日記一覧
┗494.犬に関する覚書。(97-101/106)
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101 :
へ_し_切_長_谷_部
03/13(月) 20:05
…今更だが、欲求不満だと綴った一葉が百枚目、だった。特に感慨深いとも思わんが、百。一応節目となる一葉に書き付けた言葉の浅ましさに、自分の欲深さを思い知る。
存外厚いこの帳面の全ての紙に、俺は言葉を書き綴る事が出来るんだろうか。
日々を共に過ごし、寄り添って眠り、少しずつ先へ進んでいる。機動を生かせず亀の如く鈍い足取りで歩む俺の隣を歩くつまは、墨の分だけ重くなっていくだろう帳面の全てが埋まるまで、隣に居てくれるんだろうか。
いつまで経っても傲慢で傍若無人な俺に、愛想を尽かすんじゃないか。…そんな不安が、ないとは言い切れない。
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100 :
へ_し_切_長_谷_部
03/11(土) 21:33
…駄目だな。まるで欲求不満だ。
撫でて、口付けて、触れて、美しい瞳を蕩けさせたい。甘えた声で名を呼ばれたい。
——水でも被って頭を冷やすか…。
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99 :
へ_し_切_長_谷_部
03/08(水) 16:17
あまりにも体調が悪く、主に申し出て午後からは非番を頂いた。
頭痛と吐き気、連日の任務での負傷による痛み。色々なものが重なったんだろう、普段ならば何て事のない報告書すら、纏められずに今に至る。…全く、不甲斐ないものだな。主がための刀で、人の身であるというのに、この体たらく。きっとつまにも心配を掛ける。
熱がないのが幸いだろう。明日には良くなっているといいんだが。
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98 :
へ_し_切_長_谷_部
02/07(火) 23:09
隣で眠るつまを見つめる。美しい造作の顔は、いつまででも眺めていたくなる。穏やかな寝息は生き物である事を伝えているのに、その美しさは人形のようだ。美しくあるのが当然というような、…違うな。どう、言葉にしたものか。
あまり言の葉を操る事に長けていない俺は、いつも言葉選びに時間が掛かる。色合いを確かめ、形を確かめ、ああでもないこうでもないと己の思考と照らし合わせ、ぴたりと嵌る事のない言の葉にうんざりして無言を選ぶ事も多い。けれどそれは、正しくないのだろう。言葉にして、あれに伝えなければ、俺の胸中など俺以外の誰が分かるというのか。…難しいからと、上手く嵌らんからと、投げ出すよりもきっと、伝える努力をするべきだ。
明日は非番だと、伝え忘れた。あれがこの一葉に気付くかは分からんが、まあ気付かなければそれはそれで構わんだろう。
ゆっくり眠れ、…俺の美しいつま。
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97 :
へ_し_切_長_谷_部
01/31(火) 22:30
いつの間にか如月がもうすぐそこだった。
徳利から猪口へと注いだ酒精を呷って、熱を感じる。昨日今日と遅くまで帰らんつまは俺の手酌を嫌がるが、一振りなのだから仕方あるまい。
早く帰れ、とは言わん。ただ、怪我はするな。
——無事に、帰って来い。
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