裁判を待つ容疑者みたいな気分でホームに立ち止まった。この季節の此処は超越してる。多分。区切られてるんだろう。

髪が凄い色だな、って思って見てたら先輩だった。何でもバレンタインに報われなかった勢いらしく。地図に乗りそうな位目立ちますね、って言ったらおめーもなって。近頃の東京は狭いから、じゃあ二人でフランスに行こうって話になって。この電車が海の底を渡れば良いのにねって。夢が有るのかないのか解らなくて、ああこの人好きだなあって振動に傾きながら思った。

月を見ようとカーテンを開けたら真っ白で何も透けてなかった。結露の本気を見た気がした。冬の本気なんて、そんなのとても勝てない。諦めた。彼は俺の小さな望みすら凌駕するのだ。月は見えない。仕方が無くなったから指先でいびつな星を生産した。撫でた窓は酷く冷たかった。つめたい漆黒を混ぜ込んだ窓に俺はとても安心したけれど、安心してこれを書いている内に俺のいびつな星はまた湯気に充てられ透けない硝子は元通り外界を遮断した。失望した。嘲笑われているような気がした。すべてきみはむいみなんだよと言われている気がした。
馬鹿だな、と思った。月が見たいなら窓を開けて、濡れた指はカーテンで拭えば良い。それだけの事なのに。ぎこちなく呼吸をする生き方を選択しようと思わない。なのに肺は何時でも酸素不足で、月はきっと嗤っている。早く梅が咲けば良かった。早く泣いて地面を散らして欲しかった。絶望を拾い上げる彼の掌にようやく美学を思えるのだから。

「バレンタインじゃねえからな」って笑う声が、あんまりにも柔らかで、敬虔で。連れ出してしまいたいと思った事は内緒。



世界の俺に祝福を。ししゃもを添えて。

#[ Candy ]の部長から。
検索をした訳では無かったので、びっくりして変な声が出ました。
有難うございます、嬉しいな。


今日は何の日、フッフーバトン。
制作者：何処ぞの渡邊オサム
→基本的にフリーダム、キミの力量が問われるでェ。


>１．定石通りに先ずは名前言っとこか。
ロラン・Ｅ・鳳・アン・ビバレンス＝サーブダケ・長太郎です。
冗談ですよ。サーブダケは名前じゃないっすよ。ないですってば。

>２．今日の日付は？
カレンダーを見たら2月10日でした。１月は何処に行ったんだろう。

>３．ほな本題、今日は何の日？
冷え症を自覚したさっき。クレヨンを思った昼。昨日の空虚にカーテンを引いた朝。

>４．フッフー！なエピソードを詳しく教えてくれへん？
「お前はどうしてこんなに冷たいんだ」。頬をぺたりされました。二人でぬるくなった。

>５．今日はその記念についてお祝いしたンか？赤裸々に語ってみよか。
奪ってしまった温度の分と、ココアをあげました。両手で飲むのが何だか可愛い。

>６．自由スペース、ほれ何でも言うてみ。
相手は普通の友達なんですけどね。

>７．回答おおきにな。あの子の今日が知りたいワっちゅう相手に回してくれたら嬉しい。
こちらこそ有難うございました。(へこり)

#儚き徒花、
その、愛読なんて、とても素敵なものに名前を書いてくれて有難うございます。良かったらどうぞ。

昨日知らない住宅街を歩いていたら白いかたまりを見付けた。猫だった。きっと高い綺麗な外車の上になんの疑問も無く乗っていた。
ちらちら見ていたらのったりした声でにゃー、と話し掛けられた。おはようございます寒いですね、という意味でにゃー、と囁いてみた。
前にいたお婆さんがすごい勢いでこっち向いた。
Hiろしじゃないです。ごめんなさい。


空が近かった。何となくマ:グリ:ッ:ドの絵を思い出した。俺も青と同化してしまえたら良いのに。そのままぷかぷかと浮かんで地球を見渡すんだ。

正反対の色をした犬が正反対の形で二匹向かい合っている絵を見た。凄くかわいい絵だった。とてもかなしい絵だった。
彼(彼女)等はきっと混ざり合わない。共有も同情も、為し得ない。昼と夜が共存する事の無い様に。時を同じく出来ない二匹を俺はかなしいと思った。溶ける事こそが幸福だと信じていた。最上の愛なんて物が在るとすれば、飲み込むことだと思っていた。

命を飲み込んで、生み出せる女性は何より尊い愛を持っている。それは慈しむべきだった。愛するべきだった。かみさまがそう説いた。
俺は節理に反している。
いのちを吐き出す俺は飲み込む事のないからだを愛している。生産性の無い愛を確かめて出来そこないじゃあ無いかと二人でわらったあの日。虚しくて明るかった。それだけが光だった。

それでも俺も彼も女の子になりたいと望んだ事は無かったけれど。笑っていたけれど。

清く生きる人間になろうと思います。なる為に奮闘する日記です。一文の得にもなり得ぬ俺の思考や日々や、過去や明日を、薄曇りの空の様に平たく詰め込んでみる予定です。なんて、結局の所まだあんまり決めていないんです。

本当に？