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スレ一覧
┗1504.マチネの前夜(56-60/127)

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60 :アベンチュリン(崩壊:スターレイル)
2024/11/18(月) 21:06



🍏

月と内緒話だって?へ〜〜え。ところで割り込みはありだろうね。だって、君の囁きを聞くのは僕の耳であるべき…だろ?

あの日に周りで起こった出来事を考えると手放しでは喜べないのは確かさ。でも、僕たちにとってそれが大きな分岐点になったことも事実だからね。あの時の自分を褒めてやらなきゃ嘘だ。
頑固一徹な黒猫くんは、桃色の女の子に特別な気持ちを抱きながらも、一生懸命平気そうな鳴き声を上げて一度背を向けてしまったけど……やっぱり女の子が可愛くて、すごくすごーく心配で、あの明るくてフルーツケーキみたいな楽しい声が聞きたかったんだよ。

僕を諦めないでくれてありがとう。
君の気持ちがまっすぐに伝わったから、僕はにっこり笑って、甘えた声と一緒に君の胸にしがみついたんだ。にゃーん、ってね。



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59 :アベンチュリン(崩壊:スターレイル)
2024/11/16(土) 23:29


酒場の喧噪がふっと途切れた瞬間、妙に納得したんだ。ああなるほど、天使が通るってのはこういうことかってね。天使…みたいな顔をした、自由奔放で情熱的なカルメンだ。
どんどん大きくなっていく手拍子や囃し声の中で、甘く気まぐれな歌声が、酔った男たちを恋に落とそうとしていた。例外なんかない。僕も彼らと同じだ。もう一度、恋に落ちてしまった。

僕も酒場の男たちの一人だったけど、唯一違ったのは彼女に選ばれたこと。手にした薔薇を捧げられて、その心を奪ったことさ。
悪いね!彼女は僕のものなんだ!拍手喝采の中、笑いながらそう叫びたいのを堪えた唇で、白い手にそっとキスをした。

「君の歌でこの場にいる全員を魅了できたら…」なんて、我ながら無茶苦茶な勝負の仕掛け方だと思うけど……戸惑いながらも受け入れて、ほんとうにそうしてしまうんだからなあ。負けることって、こんなに清々しい気分になるものなのかい?



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58 :アベンチュリン(崩壊:スターレイル)
2024/11/15(金) 19:42


クロツグミという看板にふさわしく、店の中には暗い色の服を着た男たちがずらり。そんな中で、おそるおそるコートを脱いだ彼女だけが、鳥の巣の中にぽつんと置かれた真珠の粒のようだった。ひとり鮮やかな衣装は確かに目立つ。けどね、そんなのは些細なことなんだよ。
真っ白なシーツに寝かせたら、輪郭がぼやけて消えてしまうんじゃないか。そんな戯言を本気で考えてしまうくらいには、僕の目の前で、彼女のやわらかな肩が白かった。

「あなたがいらっしゃらなければ……わたしは、もうここから一歩だって、動くことすら出来ないわ。」

ワインを少しずつ飲む表情、白い頬に落ちた赤。好奇心の裏でどこか不安そうだった彼女が、僕の言葉であっさりと隙を見せる。
もしも狭いテーブルの上に置いたままだった手を伸ばして、ワインで濡れた唇に触れてみたら。それは僕に、どんなふうに笑いかけてくれたかな?



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57 :アベンチュリン(崩壊:スターレイル)
2024/11/14(木) 19:35


「気ままで、みんなが好き勝手で……わたしもあなたも自由に楽しめるようなお店よ。」

ふんふん、たとえば『カルメン』の酒場みたいな?石と木の簡素な造りで、客はみんな気楽に胸元を寛げて、でたらめな歌とでたらめな演奏が陽気に響く。そんな店をお望みのようだね。
酔っぱらいにぶつかられたらきっとひとたまりもない彼女に、「吹き飛ばされないように」と笑いながら注意した。けど、あながち冗談でもないんだ。笑うでも怒るでもなく、大真面目な顔で頷くようなレディだから。その純粋さ、いつまでも僕に守らせてくれよ。

強くなった腕の力と一緒に、指がふと深く絡み合った。横顔を見ると、ぽうっとした目は憧れの世界に夢中だった。……無自覚かぁ。なるほどね。それって多分、僕の心臓の天敵だ。



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56 :アベンチュリン(崩壊:スターレイル)
2024/11/13(水) 19:48


裏口から飛び出した冬の街で、感じたのは石畳の冷たさじゃなく、道を走る足音の心地好さだった。耳が凍るような音だといつも思ってた。でもその時は、なんだか靴が笑ってるみたいだ…なんて考えが過ぎったんだ。参ったなあ、童話の世界から抜け出しきれてなかったのかも。楽しそうな笑い声と、フードが外れて大きく靡く黒髪は、彼女が僕と同じ気持ちだった証だと信じてる。

ふらふらとよろめきながら酔っぱらいが出てくるような路地。僕の腕を抱いて隠れる仕草も、それなのに好奇心を抑えきれない目も、ちいさな体で初めての世界に挑む子猫みたいだ。
行っておいで、遊んでおいで。そんなことを言うつもりはない。おもしろいものはここに持ってきてあげる。ずっと、僕の腕の中で遊ぼうよ。



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