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┗1627.stay foolish(8-12/12)

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12 :ジ/ョ/ル/ノ・ジ/ョ/バ/ァ/ー/ナ(J/J/B/A/5)
2025/05/02(金) 02:09

無作為こそ
 先日、「一緒に昼食をとりませんか」とブチャラティをランチへ誘って、せっかくの機会なので彼のお気に入りのピッツェリアに足を運んだんです。 窓際の良い席はすっかり仲睦まじい恋人たちで埋まっていたので、あいにくぼくらが案内されたのは、普通のソファ席でしたけど。そこへ僕と彼が座り、それぞれ注文も済ませてしばらく経ったその時。既に食事を済ませていたひとりの女性のお客さんが、お会計を済ませたあと、店の扉を開けっ放しにしたまま立ち去ってしまったんですよね。そこまではまあ、言ってしまえばよくあるコトなので構わないんですが、──一部始終を見ていた彼の、その後の発言こそが今回の問題なんです。彼、なんて言ったと思いますか?
「ずいぶん開放的な女だな……」と。ぼく、それを聞いた瞬間なんだかもうとにかく面白くて、けれども飲み物を今にも嚥下しようとしていたタイミングだったので、うっかりふきださないためにも一生懸命堪えようとしたのに、やっぱり我慢ができず、最終的にはむせる羽目になってしまったんですよね。ああ、あれは本当に勘弁してほしいと思いました。

 彼って、素でちょっとズレてるというか、言葉選びが独特なんですよね。もちろん、ウケを狙って言ってる時もあるみたいですけど、こういうふとした瞬間に何気なく呟く彼の発言こそが、ぼくのお気に入りだったりして。そう言うと、きっと彼はうれしそうに笑うから。ぼくもそんなうれしそうな彼を見て、また満たされるんです。


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11 :岸/辺/露/伴
2025/03/17(月) 23:51

理由は多分ない
 ぼくたちは……正式にはぼくの家だが、まあそこそこ広い家に住んでいる訳で、当然別々の部屋で静かにしていれば相手の気配をそう感じることがなくてね。自らこういう表現をすると肌が粟立つけれど、いわゆる愛し合ってる恋人同士ならその静寂に寂しさを覚えるのも致し方ない。とはいえ四六時中ベタベタベタベタと意味もなく身体を寄せ合うのも、ペチャクチャペチャクチャと口から生まれてきたみたいに話すのも性には合わないし考えものだ。だからせめてと、互いに意味もなく呼び合い、その存在を確認することで満足して各々の作業に戻る、という恒例行事がぼくとそいつの間にはある。それで、先日も「露伴くん」としつこく何度も呼んできたから、渋々呼び返してやったんだ。そいつの名をね。そうしたらあいつは白々しくこう言った。「なあに?」と。…………はあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜?何、はこっちの台詞だろうがッ!そう不満を前面に出して突っぱねれば大層ご機嫌にそいつは笑っていたが、未だに納得がいかない。なんでぼくが先にきみの名前を呼んだみたいになってるんだよ。罠か?


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10 :ジ/ョ/ナ/サ/ン・ジ/ョ/ー/ス/タ/ー(J/J/B/A/1)
2025/03/11(火) 21:11

未定。そのうち書きたい。


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9 :成/歩/堂/龍/一(逆/転/裁/判)
2025/03/10(月) 04:11

 御剣と休日を合わせて、ドラマをふたつほど観たその感想。

✑ VIVANT

 主演のヒトは芸能人に疎いぼくや御剣でもわかる。このヒトが主演の作品ってちょっと尖ってて、なのにだいたい面白いんだよなあ。月並みな感想だけど、登場人物の優秀さにひたすら圧倒されて、もうとにかく「スゴいな……」って感心することしかできなかった。あとローマのヒトの顔がいつ見ても濃い。まあどんな作品でもそうだろうけど、一話観ただけじゃこんな話だとはとても思えないよね。そういや、サスペンスなら以前も交渉人っていう洋画を御剣と一緒に観たっけな。どうにも頭脳面で優秀すぎる主人公にヨワい気がする。ぼくって。もちろん派手でカッコいいアクションシーンだとかも惚れ惚れするけどさ。職業柄かな、頭脳戦の緊迫した空気感は見ていてドキドキするんだ。……実際に法廷で追い詰められるのは、エンリョさせてほしいけど。

✑ グランメゾン東京

 御剣のヤツ、京野さんの恋路をずっと応援しててさ。最終回を観終えて、開口一番にナニを言うかと思えば、「京野と倫子さんはそれからどうなったんだ?」って。……いや、まあ。ぼくもそれは気になるところだけど。他にもあるだろ、ナニか。御剣のイチオシはたぶん、京野さんと丹後さん。ぼくは家族想いの相沢さんのエピソードがお気に入り。作中に登場する料理を監修しているのが実在する三ツ星レストランのシェフだってこともあって、とにかくぜんぶ美味しそうだったなあ。完成した料理はモチロンだけど、調理シーンのカメラワークも迫力があってさ。なんだかぼくも自炊したくなってくる。山羊のミルクのババロアが食べたい。……山羊のミルクってどこで手に入るんだ?近所のスーパーには……あたりまえだけど、売ってないよな。ぼくが作るから、なんとか山羊のミルクを調達してくれ、御剣。たのんだ。




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8 :岸/辺/露/伴
2025/03/10(月) 01:40

オーケストラよりきみの下手くそなソロ
 そいつはいつも通りだらしなく身体を横たわらせて、けれども唐突に「ヴァイオリンを弾いてみたい」と言い出した。成長期のガキでも目を剥くほど一日に何十時間と惰眠を貪り、尚且つそれに抵抗も罪悪も感じない怠惰の具現化のようなそいつはそういう時だけやけに行動的で、きっと通販サイトやら比較サイトやらで手頃な価格の弦楽器でも調べていたんだろうが、その次には「え?ヴァイオリンって手入れが必要なの?しないよ、手入れなんて」だとか、「音が鳴ればいいから高いものじゃなくていいけれど、子供向けのおもちゃみたいなものは嫌だ」だとか続けるものだから、それまで黙々と原稿のチェックをしていたぼくも思わず「君の元に運ばれてくるであろうヴァイオリンも、え?私手入れしてもらえないんですか?マジ?なんて戦慄しているよ。あーあ、可哀想になァ。きみってすぐに飽きるだろ、どうせそいつもきみの部屋の隅に乱雑に置かれて埃をかぶることになるんだ。」と反応してしまった。それがいけなかった。ぼくのちょっとした皮肉ごときじゃあものともしないヤツだから、──間髪入れずに「楽器だしね」と、まるでぼくの思惑を理解しているような声色でそいつは笑った。……オイ、まるでぼくが戦慄と旋律をかけたバカバカしいダジャレを言う男みたいじゃあないか。絶句しているぼくに気付いたようで、またそのバカはころころと楽しそうに喉で玉を転がす。何がおかしいんだよこのクソッタレ……。

でもさ、きみのその下手くそなヴァイオリンの音を一番近くで聴いてやってもいいよ。甘美なオーケストラの一員さながらとびきり上手くなりたいわけでもなくて、ガキが音の鳴るおもちゃで遊ぶみたいに、文字通りヴァイオリンの音をその手で奏でてみたい。そんな突拍子もないけれど愉快なきみの音色ならどんなに聴くに堪えないものでもきっと耳障りには感じなくて、ただ「下手くそだなァ」なんて当たり前の感想を口にして、それから。そのヴァイオリンと違ってきみに飽きられることのないぼくは、きみの安っぽい音色に負けないくらいの安っぽい優越感にひとり笑ってやるんだ。



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