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スレ一覧
┗1504.マチネの前夜(51-55/127)

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55 :アベンチュリン(崩壊:スターレイル)
2024/11/11(月) 19:32



🍏

朝、ちょっと寝惚けてぼんやりしていたらふと花の香りがして、いつの間にか隣に君がいた。肩に頭を凭れさせるように、何も言わずぴったりと寄り添って。声は出さなかった。ただ、君の気持ちと温もりが幸せだった。夜には僕から寄り添いにいこうと思ってたんだけど、その必要もなくなって、それはもう嬉しくってさ。今朝の空が青かったことにその時初めて気付いたよ。
これが朝から上機嫌だった理由の一つ。もう一つは可愛い小鳥が足元を横切っていったこと。君によく似た、目がくりくりした子。

🍏 ・・・・・・・・・

僕だけに聞こえた可愛い独り言。ふふ、ここで呟いてくれても良かったのに!でも、おかげで僕が独り占めできた。
あの時の、僕の忍び足に気付いてくれてたのか…。ちょっと照れくさいけど、嬉しいね。



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54 :アベンチュリン(崩壊:スターレイル)
2024/11/10(日) 19:14


彼女は、鮮やかな色を隠す黒頭巾みたいなコート。僕はかなり着古された上着と中折れ帽を拝借して、まるで、駆け落ちしようとする恋人たちだ。

一度別れて落ち合った廊下は薄暗くて、それなりに距離もあった。すぐに僕と気付かなかったのも、まあ無理はないけどね。また逃げられるかと思ってひやひやしたよ…。でも、僕に伸ばされた手を握った時、驚きと甘えの混じった声を聞いた時、このままほんとうに世界の果てまで逃げていけるような、不思議な自信と無謀が胸を満たした。
アベンチュリン、あなたでしたのね。その一言と微笑みが返されるなら、何度追い掛けて、叫んでもいい。



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53 :アベンチュリン(崩壊:スターレイル)
2024/11/09(土) 20:16


「お別れなんてしないわ、アベンチュリン。絶対に嫌よ…?」

おや、珍しい。絶対にとまで言いきるなんて。
顔も知らない召使いの服をいただく代わり、夜明け色のドレスを置いていく。価値交換としてはちょっと釣り合わないけど、彼女のおおらかさを否定するほど馬鹿じゃないさ。
「それじゃあ、黒鳥の仮面の女とはここでお別れだ。」そう口にした時、彼女の睫毛は弱々しく震え、手は僕の腰を掴んで縋り、目は悲しげに未練を語っていた。それはいつもと変わらずか弱い少女のものだったのに、確かな主張と僕をまっすぐに見つめる眼差しは、もう霧にけぶる迷路から抜け出しているようで、一瞬、息をのんだんだ。

安心して、悲しい顔はさせないよ。僕の魔法で、ドレスは金貨一枚に早がわりだ!



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52 :アベンチュリン(崩壊:スターレイル)
2024/11/08(金) 14:50


たった数歩、屋敷の表と裏を繋ぐその数歩を越えるだけで、景色はまるで別世界だ。だけど、色の少ない使用人の部屋が、ランプの灯りの中でその時一気に華やいだ。舞台も客の囃し立てる声もないのに、一瞬で小さな演芸場にでもなったみたいだった。花は咲く場所を選ばず、だね。
肩を見せる代わりに袖が膨らんだフリルブラウス、深緑のチロルコルセットと真紅の膝丈スカート。黒鳥の女から町娘になった彼女は、今にも陽気に歌い出しそうな可愛らしさだったよ。

…というのは少しだけ嘘。ただ可愛いだけじゃなくて、首筋から肩の柔らかなラインとか、むしろドレスよりも大胆な胸元、膝から下の素足がすごく色っぽかった。
腰のリボンを結んであげる手は、確かに緊張で震えてはいなかったけどね。僕の我慢強さを褒めてくれとは言わないよ。この手がいつ言うことを聞かなくなるか、僕にも分からないんだから。



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51 :サンデー(崩壊:スターレイル)
2024/11/06(水) 19:30



🕊

皆さん、お分かりでしょうか?可愛い妹から「とても頼りになるわ、兄様!甘えても良いかしら…?」と見つめられては、兄として、張り切らないわけにはいかないのです。

ロビンに招かれたあの日。そう、部屋を整える手間もあったでしょうから、紅茶や話の種はワタシが用意しましょうとポットを手にした時でした。
何ひとつ特別なことではなかった。それなのに、アナタは心から嬉しそうに笑ってくれましたね。複雑な調度品を組み立てる時のように目を輝かせるものだから、実は少しだけ、いえ…かなり動揺してしまったのです。
けれど、ワタシがアナタなら、僅かな遠慮もなく素直に受け取ってもらいたい言葉でしたから。頼りにされることも嬉しくて、小さな賞賛を喜んで受けたのですよ。
その後も、不要な謙遜などで悲しい顔をさせまいと妙なことを口走った気もしますが……ロビンに褒められることが「快感」なのは、まあ、ええ。事実ですので。

ハロウィンの何気ない呟きが思わぬ形で叶ってしまい、天を仰いでいます。
こんな甘い汁……良いのか?ほんとうに…?



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