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スレ一覧
┗1509.DOORS(56-60/133)

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60 :イゾルデ(リバース1999)
2024/11/27(水) 12:18


「うーん……確かに、この格好じゃちょっと目立つか。」 

🦋

再び、あの騒宴の中へ。
わたしを取り巻いていたあの恐ろしい眼球達は、すっかり皆さんの目の中へ戻っていたわ。もう怖くない、彼がいるもの。美しくて煌びやかな世界はわたしの旧き良き友人でもあったけど、いつだって神秘の仮面を脱いで見せてはくださらなかった。……さようなら、と言うべきかしら…?いいえ、また、お会い出来たら嬉しいわ。

音楽も光も届かない地階へ向かうと、そこには小さな木の扉がたくさん並んでいたの。もう随分と走ったわ。子供の頃から8センチのヒールを履いていたから、頭の上に本を乗せたまま歩くことも出来るのよ。だけど、こんなにたくさん走り回って『かかとが痛い』と感じるなんて。ねえ、わたし、生まれて初めての経験だわ…!



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59 :イゾルデ(リバース1999)
2024/11/25(月) 18:32


「ここを出たら、すぐにまた仮面を外すんだ。行こう、イゾルデ。」

🦋

わたしの心が、まるで窓か何かのように。外側に向かって大きく開いたら新しい世界が見えたの。知らなかったわ、知ろうともしなかった。ただ、知りようが無かったのよ。鼠色に湿った廃墟の中で生きていたから。あなたに出会わず、空っぽのグラスのままでいたなら、わたしは知る機会すら無くしていたのではないかしら…?

あなたはわたしを抱えたまま、ソファの上から少し乱暴に飛び起きて…、それでも、ヒールの踵が床に落ちるのをちゃんと待っていてくださった。『行こう』と、肩に撓むわたしの髪を背中へ流しながら笑うの。なんでもないことのように、分かりきっていたように微笑むあなたの横顔が、まだ眩しい。



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58 :イゾルデ(リバース1999)
2024/11/24(日) 05:00


🦋


Love letter.

今日は、研究員の彼のお誕生日みたいだわ。
これは密やかな呟きよ。とっても長い独り言なの。普段、こういうことはあまり口にしないから…きっと、伝わっていないことも多いんじゃないかしら…?だから、この場をお借りして。あの人に届きますように。


彼はきっと、女の子をお姫様にすることが得意な人なの。ずっと、手の届かない人だと思っていたから…、今はこうして寄り添えることが本当に幸せだわ。
それこそ、魅力を数え出したらキリがないくらい。わたしは彼の世界観がとても好きなの。二人で創り上げる物語が好き。姿や設定が違っても、ドラマチックな展開になるから本当に不思議なんだけれど…、きっと、これは『彼』としか生み出せない世界だということ。あの人無しでは成し得ないことも、今のわたしは知っているのよ。

それから、言葉運び。リズムとか、波長のようなもの。やわらかな文面が好きよ。言葉を操っているようにも、遊んでいるようにも見えるところ。いつも規則性がなくて、漢字やひらがなを気ままに混ぜてくるところも好きだわ。出逢った頃のわたしはそれがとても新鮮で、随分と真似もしたし、とても良い影響を与えて頂いたと思っているの。……あの人は覚えていらっしゃらないと思うけれど、以前のわたしよりも、柔らかくなったみたい。

こんなふうに、好きなところを挙げていたら本当にキリがないわ。…ねえ、そこにいらっしゃる?アベンチュリン。長い呟きになってしまったけれど、続きは、また。

プレゼントして頂いた香りに包まれて、幸せな気持ちで筆を執っていたの。わたしにとって、最高のお誕生日になってよ。本当にありがとう。

いつも大好きなあなたへ。



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57 :イゾルデ(リバース1999)
2024/11/23(土) 21:26


「ここを出て…どこか、誰にも邪魔されない場所に行こう。ディッタースドルフじゃなく、黒鳥の仮面の女でもない……君と、僕で。」

🦋

今度は、わたしが選んだ本を読む番。
早く続きを…、と急かすわりには、あまり聞いていらっしゃらないようだわ。わたしも同じくだりを繰り返すばかりで、とうとう前に進まなくなってしまった。あなたの気紛れな指先ひとつで、唇を楽器にされて……高く高く飛んでみたいけれど、切斑の矢が怖いと言ったところ。

だから、そう言ってくださって、とても嬉しかったのよ。夜はまだ終わらないもの。黎明が続く限り…、白日に追われても、わたし達の冒険は終わらない。行き先なんて分からないけど、あなたと一緒ならどこへだって飛んでいけるわ。ここではない、どこか。初めての世界へ。



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56 :イゾルデ(リバース1999)
2024/11/23(土) 21:25


「いつか、僕も君に…王妃の冠をあげられたら。…そんなことを考えるのは初めてで、どうしていいか分からない。」

🦋

即興のピアノを弾くように、わたしがお姫様の台詞を読み上げた時。あなたは少し困ったお顔をして、『やめてくれよ』とおっしゃった。だけど、あなたが嫌がる不意打ちという行為に、わたしはすっかり味をしめているの。普段はあまり見られないような可愛らしいお顔を、意外な素顔をたくさん覗かせてくれるでしょう…?

物語のハンスとお姫様は王冠を被って幸せになったけど、わたしは、あなたがくださるものなら何だって嬉しいわ。お花の冠じゃなくてもいいの。例え、あなたが蒼鷹の爪になってわたしの胸を抉ったとしても……わたしはきっと、その爪痕すら愛しく思うんじゃないかしら。



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