日記一覧
┗89.モトカレはせべ(1-5/115)

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5 :燭_台_切_光_忠
05/25(月) 00:09

はーい。ハセベー&ミツーの市中には行けないほう、光_忠です。

市中に行けるようになってから、長谷部くんと戦に出向くことも少なくなったなあ。なんて思っていた矢先、「今日は第一に長谷部を入れる」と、主から嬉しい報告が!これは格好良いところを沢山見せて、惚れ直して貰うしかないよね!

次回、ハセベー&ミツー!
『君のハートを乱れ斬り』

お楽し、……っあぁああっ!?!?!?!


> ▼▼▼ 


改めまして。乱れ斬りする前に、うっかり乱れ斬りにされちゃったほう、光_忠です。
こんなのってないよ、格好悪すぎるよ……!いきなり中傷なんて、あんまりだよ……!と手入れ部屋の隅で蹲っていたら、様子を見に来てくれたらしい長谷部くんに肩を叩かれた。
振り返ってみると、神妙な面持ちの彼と目が合う。
……ああ、わざわざ心配して来てくれたのかな。…ふふ、長谷部くんがこうやって難しい顔をしている時は、三割の確率で何を言おうか考えている時だと、僕は知っている。まぁ、残りの七割は何も考えてない時だったりするわけなんだが、今は置いといて。
ごめんね、長谷部くん。久しぶりに君と戦に出向いたのに、…凄く格好悪いところを見せちゃった。


#「そんな事はない。お前は、――」

はせ、べ…くん?

#「ま、」

ま……?

#「マブいぞ」

ま、まぶ、……ま、……えっ?

#「それから、…ああ、ええと。い、…イカしてもいる」

い、いか……
え?それって普段から、僕のこと格好良いって思っててくれてるってこと?
ねえ、長谷部くん!だったら、普通に「格好良い」って言ってくれればいいんじゃないの……?!

#「他にも、い、…いぶしぎん、……いや、これは違うな。あ、…あれだ。垢抜けているぞ」

褒められてるのは分かったけど、なんで「格好良い」ってそのまま言ってくれないのかな?!ど、どうしてかな!それ、格好良いでいいよね?!
長谷部くん聞いてる……?!

その瞬間。
顎に手を当てて、真剣に思案していた長谷部くんの表情が、ぱあっと明るくなった。

#「それから、…あバンギャ、……アバンギャルドだ!」

そう、これだ!とでも言いたげな誇らしげな顔。可愛い。いや、可愛いんだけど、……え?
え、……え?な、…なに?
あば、……ぎゃ、…っ、……ば、…、……へっ?


………
………………

よく分からないけど、アバンギャルドって凄く格好良い響きだよね!
アバンギャルドに!決めたいよね!

ところで。ねえ、長谷部くん。
アバンギャルドって、どんな意味だったっけ?
意味は分からないけど、もしかして、カタカナを並べるとなんでも格好良く決まる感じ?
んー、……じゃあ。


リフレクソロジーに!!!決めたいよね!!!!


ど、どうかな?
…か、格好良い、かな。

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4 :燭_台_切_光_忠
05/24(日) 18:58

いつもの通り明け方に起き出して、割烹着に袖を通したところで背後に気配を感じた。振り返ると、薬_研くんが人参を手に立っている。
手中にある艶々とした橙色に視線を落としてから「こいつを、どう思う?」と、彼。

どう、って。
……すごく、大きいです。

長さもさることながら、太さも申し分ない。今まで僕が見てきた人参は人参じゃなかったのかもしれない!なんて思うくらいに、とにかく、太い。長い。大きい。挿れたら痛そ、……んんンっ。
それで、……薬_研くん。それは、いったい――?

「おいおい。一体も何も、何処からどう見たって人参だろ?」

いや、それは分かるんだけど!!!!
僕も人参くらいは知ってるっていうかさ!!!何処で手に入れてきたのかなっていう意味でね!!!!!
うちの本丸の畑じゃ、そんなご立派なもの採れないよねえ?!?!?!


……まあ、いいとして。
夕餉はカレーにでもしようか。そのご立派な人参を使って、……ああ、そういえば。長谷部くんは、人参は好き?好きなら、明日は甘煮なんてどうかな?カレーは甘いのと辛いのと、どちらが好み?福神漬とらっきょう、添えるならどっち?

長く一緒に過ごしてきた筈なのに、君の好きなものって意外と知らないんだよねえ。いつも文句も言わず、出した料理を平らげてくれる君も好きだけど、……たまには、君の好きなものを作ってあげたかったりもする。花が綻ぶように笑って、美味しい、と口にする君が見たいんだ。なんて言ったら、…はは。呆れられるか、笑われるか、どっちだろう?
叶うなら、どちらの顔も見てみたいな。あの頃見られなかった色々な顔を、もっと沢山。

#おれの カレーは あまく無いッ!!
#カレーは中辛、そして添え物には福神漬け。これが最強だ。コロッケも乗っていれば尚良し。……肉は多め、じゃがいもも多目、そして人参は少なめだ。タマネギはあめいろになるまで炒めろ。タマネギは冷凍しておくと、すぐにあめいろに炒められることをお前に教えてやろう。……フッ、どうだ、ニーポンか?

すごいよ!長谷部くん!(あー、人参はすり下ろして入れておこう。人参が沢山入ってることに気付かないんだろうなあ、長谷部くん)

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3 :燭_台_切_光_忠+へ_し_切_長_谷_部
05/24(日) 15:35

本棚 (貼り返し不要)


>>>34 未明。
>>>59 雷霆、酩酊、想定
>>>70 滅紫の黎明
<<<96 そのをとこ、女王につき
>>>158 SCHNEEWITTCHEN
<<<189 ヰタ・セクスアリス
>>>239 墓に添えた青い缶詰
>>>262 備忘録

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2 :燭_台_切_光_忠+へ_し_切_長_谷_部
05/23(土) 00:15

遠征から戻ると、主が血相を変えて飛んできた。

『長谷部が、長谷部が……!』

いつになく狼狽えるその姿を見て、君の命が潰えようとしているのだとすぐに分かった。
かつて愛した僕の“元恋人”は、利口そうな顔立ちとは裏腹に、いつも何処か考えなしで、真っ先に敵陣に突っ込んでいくような男だった。きっと、今回もそれが原因で……、ッ、……もう少し自分を大事にしてくれ、と僕は何度も言った筈なのに。

これが最後になるのかもしれない。
そう思うと、君との思い出が一つずつ脳裏に過って、……僕はどうしてあの時君の手を離してしまったんだろう、とか。もっと沢山好きだと告げれば良かった、とか。
未練がましいから何も言わず、君の幸せだけを願おう。……なんて、今までイイコの振りをしていた自分が、やけに格好悪く思えてくる。

主の後を追い、見慣れた部屋の前まで辿り着くと、薄い障子紙を一枚挟んで、懐かしい君の声が聞こえた。
僕が愛した頃のまま変わらない、君の声。
この戸を開けたら、こう言おう。
僕の声を聞いて貰える内に、最後に伝えなければ。
あれからずっと、……今でも僕は、君が好きだ、と。

「……長谷部、くん」

意を決して障子を開けると、そこには――


団子を喉に詰まらせて、苦しむ長谷部くん(モトカレ)の姿が!

ちょっと!!!長谷部くん!!!!
苦しそうだけど、普通に元気だね?!?
僕の涙と決意を返して!??!?!?!!?!?



そんなこんなで、結局、今日も。
君に「好きだ」とは言えないまま。



# って感じの日記帳なんだって。ねっ、長谷部くん。
> 茶をくれ、光_忠。
# …はいはい。もう、団子はゆっくり食べなきゃ。
> 掃除機で吸えば大丈夫だと、鶴_丸が――

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1 :燭_台_切_光_忠+へ_し_切_長_谷_部
05/22(金) 18:17

「長谷部くん、好きだよ」
「ああ、俺も、すき焼きが食べたい」
「そうじゃなくて!そうじゃなくて!」


あっ、僕たち、モトカレです。



▼▼▼

半完虚実混合/心の広い方向け/エログロ注意/捏造有り


反応は モトカレ または、 >>>89 (反応は遅いよ!)
由縁 >>2 >>10 本棚 >>3


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2 :燭_台_切_光_忠+へ_し_切_長_谷_部
05/23(土) 00:15

遠征から戻ると、主が血相を変えて飛んできた。

『長谷部が、長谷部が……!』

いつになく狼狽えるその姿を見て、君の命が潰えようとしているのだとすぐに分かった。
かつて愛した僕の“元恋人”は、利口そうな顔立ちとは裏腹に、いつも何処か考えなしで、真っ先に敵陣に突っ込んでいくような男だった。きっと、今回もそれが原因で……、ッ、……もう少し自分を大事にしてくれ、と僕は何度も言った筈なのに。

これが最後になるのかもしれない。
そう思うと、君との思い出が一つずつ脳裏に過って、……僕はどうしてあの時君の手を離してしまったんだろう、とか。もっと沢山好きだと告げれば良かった、とか。
未練がましいから何も言わず、君の幸せだけを願おう。……なんて、今までイイコの振りをしていた自分が、やけに格好悪く思えてくる。

主の後を追い、見慣れた部屋の前まで辿り着くと、薄い障子紙を一枚挟んで、懐かしい君の声が聞こえた。
僕が愛した頃のまま変わらない、君の声。
この戸を開けたら、こう言おう。
僕の声を聞いて貰える内に、最後に伝えなければ。
あれからずっと、……今でも僕は、君が好きだ、と。

「……長谷部、くん」

意を決して障子を開けると、そこには――


団子を喉に詰まらせて、苦しむ長谷部くん(モトカレ)の姿が!

ちょっと!!!長谷部くん!!!!
苦しそうだけど、普通に元気だね?!?
僕の涙と決意を返して!??!?!?!!?!?



そんなこんなで、結局、今日も。
君に「好きだ」とは言えないまま。



# って感じの日記帳なんだって。ねっ、長谷部くん。
> 茶をくれ、光_忠。
# …はいはい。もう、団子はゆっくり食べなきゃ。
> 掃除機で吸えば大丈夫だと、鶴_丸が――

3 :燭_台_切_光_忠+へ_し_切_長_谷_部
05/24(日) 15:35

本棚 (貼り返し不要)


>>>34 未明。
>>>59 雷霆、酩酊、想定
>>>70 滅紫の黎明
<<<96 そのをとこ、女王につき
>>>158 SCHNEEWITTCHEN
<<<189 ヰタ・セクスアリス
>>>239 墓に添えた青い缶詰
>>>262 備忘録

10 :へ_し_切_長_谷_部
05/26(火) 06:05

長谷部くん、交換日記しようよ!
そう言って光_忠が持ち出してきたのは一冊の古めかしい書物だった。表紙には何も書いていない。手に取り中を開いても…全て白紙だ。どうやら、新品のまま蔵に放り込まれ、何十年か経っていたものらしい。
こいつは俺によくいろいろなことを強請ってくるが、特に断る理由が無い限り、頷くことにしている。(長谷部くん!ビス_マ_ルクさんのコスプレをしてほしいな!というおねだりは「サービス対象外だ」と断った。)
構わん、と答えると、光_忠はぱっと目を輝かせた。俺よりも余程感情がわかりやすく表情に乗るところは、好ましいと思う。

#「じゃあさ、日記の題名を決めないといけないよね!」
「そういうものか」

確かに、朱印帳にも名前を書くものだからな。なくしても分かるように名前を書けばいいのでは、と思いながら、いそいそと座卓に移動して筆を濡らす奴の横顔を見ていた。相変わらず綺麗だ。

#「ううーん、難しいなぁ…長谷部くん、何かいい案ない?どうせなら、かっこいい名前にしたいよね。………ははっ、それにしても、長谷部くんが承諾してくれるなんて、思わなかったなぁ。元彼と日記だなんて、…やっぱり、ちょっとおかしいかな?ねっ、元彼長谷部くん」
「ああ。それでいい」
#「えっ」
「わかりやすい。それにしよう」
#「えっ、…えっ、も、元彼長谷部?」
「漢字は字面がよくない」
#「もとかれはせべ」
「バランス良くカナを織り交ぜて…」
#「元カレ長谷部」
「……」
#「……モトカレはせべ」
「それだ」
#「………わかりやすく!いきたいよね!」

元主の手の癖が移っているのか、やや歪んだ字で書かれた表題を眺め、頷いた。

………ところで、交換日記とは、何を書けばいい?
膝を突き合わせて二人で唸っている間に、数日が過ぎていたのだった。




#僕は正直『漆黒に染まる我が陣に輝く一筋の紫光〜エターナルピュアパープルオブマイエンジェル……フォーエバーラァブ〜』(訳:ブラック本丸に咲く一輪の花!ピュア長谷部!)とかも良いと思ったんだけどなあ。

長い。却下。
 
#………わかりやすく!いきたいよね!