やはり帰りは遅い。が、今日はきりよく話せた。一言交わして寝る。充分だ。
なお、明日は俺を甘やかすそうだ。
やたらと気合いの入った顔だったが…果たして何が出てくるのか。
とりあえず、夕餉の汁に芋が入っているといい。

戻りが遅い。
ここ何日か、あれが出陣から戻るのが遅くなっている。あれは夜目がきかない。

日が落ちてから戻るあいつの姿を見ると腹の奥がざわつく。
お前の役目は昼だろう。日が落ちるまで戦っていたのか。お前の輝きは、切れ味は鈍っていないか。疲労は。

不満はない。采配は主だ。そして、俺達は主の刀だ。主が望むだけ己を振るい、主の道を切り開く。
だが、不満はなくとも不安はある。

あれとの付き合いも長い。俺と過ごす時間であれがいくらかでも気を楽にすることを知っている。
だから眠くないと言うのであれば余程でなければ好きにさせているが、傍に転がした途端に寝入るというのはやはり、疲労しているんだろう。

早く寝かせてやりたいが、僅かでも交わす言葉は互いの活力になる。

ままならないものだな。

明日も、あいつの目覚めが健やかであれと思う。

あれの格好つけたがりはどうにかならないのか。
疲れている癖に俺に構おうとする。俺の世話より自分の身体を休ませろと言ってやりたい。言わないが。言ったところでやりたいからやってると返ってくるに決まっているからな。

というのを見越して昨日は無理矢理寝かせてやった。具体的には足払いをかけて倒した。驚いてはいたが、睡魔に負けてそのまま寝たので俺としては満足だ。

あいつが健やかでないと、落ち着かない。

書き手について。

大．倶．利．伽．羅だ。
語るべきことは特にないが、連れ添いに対してかなり過保護な自覚はある。


連れ添いについて。
かつては同じ主の下で振るわれたこともある、美しい刀だ。笑うと、特に綺麗だ。

只の備忘録。

注意
妄想を現実のように語る完なり。と思ったが現実を絡めて話すこともある場合は半なりか。世界観を崩すつもりはない。
連れ添いが居るため卑猥な内容に筆が及ぶこともあるかもしれない。

平成二十七年八月十七日　追記
刀に雄雌があるのかは疑問だが、俺と連れ添いの性別は同じだ。

他、必要であれば随時追加していく。

書き手について>>2
交流等について>>21