :大/倶/利/伽/羅
01/08(日) 19:59

年が明けてから、もう随分日も経ったが。
旧年は世話になった。新年もまた、この場に世話になるだろうと思う。帳面を綴るもの、捲るものにとって良い年になれば良い。


此処も、俺が来た時からすると閑散としてしまった。それでも綴り続ける奴がいるのには、何となくほっとする。
永遠はないとわかっていても、それでも。


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78 :大/倶/利/伽/羅
12/17(土) 20:13

疲れると禄な事を考えない。


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77 :鶴/丸/国/永
12/07(水) 17:26

幾らか日が経った話ではあるが、この帳面が彼の刀に知れた。正確に言うと叩き付けた。
記憶も曖昧な上思い出したくも無いから詳しくは綴れないが、俺が少しばかり癇癪を起こしてな。いやあ、あのまま捨てられても何の文句も言えないってのにきみはつくづく変わりものだ。これでも感謝してるんだぜ。そうは見えないかも知れんが。
と、いうわけで。おーい、きみ、見てるか?随分綴らずにいたから気付かないかも知れないな。ま、きみが気付こうが気付くまいが、俺はこうして思うままに語るだけさ。

筆を握る刀によって手が変わるのは当然の事で、例えば相対するのが他の刀ならまた事情も違ったかも知れない。一つ内緒で教えてやろう。俺を押しやってきみとの時間を手に入れたあれは、随分と素直な刀だぜ。嘘は吐けないが、言葉で飾る事も出来ない。
もう一つ手の内を晒すなら、素直である奴は弁が立つ奴よりよっぽど難しい。刀は振るわれてこそ、さ。自身を大切にするより、いかに扱い易くあるかの方が重要なんだ。そんな刀に宿る人格ってのは、自ずと見るもの、持つものの期待に沿うようになる。……自分自身、なんざ何処にもないのさ。
だから、なあ。答えが出せずに沈黙を選んでも、どうか急かさないでくれよ。きみが差し出す問いは、何時だって難し過ぎる。彼の刀なら尚更。撒いた種が育つのを見守る位、気長にいてくれれば嬉しい。


さて、纏まりがない考えを吐き出していたら腹が減ったな。きみが戻るまでに何か摘むものがないか、厨を覗いてこよう。


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